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公開番号
2025088665
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-11
出願番号
2023203491
出願日
2023-11-30
発明の名称
電池パック
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H01M
50/588 20210101AFI20250604BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】 電池パック1の筐体を構成するケース4及びカバー5が導電性材料で形成され、それらに収容される電池セル2及び電気部品を含む電池モジュールから電気的に絶縁させる構造4a、4b、6が設けられている構成に於いて、ケース及びカバーと電池モジュールとの短絡時に備えて、ケースとカバーとを電気的に導通して等電位化を図ると共に、ケースとカバーとの導通部分のガルバニック腐食を抑制できるようにする。
【解決手段】 導電性のケースと導電性のカバーとがそれらの周縁部分にて連結され、それらの内部に画定された空間にて電池モジュールをケースとカバーとは絶縁された状態で収容した電池パックに於いて、ケースとカバーとが導電性部材8を介して接続されて導通され、ケースとカバーに於ける導電性部材の接続部位よりも外周側にてケースとカバーとの周縁部分が、それらの全周に亙って絶縁性のシール部材9により互いに封止されている。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
導電性のケースと導電性のカバーとがそれらの周縁部分にて連結され、それらの内部に画定された空間にて電池モジュールを前記ケースと前記カバーとは絶縁された状態で収容した電池パックであって、前記ケースと前記カバーとが導電性部材を介して接続されて導通され、前記ケースと前記カバーに於ける前記導電性部材の接続部位よりも外周側にて、前記ケースと前記カバーとの周縁部分が、それらの全周に亙って絶縁性のシール部材により互いに封止されている電池パック。
続きを表示(約 120 文字)
【請求項2】
請求項1の電池パックであって、前記導電性部材が弾性体である電池パック。
【請求項3】
請求項1の電池パックであって、前記カバーの前記電池モジュールに対向した領域の内表面に絶縁層で覆われている電池パック。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の電池セルを含む電池モジュールを収納した電池パックに係り、より詳細には、導電性のケースと導電性のカバーとが周縁部分で連結され、それらの内側に電池モジュールを収納する空間が画定されている電池パックの構造に係る。
続きを表示(約 3,700 文字)
【背景技術】
【0002】
電動車の駆動用として搭載される電池パックは、複数の電池セルが積層されて成るスタック等を含む電池モジュールが筐体内に収納された形状となっている。例えば、特許文献1に於いては、複数の電池セルを含む電池モジュールが、その上側及び下側をそれぞれ囲繞するアッパーケーシングとロアーケーシングとで構成された筐体内に収容され、そこに於いて、アッパーケーシングとロアーケーシングとが、ガラス繊維に樹脂を含侵させてシート状に成型したシートモールディングコンパウンドであってよい成形材料を金型内に複数積層して配置し加熱・加圧成形されて構成された部材であり、その周縁部がボルト等の締結具により、ゴム材料等で構成されたシール部材を介して締結された構成が開示されている。なお、特許文献2に於いては、航空機の機体を構成する複数の炭素繊維強化プラスチックパネルが重なる部分の間に導電ピンを垂直に挿してパネル間を電気的に接続する構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-94716
特開2019-142479
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の如く、電池パックは、筐体内に、複数の電池セルで構成されるスタックとそれに付随するバスバーなどの電気部品とを含む電池モジュールが収容された構成となっているところ、より具体的には、典型的には、筐体は、電池モジュールを支持する部材(以下、「ケース」と称する。)と電池スタック及び電気部品を覆う部材(以下、「カバー」と称する。)とから構成され、ケースとカバーとの縁が当接するように締結される。そして、ケースとカバーは、それらに人が触っても電池の電圧が伝わらないように、電池モジュールの導電性の部位から絶縁された状態に形成される。この点に関し、電池パックが車両などの機械器具に搭載される場合、車体又は機械器具の枠体に据え付けられるケースについては、車体又は枠体と線膨張係数ができるだけ等しいことが好ましいことから、ケースは、車体又は枠体と同じ材料で形成されていることが好ましい。従って、車体又は枠体がアルミニウム製又はその他の金属製であるときには、ケースもアルミニウム製又はその他の金属製で形成され、その場合、ケースは導電性となる。また、カバーは、任意の材料で形成されてよいところ、できるだけ軽量であることが好ましいので、例えば、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製の部材が有利に用いられ、その場合、カバーも導電性となる。このように、ケース、カバーが導電性の材料で形成される際には、電池の電圧がケース及びカバーに伝わらないように、ケース及びカバーには、その内側に絶縁材層を適用するなどして、電池モジュールからケース及びカバーを電気的に絶縁させる構成(絶縁用構造)が設けられる。
【0005】
上記の如く導電性のケース及びカバーに絶縁用構造が設けられている構成に於いて、電池パックを搭載した車両又は機械器具と他の障害物との接触などにより、電池パックの筐体に衝撃が加わったり、変形が起きたときに、上記の絶縁用構造が損傷して、ケース又はカバーが、電池モジュールの導電性の部分と短絡すると、ケース又はカバーに電池の電圧が伝達し得ることとなる。その際、ケースとカバーとが導通した電池の極が同じであれば、ケースとカバーとに電位差は発生しないが、ケースとカバーとが電池の別々の極と短絡したとき、ケースとカバーとが導通されていない場合には、それらの間に電位差が発生し、人の接触による感電の懸念がある。従って、ケースとカバーがそれぞれ導電性の材料で形成される場合には、ケースとカバーとが互いに導通され、ケースとカバーとが常に等電位に在るようにしておくことが好ましい(もしケースとカバーとが電池の別々の極に導通したときには、その瞬間に電気の正負極間に大電流が流れることで、ヒューズ等が断線するなどの安全機構が働き、電池の極間の電流が遮断されることとなる。)。しかしながら、ケースとカバーとが導通される場合、それらが異なる材料で形成されているときには、それらを電気的に接触させる部分に水や泥が付着したとき、ガルバニック腐食が発生して、ケースとカバーの締結部位の外観の劣化や脆弱化が生ずる可能性がある。
【0006】
上記の事情に鑑み、本発明の主な課題は、電池パックの筐体を構成するケース及びカバーが導電性材料で形成され、それらに収容される電池モジュールから電気的に絶縁させる構造が設けられている構成に於いて、ケース及びカバーと電池モジュールとの短絡時に備えて、ケースとカバーとを電気的に導通して等電位化を図ると共に、ケースとカバーとの導通部分のガルバニック腐食を抑制できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、上記の課題は、導電性のケースと導電性のカバーとがそれらの周縁部分にて連結され、それらの内部に画定された空間にて電池モジュールを前記ケースと前記カバーとは絶縁された状態で収容した電池パックであって、前記ケースと前記カバーとが導電性部材を介して接続されて導通され、前記ケースと前記カバーに於ける前記導電性部材の接続部位よりも外周側にて、前記ケースと前記カバーとの周縁部分が、それらの全周に亙って絶縁性のシール部材により互いに封止されている電池パックによって達成される。
【0008】
上記の構成に於いて、「電池パック」とは、上記の如く、電動車又はその他の機械器具に、その駆動用又は作動用として搭載される、筐体の内部に電池を収容したものである。「ケース」及び「カバー」は、既に触れた如く、搭載される機械器具に於ける要請、重量又はコスト等の観点から、それぞれ、金属材料或いはCFRP材料などの導電性材料から成形された部材である。「電池モジュール」は、複数の電池セルが積層されるなどして適宜構成された電池スタック、電池セル間を電気的に接続すると共に電力を電池パックへ出力するための端子へ接続される導線やバスバー、電池の動作を制御する制御装置、ヒューズなどの安全機構などを含む電気部品を含む。なお、電池モジュールは、ケースとカバーとに対して絶縁性部材を介して保持され、これにより、正常な状態に於いては、ケース及びカバーとは絶縁された状態に置かれる。また、本発明に於いて、ケースとカバーとの間に接続されてそれらを導通する導電性部材は、任意の導電性材料(固体)にて形成されてよい。「絶縁性のシール部材」は、絶縁性のゴム、樹脂などの連結される二つの部材間を封止可能な任意の材料から形成された部材であってよく、本発明に於いては、特に、ケースとカバーとの周縁部分の全周に亙ってケースとカバーとの間を封止するよう適用される。
【0009】
上記の構成に於いては、電池モジュールを収容する筐体を構成するケースとカバーとがそれぞれ導電性材料で形成されるところ、ケースとカバーとが導電性部材にて接続されて導通される。これにより、電池パックの筐体が衝撃を受けるなどして、ケース及びカバーと電池モジュールとの間の絶縁状態を保持する機構が損傷して、ケースとカバーとが電池モジュールのいずれかの部分に接触し、ケースとカバーとが電池の別々の電極と短絡した場合でも、ケースとカバーとは等電位に保持されるので、人がケースとカバーとを同時に接触して感電する懸念は生じないこととなる。この点に関し、ケースとカバーとの間が導電性部材で導通された状態にあり、それらの部材が異なる材料で形成されているときには、導電性部材の接続部位とその周囲が水や泥などに曝されると、ガルバニック腐食が発生する可能性がある。そこで、本発明に於いては、上記の如く、ケースとカバーに於ける導電性部材の接続部位よりも外周側にて、ケースとカバーとの周縁部分が、それらの全周に亙って絶縁性のシール部材により互いに封止される。これにより、ケースとカバーに於ける導電性部材の接続部位とその周辺が水や泥などから保護され、上記の如きガルバニック腐食の発生が回避できることとなる。
【0010】
上記の本発明の構成に於いて、ケースとカバーとを導通する導電性部材は、可撓性のある弾性体材料(導電性ゴム材など)で形成されていてよい。かかる構成によれば、ケースに導電性部材を挟んでカバーを装着する際に、導電性部材が若干圧縮されると共にケースとカバーとの表面に密着し、両者の導通状態が容易に達成される。また、ケース又はカバーが外力の作用により変形したり、それらの連結部分にズレが生じたとしても、導電性部材がその変形やズレに追従して変形することによって、ケースとカバーとの間の導通状態が保持されることとなる。
(【0011】以降は省略されています)
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