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公開番号2024120947
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-05
出願番号2024103212,2019185013
出願日2024-06-26,2019-10-08
発明の名称排水処理方法
出願人日鉄エンジニアリング株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C02F 3/12 20230101AFI20240829BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】酸化エチレンの製造過程で発生する難分解性有機物質である1,4-ジオキサンを含む難分解性有機物排水を、安定して、かつエネルギー負荷を小さくして処理することができる排水処理方法を提供する。
【解決手段】1,4-ジオキサンを含む難分解性有機物排水を、可溶性鉄(II)モノオキシゲナーゼ遺伝子と、1,4-ジオキサン分解菌と、を含む活性汚泥を用いて生物処理し、前記生物処理は、水理学的滞留時間を4日以上とし、前記生物処理は、前記活性汚泥が前記可溶性鉄(II)モノオキシゲナーゼ遺伝子を4.2×106(copies/mL)以上含有するように行われることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
1,4-ジオキサンを含む難分解性有機物排水を、可溶性鉄(II)モノオキシゲナーゼ遺伝子と、1,4-ジオキサン分解菌と、を含む活性汚泥を用いて生物処理し、
前記生物処理は、水理学的滞留時間を4日以上とし、
前記生物処理は、前記活性汚泥が前記可溶性鉄(II)モノオキシゲナーゼ遺伝子を4.2×10

(copies/mL)以上含有するように行われることを特徴とする排水処理方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記生物処理において、汚泥滞留時間を60日以上とすることを特徴とする請求項1に記載の排水処理方法。
【請求項3】
1,4-ジオキサンを含む難分解性有機物排水を、可溶性鉄(II)モノオキシゲナーゼ遺伝子と、1,4-ジオキサン分解菌と、を含む活性汚泥を用いて生物処理し、
前記生物処理は、汚泥滞留時間を60日以上とし、
前記生物処理は、前記活性汚泥が前記可溶性鉄(II)モノオキシゲナーゼ遺伝子を4.2×10

(copies/mL)以上含有するように行われることを特徴とする排水処理方法。
【請求項4】
前記生物処理では、前記活性汚泥に含まれる1,4-ジオキサン分解菌として、全菌数に占める1,4-ジオキサン分解菌の構成としてポリメラーゼ連鎖反応増幅産物の塩基配列のGreengenesデータベースによるシークエンス解析とSilva Living Treeデータベースによるシークエンス解析から、MycrobacteriumとPseudonocardiaを少なくとも含む1,4-ジオキサン分解菌を用いることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の排水処理方法。
【請求項5】
前記生物処理は、前記活性汚泥が前記可溶性鉄(II)モノオキシゲナーゼ遺伝子を6.0×10

(copies/mL)以上含有するように行われることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の排水処理方法。
【請求項6】
前記活性汚泥の種汚泥と前記難分解性有機物排水の混合液における前記種汚泥の濃度を8000mg/L以上とすることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の排水処理方法。
【請求項7】
前記1,4-ジオキサンを含む難分解性有機物排水の生物処理によって生成した処理水は、前記1,4-ジオキサンを含む難分解性有機物排水から分離されて回収されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の排水処理方法。
【請求項8】
前記生物処理を行う生物処理槽は、前記分離のための分離手段を有し、
前記処理水は、前記分離手段に接続された導管によって前記生物処理槽の外に取り出されて回収されることを特徴とする請求項7に記載の排水処理方法。
【請求項9】
前記生物処理は、30℃以上35℃以下で行われることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の排水処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、排水処理方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
1,4-ジオキサンは、難分解性有機物質として知られており、急性毒性、慢性毒性および発がん性を有する物質である。そのため、1,4-ジオキサンの排水基準には、厳しい規制がなされている。具体的には、公共用水域および地下水環境に関する1,4-ジオキサンの排水基準値は、2009年に、0.05mg/L以下に制定されている。さらに、一般排水に関する1,4-ジオキサンの排水基準値は、2010年に、0.5mg/L以下に制定されている。
【0003】
1,4-ジオキサンは、工業的に有機合成反応用溶媒として種々の溶剤と共に用いられる。また、1,4-ジオキサンは、ナフサを原料とする酸化エチレンの製造過程で副生する物質である。1,4-ジオキサンは、自然状態において安定な物質であり、生物学的分解が困難とされていた。しかしながら、近年、1,4-ジオキサンを含む排水処理方法として、例えば、特許文献1や特許文献2に記載されている方法が開示されている。
【0004】
特許文献1では、生物処理槽、分離膜モジュールおよび培養槽を備える排水処理装置を用い、排水に分解菌(微生物)を添加して、排水処理を行う方法が開示されている。
特許文献2では、1,4-ジオキサン分解菌を含む活性汚泥により生物処理を行う生物処理槽を備え、廃水に対して硝化抑制剤が添加されるように構成されている廃水処理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-65081号公報
特開2017-154107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1や特許文献2に記載されている方法は、外部で培養した微生物等を汚染環境中に導入し、環境浄化を行うバイオオーグメンテーションである。そのため、外部から投入する微生物の維持管理が必要であり、その維持管理が難しいという課題があった。また、バイオオーグメンテーションでは、活性汚泥中で微生物が駆逐された場合、微生物のバックアップや復旧は事実上不可能であるという課題があった。さらに、特許文献1や特許文献2に記載されている方法は、生物処理とAOP(Advanced Oxidation Process、促進酸化処理)を組合せた処理システムであるため、エネルギー負荷が大きいという課題があった。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、酸化エチレンの製造過程で発生する難分解性有機物質である1,4-ジオキサンを含む難分解性有機物排水を、安定して、かつエネルギー負荷を小さくして処理することができる排水処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
(1)本発明に係る排水処理方法の一形態は、1,4-ジオキサンを含む難分解性有機物排水を、可溶性鉄(II)モノオキシゲナーゼ遺伝子と、1,4-ジオキサン分解菌と、を含む活性汚泥を用いて生物処理し、前記生物処理は、水理学的滞留時間を4日以上とし、前記生物処理は、前記活性汚泥が前記可溶性鉄(II)モノオキシゲナーゼ遺伝子を4.2×10

(copies/mL)以上含有するように行われることを特徴とする。
【0009】
この形態によれば、活性汚泥中に含まれる微生物の維持管理をすることなく、また、エネルギー負荷を小さくして、1,4-ジオキサンを含む難分解性有機物排水の生物処理を行うことができる。
【0010】
(2)本発明に係る排水処理方法の一形態は、前記生物処理において、汚泥滞留時間を60日以上とすることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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