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公開番号2025076346
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-15
出願番号2024186465
出願日2024-10-23
発明の名称チップ集積のためのフレキシブル回路基板およびこれを有する電子デバイス
出願人き邦科技股分有限公司
代理人個人,個人,個人
主分類H01L 23/12 20060101AFI20250508BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】フレキシブル回路基板が屈曲される際に、錫層の表面の高さの差を有する部分に応力が集中しやすく、クラックが生じる可能性を低減させる。
【解決手段】フレキシブル回路基板1は、絶縁基板10と、導電性銅層20と、第1の錫層30と、第2の錫層33と、第1のソルダーレジスト層40と、を含む。第1の錫層は、第1の錫厚さを有し、第2の錫層は、より大きな第2の錫厚さを有している。第1の錫層の第1の錫表面と第2の錫層の第2の錫表面とは、実質的に同じ高さを有している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
チップ集積のためのフレキシブル回路基板であって、
絶縁基板と、
パターン化された回路を有し、かつ前記絶縁基板上に位置する導電性銅層であって、互いに電気的に導通する第1領域および第2領域を有する、導電性銅層と、
前記導電性銅層の前記第1領域の上方に位置する第1の錫層であって、第1の錫厚さを有する、第1の錫層と、
前記導電性銅層の前記第2領域の上方に位置する第2の錫層であって、第2の錫厚さを有する、第2の錫層と
を備え、
前記第1の錫層は、前記導電性銅層と反対側にある第1の錫表面を有し、前記第1の錫表面は、前記導電性銅層と接触しておらず、前記第2の錫層は、前記導電性銅層と反対側にある第2の錫表面を有し、前記第2の錫表面は、前記導電性銅層と接触しておらず、前記第1の錫表面と前記第2の錫表面とは、実質的に同じ高さを有し、
前記第1の錫厚さは、前記第2の錫厚さ未満である、フレキシブル回路基板。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記導電性銅層は、第3領域をさらに有し、前記第3領域は、前記第1領域と前記第2領域との間に位置し、前記第1領域および前記第2領域と電気的に導通し、前記フレキシブル回路基板は、第3の錫層をさらに備え、前記第3の錫層は、前記導電性銅層の前記第3領域の上方に位置し、前記第3の錫層は、前記第1の錫厚さと前記第2の錫厚さとの間の第3の錫厚さを有している、請求項1に記載のフレキシブル回路基板。
【請求項3】
前記第1領域に位置する前記導電性銅層は、第1の銅厚さを有し、前記第2領域に位置する前記導電性銅層は、第2の銅厚さを有し、前記第1の銅厚さは、前記第2の銅厚さよりも大きい、請求項1に記載のフレキシブル回路基板。
【請求項4】
前記導電性銅層は、第3領域をさらに有し、前記第3領域は、前記第1領域と前記第2領域との間に位置し、前記第3領域に位置する前記導電性銅層の厚さは、前記第1の銅厚さと前記第2の銅厚さとの間である、請求項3に記載のフレキシブル回路基板。
【請求項5】
前記導電性銅層は、第4領域をさらに有し、前記第1領域は、前記第4領域と前記第2領域との間に位置し、前記第4領域は、前記第1領域および前記第2領域と電気的に導通し、前記第4領域に位置する前記導電性銅層の厚さは、前記第1の銅厚さよりも大きい、請求項3に記載のフレキシブル回路基板。
【請求項6】
前記第1の錫層を少なくとも部分的に覆う第1のソルダーレジスト層と、
前記導電性銅層の前記第4領域を少なくとも部分的に覆う第2のソルダーレジスト層と
をさらに備え、前記導電性銅層の前記第4領域と前記第2のソルダーレジスト層との間に錫層が存在していない、請求項5に記載のフレキシブル回路基板。
【請求項7】
前記第1領域は、前記フレキシブル回路基板の屈曲可能な領域に位置している、請求項1に記載のフレキシブル回路基板。
【請求項8】
前記第1の錫層を少なくとも部分的に覆う第1のソルダーレジスト層をさらに備え、前記第1のソルダーレジスト層は、前記第2の錫層を覆っておらず、前記第1のソルダーレジスト層の厚さは、1μmから50μmの範囲である、請求項1~5および7のいずれか一項に記載のフレキシブル回路基板。
【請求項9】
前記第1のソルダーレジスト層および/または前記第2の錫層を少なくとも部分的に覆う第3のソルダーレジスト層をさらに含む、請求項8に記載のフレキシブル回路基板。
【請求項10】
チップ集積のためのフレキシブル回路基板であって、
絶縁基板と、
パターン化された回路を有し、かつ前記絶縁基板上に位置する導電性銅層と
を備え、前記導電性銅層は、2μmから20μmの範囲の厚さを有し、前記導電性銅層は、互いに電気的に導通する第1領域および第2領域を有し、前記第1領域に位置する前記導電性銅層は、第1の銅厚さを有し、前記第2領域に位置する前記導電性銅層は、第2の銅厚さを有し、前記第1の銅厚さは、前記第2の銅厚さよりも大きい、フレキシブル回路基板。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブル回路基板に関し、特に、チップ集積のためのフレキシブル回路基板に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
チップ集積のためのスペースが小さい電子デバイスでは、屈曲可能なフレキシブル回路基板がよく使用される。例えば、参考として、チップボンドテクノロジー(Chipbond Technology Corporation)製のフレキシブルテープアンドリール回路基板製品は、フラットディスプレイ、ウェアラブルデバイス、携帯電話、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、車載ディスプレイ、産業用コントロールパネルなどの様々な電子デバイスに適用することができる。
【0003】
フレキシブル回路基板は、通常、テープおよびリールの形態のフィルムである。業界では、フレキシブル回路基板とチップとの組み合わせは、例えば、テープキャリアパッケージ(tape carrier package, TCP)またはチップオンフィルム(chip-on-film, COF)など、異なる製造および取り付けモードに応じて様々な名称を有する。TCPおよびCOFは、どちらも、チップをパッケージングするためのキャリアとしてフレキシブル回路基板を利用し、チップ上の金バンプと、フレキシブル回路基板上に位置する銅のパターン化された回路のインナーリードとが、熱圧縮によって接合される。
【0004】
従来技術では、フレキシブル回路基板をチップの金バンプと接続するために、金-錫共晶の存在が必須である。金はチップの金バンプによって供給され、錫はインナーリードの表面に形成された錫によって供給され、したがって、錫層はインナーリードの表面にめっきされる。銅のパターン化された回路は、インナーリードに加えて、他の電子素子に接続するためのアウターリードなどの導電性端子をさらに含み、これらの端子も、通常、錫めっきによって形成された層を含む。銅のパターン化された回路上の非リード領域は、保護のためにソルダーレジストによってさらに覆われている。
【0005】
電子デバイス内の空間が絶えず小型化されるにつれて、フレキシブル回路基板の屈曲の程度がますます大きくなることに留意すべきである。したがって、フレキシブル回路基板の屈曲性が確保される必要があり、すなわち、繰り返しの屈曲または長期間にわたる屈曲によってパターン化された回路が損傷しないことを確実にする必要がある。特許文献1に開示された解決策では、フレキシブル回路基板の屈曲可能な領域のパターン化された回路の上に二重ソルダーレジスト層構造が配置され、それによって屈曲可能な領域の湾曲が緩和され、したがってパターン化された回路が受ける物理的応力が低減される。特許文献2は、同様のアプローチを開示している。屈曲可能な領域に二重ソルダーレジスト層構造を設けることに加えて、パターン化された回路を包括的に保護するように、パターン化された回路の上に薄い錫層がさらに設けられる。屈曲可能な領域以外の部分では、薄い錫層を覆うように、厚い錫層がさらに設けられる。チップまたは他の電子素子への接続を提供することに加えて、厚い錫層は、パターン化された回路に対する保護効果も強化する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
中国特許第107006116号明細書
中国特許出願公開第110121234号明細書
【発明の概要】
【0007】
広範な研究により、本発明者らは、上記の先行技術が実際には多数の問題に直面していることを発見した。例えば、特許文献1における屈曲は、二重ソルダーレジスト層構造の増加した厚さに起因して妨げられ、そのような問題は、現在のフレキシブル回路基板によって必要とされる曲率半径の絶えず続く微小化の傾向に適合しない。特許文献2では、厚い錫層で覆われていない薄い錫層が、厚い錫層で覆われた薄い錫層の残りの部分と、フレキシブル回路基板の表面に見かけ上の高さの差を形成する。本発明者らは、フレキシブル回路基板が屈曲される際に、錫層の表面の高さの差を有する部分に応力が集中しやすく、クラックが生じる可能性があり、また、そのような表面上の高さの差は、その後のプロセスをより複雑にすることも発見した。
【0008】
上記に鑑み、本発明の一実施形態によれば、新規なフレキシブル回路基板が提供される。屈曲可能な領域では、薄い錫層がパターン化された回路(すなわち、導電性銅層)の上方に配置され、それによって、下の導電性銅層を腐食、衝突、または傷から保護し、信頼性の問題を防止する。本発明者らによる広範な研究により、ソルダーレジスト層は、錫層よりも導電性銅層に対して満足な保護を提供せず、したがって、錫層によって導電性銅層を保護することが依然として必要であることがさらに発見された。一方、錫は銅よりも高い硬度を有するが、より薄い錫層を屈曲可能な領域に提供することによって、フレキシブル回路基板の適切な屈曲性および可撓性をなお維持することができる。より具体的には、本発明の一実施形態では、薄い錫層および厚い錫層の表面は平ら(level)であり、すなわち、2つは同じ高さを有し、実質的な高さの差がなく、したがって、応力蓄積の問題を防止する。
【0009】
別の実施形態によれば、新規なフレキシブル回路基板が提供される。屈曲可能な領域におけるパターン化された回路(すなわち、導電性銅層)の銅の厚さは、より大きく、屈曲可能な領域の外側のパターン化された回路(すなわち、導電性銅層)の銅の厚さは、より小さい。したがって、屈曲可能な領域において、より大きな厚さを有する銅を介して、より良好な延性が提供され、それによって、屈曲可能な領域におけるパターン化された回路の屈曲性が確保され、繰り返しの屈曲または長期間にわたる屈曲によって引き起こされる早期損傷を防止する。
【0010】
本発明の一実施形態によれば、チップ集積のためのフレキシブル回路基板は、絶縁基板と、パターン化された回路を有し、かつ絶縁基板上に位置する導電性銅層であって、互いに電気的に導通する第1領域および第2領域を有する、導電性銅層と、導電性銅層の第1領域の上方に位置する第1の錫層であって、第1の錫厚さを有する、第1の錫層と、導電性銅層の第2領域の上方に位置する第2の錫層であって、第2の錫厚さを有する、第2の錫層と、第1の錫層を少なくとも部分的に覆う第1のソルダーレジスト層とを備え、第1の錫層の、導電性銅層と接触していない第1の錫表面と、第2の錫層の、導電性銅層と接触していない第2の錫表面とは、実質的に同じ高さを有し、第1の錫厚さは、第2の錫厚さ未満である。
(【0011】以降は省略されています)

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