特許ウォッチ

公開番号2024099119
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-25
出願番号2023002824
出願日2023-01-12
発明の名称車両用変速機
出願人スズキ株式会社
代理人弁理士法人日誠国際特許事務所
主分類F16H 57/023 20120101AFI20240718BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】車両用変速機が大型化することを抑制しつつ、パーキングロック機構を配置できる車両用変速機を提供すること。
【解決手段】自動変速機2において、モータ軸27Bの軸心C1方向から見た場合に、モータ軸27Bの軸心C1とデフケース12の軸心C3とを結んだ仮想線L2に対して、中間軸24の軸心C2が後側に配置されるとともにパーキングロック機構31が前側に配置されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
第１の回転軸と、
前記第１の回転軸に第１のギヤ対を介して連結される第２の回転軸と、
前記第２の回転軸に第２のギヤ対を介して連結される第３の回転軸と、
前記第１の回転軸、前記第２の回転軸および前記第３の回転軸の回転を機械的に阻止するパーキングロック機構とを備え、
前記第１の回転軸の軸心と前記第２の回転軸の軸心と前記第３の回転軸の軸心とが平行に配置された車両用変速機であって、
前記第１の回転軸の軸心方向から見た場合に、前記第１の回転軸の軸心と前記第３の回転軸の軸心とを結んだ仮想線に対して、前記第２の回転軸の軸心が一方側に配置されるとともに前記パーキングロック機構が他方側に配置されていることを特徴とする車両用変速機。
続きを表示（約 950 文字）【請求項２】
前記パーキングロック機構は、
前記第２の回転軸に設けられたパーキングギヤと、
揺動軸を中心に揺動自在に設けられ、係合部が前記パーキングギヤに係合することにより、前記第２の回転軸の回転を阻止するパーキングポールと、
前記第１の回転軸は、前記第３の回転軸の上側に配置されており、
前記第２の回転軸は、前記第１の回転軸と前記第３の回転軸の間の高さ位置に配置されており、
前記揺動軸は、前記第２の回転軸の軸心と前記第３の回転軸の軸心の間の高さ位置に配置されており、
前記パーキングポールは、前記係合部が前記第１の回転軸の軸心と前記第２の回転軸の軸心の間の高さ位置に位置するように配置されており、
前記仮想線に対して、前記パーキングギヤを除く前記パーキングロック機構が前記他方側に配置されていることを特徴とする請求項１に記載の車両用変速機。
【請求項３】
前記パーキングロック機構は、
前記パーキングポールに当接可能に設けられ、前記係合部を前記パーキングギヤに係合する位置と前記パーキングギヤから離隔する位置とに前記パーキングポールを揺動させるパーキングカムを有し、
前記パーキングポールは、前記揺動軸から前記パーキングギヤの外周縁に沿って延び、延びる方向の先端部に前記係合部を有する腕部と、前記腕部に設けられた操作部とを有し、
前記操作部は、前記係合部に対して前記腕部の先端部から前記パーキングギヤと反対側に延びる延在部と、前記延在部の延びる方向の先端部から前記パーキングカムから離れる方向に屈曲する屈曲部とを有し、
前記操作部は、パーキングギヤ側の前記屈曲部の面に前記パーキングポールが前記パーキングギヤから離れるように付勢力を受ける付勢力受面を有し、前記延在部の下面に前記パーキングカムが当接する当接面を有することを特徴とする請求項２に記載の車両用変速機。
【請求項４】
前記腕部は、ストッパ部材に接触することにより、前記パーキングポールが前記パーキングギヤから離れる方向に移動するときの移動量を規制するストッパ面を有することを特徴とする請求項３に記載の車両用変速機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、車両用変速機に関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
パーキングロック機構を備えた車両用変速機としては、特許文献１に記載される半自動変速機のパーキングロック構造が知られている。
【０００３】
特許文献１に記載される半自動変速機のパーキングロック構造は、カウンタ軸の一端部に設けられた５速カウンタギヤに対してカウンタ軸の軸方向の外方に設けられたパーキングギヤと、パーキングギヤに係合することにより、カウンタ軸が回転することを阻止するパーキングポールと、パーキングポールをパーキングギヤに係合する位置とパーキングポールから離隔する位置とに揺動させるパーキングカムを有するパーキングロッドとを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２００１－１４６９６５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
特許文献１に記載される半自動変速機のパーキングロック構造にあっては、カウンタ軸を延長して５速カウンタギヤに対してカウンタ軸の軸方向の外方にパーキングギヤが設けられており、５速カウンタギヤの径方向の外方にパーキングポールやパーキングカムが設置されている。
【０００６】
これにより、カウンタ軸の軸長が長くなるとともに、パーキングギヤの周辺にパーキングロック構造を設置するスペースが必要となる。このため、変速機ケースが大型化し、結果的に半自動変速機が大型化するおそれがある。
【０００７】
本発明は、上記のような事情に着目してなされたものであり、車両用変速機が大型化することを抑制しつつ、パーキングロック機構を配置できる車両用変速機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明は、第１の回転軸と、前記第１の回転軸に第１のギヤ対を介して連結される第２の回転軸と、前記第２の回転軸に第２のギヤ対を介して連結される第３の回転軸と、前記第１の回転軸、前記第２の回転軸および前記第３の回転軸の回転を機械的に阻止するパーキングロック機構とを備え、前記第１の回転軸の軸心と前記第２の回転軸の軸心と前記第３の回転軸の軸心とが平行に配置された車両用変速機であって、前記第１の回転軸の軸心方向から見た場合に、前記第１の回転軸の軸心と前記第３の回転軸の軸心とを結んだ仮想線に対して、前記第２の回転軸の軸心が一方側に配置されるとともに前記パーキングロック機構が他方側に配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【０００９】
このように上記の本発明によれば、車両用変速機が大型化することを抑制しつつ、パーキングロック機構を配置できる。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
図１は、本発明の一実施例に係る車両用変速機の後面図である。
図２は、本発明の一実施例に係る車両用変速機のレフトケースを取り外した状態で左方から見た図である。
図３は、本発明の一実施例に係る車両用変速機のレフトケースを取り外した状態で左方から見た図であり、図２の状態から入力軸、カウンタ軸、差動装置を取り外した状態を示す。
図４は、本発明の一実施例に係る車両用変速機のレフトケースを取り外した状態で左方から見た図であり、図３の状態からリテーナを取り外した状態でパーキングポールがパーキングギヤに係合する状態を示す。
図５は、本発明の一実施例に係る車両用変速機のレフトケースを取り外した状態で左方から見た図であり、図３の状態からリテーナを取り外した状態でパーキングポールがパーキングギヤから離隔した状態（パーキングロックしていない状態であって、シフト位置が非パーキングポジションの時の状態）を示す。
図６は、本発明の一実施例に係る車両用変速機に収容される変速機構、差動装置およびモータジェネレータの展開図である（図２のＶI－ＶI方向矢視断面図）。
図７は、本発明の一実施例に係る車両用変速機のパーキングロック機構を右側から見た状態を示す図である。
図８は、本発明の一実施例に係る車両用変速機のパーキングロック機構を上側から見た状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許