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公開番号2024168696
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023085578
出願日2023-05-24
発明の名称精紡機におけるドラフト比設定装置及び精紡機
出願人株式会社豊田自動織機
代理人個人,個人
主分類D01H 5/44 20060101AFI20241128BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約【課題】テンションドラフト比を可変とするコンパクト部の取り付け及び取り外しに関わらずトータルドラフト比及び糸の撚り数が変化することを抑制できる精紡機におけるドラフト比設定装置及び精紡機を提供すること。
【解決手段】制御装置31において、検出部51によって、コンパクト部16の取り付けが検出されると、速度制御部52は、デリベリボトムローラ15aの回転速度を、コンパクト部16の取り付け前のフロントボトムローラ12aの回転速度に制御するとともに、テンションドラフト比の変更に応じてフロントボトムローラ12aの回転速度を変更する制御を行う。検出部51によって、コンパクト部16の取り外しが検出されると、速度制御部52は、フロントボトムローラ12aの回転速度を、コンパクト部16の取り付け時のデリベリボトムローラ15aの回転速度に制御する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
フロントローラがミドルローラ及びバックローラに対して独立して駆動可能なドラフト部と、
前記フロントローラよりも下流側に取り付けられ、前記フロントローラとは独立して駆動可能なデリベリローラを含み、前記フロントローラと前記デリベリローラとの間のテンションドラフト比を変更可能なコンパクト部と、
前記フロントローラ、前記ミドルローラ、前記バックローラ、及び前記デリベリローラの回転速度を制御する速度制御部と、を備える精紡機におけるドラフト比設定装置であって、
前記コンパクト部の取り付け、及び前記コンパクト部の取り外しを検出する検出部を備え、
前記検出部によって、前記コンパクト部の取り付けが検出されると、前記速度制御部は、前記デリベリローラの回転速度を、前記コンパクト部の取り付け前の前記フロントローラの回転速度に制御するとともに、前記テンションドラフト比の変更に応じて前記フロントローラの回転速度を変更する制御を行い、
前記検出部によって、前記コンパクト部の取り外しが検出されると、前記速度制御部は、前記フロントローラの回転速度を、前記コンパクト部の取り付け時の前記デリベリローラの回転速度に変更する制御を行うことを特徴とする精紡機におけるドラフト比設定装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記検出部によって、前記コンパクト部の取り付けが検出されると、前記速度制御部は、前記ドラフト部のブレーキドラフト比を、前記コンパクト部の取り付け前と同じにしつつ、前記ドラフト部のメインドラフト比を変更する請求項1に記載の精紡機におけるドラフト比設定装置。
【請求項3】
前記検出部によって、前記コンパクト部の取り付けが検出されると、前記速度制御部は、前記ドラフト部のメインドラフト比を、前記コンパクト部の取り付け前と同じにしつつ、前記ドラフト部のブレーキドラフト比を変更する請求項1に記載の精紡機におけるドラフト比設定装置。
【請求項4】
前記テンションドラフト比が変更されると、前記速度制御部は、トータルドラフト比を、前記テンションドラフト比の変更前と同じにしつつ、前記テンションドラフト比の変更に応じて前記フロントローラの回転速度を変更する制御を行う請求項1~請求項3のうちいずれか一項に記載の精紡機におけるドラフト比設定装置。
【請求項5】
フロントローラがミドルローラ及びバックローラに対して独立して駆動可能なドラフト部と、
前記フロントローラよりも下流側に取り付けられ、前記フロントローラとは独立して駆動可能なデリベリローラを含み、前記フロントローラと前記デリベリローラとの間のテンションドラフト比を変更可能なコンパクト部と、
前記フロントローラ、前記ミドルローラ、前記バックローラ、及び前記デリベリローラの回転速度を制御する速度制御部と、を備えるとともにドラフト比設定装置を有する精紡機であって、
前記ドラフト比設定装置は、
前記コンパクト部の取り付け、及び前記コンパクト部の取り外しを検出する検出部を備え、
前記検出部によって、前記コンパクト部の取り付けが検出されると、前記速度制御部は、前記デリベリローラの回転速度を、前記コンパクト部の取り付け前の前記フロントローラの回転速度に制御するとともに、前記テンションドラフト比の変更に応じて前記フロントローラの回転速度を変更する制御を行い、
前記検出部によって、前記コンパクト部の取り外しが検出されると、前記速度制御部は、前記フロントローラの回転速度を、前記コンパクト部の取り付け時の前記デリベリローラの回転速度に変更する制御を行うことを特徴とする精紡機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、精紡機におけるドラフト比設定装置及び精紡機に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、コンパクト装置としてのけん切ユニットを取り外し可能にした精紡機用ドラフト機構が開示されている。特許文献1のドラフト機構は、四つのボトムローラを備えている。四つのボトムローラのうちの三つのボトムローラは、同じ支承部に支承されている。四つのボトムローラのうちの残りの一つのボトムローラは、けん切ユニットを構成している。これにより、けん切ユニットは、三つのボトムローラに対して取り外し又は取り付け可能に構成されている。
【0003】
けん切ユニットが取り付けられている場合、供給されたスライバは、三つのローラ対を通過してドラフトされる。さらに、けん切ユニットのローラ対によってドラフトされる。けん切ユニットが取り外されている場合、糸品質の低下を抑制するため、三つのローラ対をそれぞれスライバの走行方向へ移動させる。これにより、けん切ユニットの取り付けられた状態と同じスライバの走行長さとされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平11-241234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
けん切ユニットのボトムローラの回転速度が、その直前のボトムローラとの回転速度と異なっている場合、ドラフト機構のトータルドラフト比や糸の撚り数が、けん切ユニットの取り付け前と後で変化してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するための精紡機におけるドラフト比設定装置は、フロントローラがミドルローラ及びバックローラに対して独立して駆動可能なドラフト部と、前記フロントローラよりも下流側に取り付けられ、前記フロントローラとは独立して駆動可能なデリベリローラを含み、前記フロントローラと前記デリベリローラとの間のテンションドラフト比を変更可能なコンパクト部と、前記フロントローラ、前記ミドルローラ、前記バックローラ、及び前記デリベリローラの回転速度を制御する速度制御部と、を備える精紡機におけるドラフト比設定装置であって、前記コンパクト部の取り付け、及び前記コンパクト部の取り外しを検出する検出部を備え、前記検出部によって、前記コンパクト部の取り付けが検出されると、前記速度制御部は、前記デリベリローラの回転速度を、前記コンパクト部の取り付け前の前記フロントローラの回転速度に制御するとともに、前記テンションドラフト比の変更に応じて前記フロントローラの回転速度を変更する制御を行い、前記検出部によって、前記コンパクト部の取り外しが検出されると、前記速度制御部は、前記フロントローラの回転速度を、前記コンパクト部の取り付け時の前記デリベリローラの回転速度に変更する制御を行うことを要旨とする。
【0007】
上記問題点を解決するための精紡機は、フロントローラがミドルローラ及びバックローラに対して独立して駆動可能なドラフト部と、前記フロントローラよりも下流側に取り付けられ、前記フロントローラとは独立して駆動可能なデリベリローラを含み、前記フロントローラと前記デリベリローラとの間のテンションドラフト比を変更可能なコンパクト部と、前記フロントローラ、前記ミドルローラ、前記バックローラ、及び前記デリベリローラの回転速度を制御する速度制御部と、を備えるとともにドラフト比設定装置を有する精紡機であって、前記ドラフト比設定装置は、前記コンパクト部の取り付け、及び前記コンパクト部の取り外しを検出する検出部を備え、前記検出部によって、前記コンパクト部の取り付けが検出されると、前記速度制御部は、前記デリベリローラの回転速度を、前記コンパクト部の取り付け前の前記フロントローラの回転速度に制御するとともに、前記テンションドラフト比の変更に応じて前記フロントローラの回転速度を変更する制御を行い、前記検出部によって、前記コンパクト部の取り外しが検出されると、前記速度制御部は、前記フロントローラの回転速度を、前記コンパクト部の取り付け時の前記デリベリローラの回転速度に変更する制御を行うことを要旨とする。
【0008】
これらによれば、コンパクト部が取り付けられた場合、速度制御部は、デリベリローラの回転速度を、コンパクト部が取り付けられる前のフロントローラの回転速度に設定する。これにより、デリベリローラは、コンパクト部が取り付けられる前と同じ回転速度の最終送出ローラとなる。また、コンパクト部の取り付けによってテンションドラフト比が変更されても、速度制御部は、フロントローラの回転速度を変更する。このため、スピンドルの回転速度を変更しなければ、コンパクト部が取り付けられてテンションドラフト比が変更されても、トータルドラフト比及びドラフトされた糸の撚り数が、コンパクト部の取り付け前から変わってしまうことを抑制できる。
【0009】
また、コンパクト部が取り外された場合、速度制御部は、フロントローラの回転速度を、コンパクト部の取り付け時のデリベリローラの回転速度に設定する。これにより、フロントローラは、コンパクト部の取り付け時と同じ回転速度の最終送出ローラとなる。そして、コンパクト部が取り外されるため、トータルドラフト比は、コンパクト部の取り付け前に戻る。よって、スピンドルの回転速度を変更しなければ、コンパクト部が取り外されても、トータルドラフト比及びドラフトされた糸の撚り数が、コンパクト部の取り外した後に変化することを抑制できる。
【0010】
精紡機におけるドラフト比設定装置について、前記検出部によって、前記コンパクト部の取り付けが検出されると、前記速度制御部は、前記ドラフト部のブレーキドラフト比を、前記コンパクト部の取り付け前と同じにしつつ、前記ドラフト部のメインドラフト比を変更してもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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