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公開番号2025016282
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-31
出願番号2023119455
出願日2023-07-21
発明の名称ドライバ
出願人オムロン株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類H02P 3/22 20060101AFI20250124BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】モータに対してダイナミックブレーキによる制動力が作用している場合でも、モータに関連する外部装置への安定した信号供給を維持する。
【解決手段】供給された電力から所定信号を抽出する抽出部と、抽出部により抽出された所定信号を外部装置に供給する供給部と、を備える、所定数の相を有するモータに対して、又は、抽出部と供給部が設けられたモータ用動力線に対して、駆動電力を供給するドライバであって、ダイナミックブレーキ回路は、制動力を発生させるためにモータへの電力供給線の結線状態を切り替えるスイッチと、ダイナミックブレーキ回路への入力電流に対して、入力電流の周波数が所定周波数のとき、入力電流の周波数が所定周波数より低くモータの駆動電流の周波数が属する領域にある場合と比べて、ダイナミックブレーキ回路のインピーダンスが高くなる所定の高インピーダンス状態を形成するように構成された所定回路と、を有する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
供給された電力から所定信号を抽出する抽出部と、該抽出部により抽出された前記所定信号を外部装置に供給する供給部と、を備える、所定数の相を有するモータに対して、又は、該抽出部と該供給部が設けられたモータ用動力線に対して、駆動電力を供給するドライバであって、
駆動電流に対して重畳する、前記所定信号に対応する追加電流を生成し、該駆動電流に生成された該追加電流を重畳して前記抽出部に対して出力する出力部と、
前記モータの発電動作により制動力を発生させるダイナミックブレーキ回路と、
所定条件が成立したときに前記駆動電力の供給を停止するとともに前記ダイナミックブレーキ回路を作動させて前記モータの減速制御を行う制御部と、
を備え、
前記ダイナミックブレーキ回路は、
前記制動力を発生させるために前記モータへの電力供給線の結線状態を切り替えるスイッチと、
前記ダイナミックブレーキ回路への入力電流に対して、該入力電流の周波数が所定周波数のとき、該入力電流の周波数が所定周波数より低く前記モータの駆動電流の周波数が属する領域にある場合と比べて、該ダイナミックブレーキ回路のインピーダンスが高くなる所定の高インピーダンス状態を形成するように構成された所定回路と、
を有する、ドライバ。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記制御部が前記スイッチにより前記ダイナミックブレーキ回路を作動させたときに、前記出力部は、前記駆動電流を停止した状態で、前記所定周波数に関連する周波数を有する前記追加電流を前記抽出部に対して出力する、
請求項1に記載のドライバ。
【請求項3】
前記追加電流は、前記モータの駆動電流におけるd軸電流又はq軸電流の少なくとも一方であって、時間経過とともに変動する電流である、
請求項2に記載のドライバ。
【請求項4】
前記所定周波数は、前記モータの駆動電流の周波数範囲のうち最大周波数を超える周波数である、
請求項2に記載のドライバ。
【請求項5】
前記所定の高インピーダンス状態は、少なくとも前記所定周波数以上の周波数領域において、前記ダイナミックブレーキ回路への入力電流の周波数が高くなるに従い該ダイナミックブレーキ回路のインピーダンスが高くなる電気特性であって、
前記出力部は、前記駆動電流を停止した状態で、前記所定周波数以上の周波数を有する前記追加電流を前記抽出部に対して出力する、
請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のドライバ。
【請求項6】
前記所定回路は、インダクタンス成分を含むことで前記電気特性が形成される、
請求項5に記載のドライバ。
【請求項7】
前記所定回路は、インダクタンス成分とコンデンサ成分を含み、前記所定周波数を共振周波数とする共振回路であって、
前記所定周波数の近傍の周波数領域において前記所定の高インピーダンス状態が形成され、
前記出力部は、前記駆動電流を停止した状態で、前記所定周波数の近傍の周波数を有する前記追加電流を前記抽出部に対して出力する、
請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のドライバ。
【請求項8】
前記共振回路は、前記インダクタンス成分及び前記コンデンサ成分による並列共振回路である、
請求項7に記載のドライバ。
【請求項9】
前記所定信号は、前記外部装置を駆動するための電力に関する電力信号、又は、該外部装置における所定処理に供される信号である、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のドライバ。
【請求項10】
供給された電力から所定信号を抽出する抽出部と、該抽出部により抽出された前記所定信号を外部装置に供給する供給部と、を備える、所定数の相を有するモータに対して、又は、該抽出部と該供給部が設けられたモータ用動力線に対して、駆動電力を供給するドライバに接続されて、該モータの発電動作により制動力を発生させるダイナミックブレーキ回路を有するダイナミックブレーキ装置であって、
前記ダイナミックブレーキ回路は、
前記制動力を発生させるために前記モータへの電力供給線の結線状態を切り替えるスイッチと、
前記ダイナミックブレーキ回路への入力電流に対して、該入力電流の周波数が所定周波数のとき、該入力電流の周波数が所定周波数より低いときと比べて、該ダイナミックブレーキ回路のインピーダンスが高くなる所定の高インピーダンス状態を形成するように構成された所定回路と、
を有する、ダイナミックブレーキ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライバに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
様々な目的で負荷を駆動するためのモータにとって、その制御を正確に実行するためにはモータの状態を把握する必要があり、例えば、エンコーダ等の外部装置が利用されている。エンコーダ等の外部装置を駆動するためには電力や処理に必要な信号(情報)を供給しなければならないが、一般には、サーボシステム(例えば、ドライバ)等と外部装置とをケーブルで結び、そのケーブルを介して電力供給等が行われる。また、別法として、特許文献1には、モータの駆動電力にエンコーダ等の外部装置の駆動に必要な電力を重畳させて一度モータに供給し、その後、モータで供給電力の一部を抽出して外部装置に電力供給を行う構成が開示されている。
【0003】
また、駆動されているモータの運動エネルギーを電気エネルギーに変換することでモータを減速させるダイナミックブレーキ技術が知られている。ダイナミックブレーキ技術では、モータへの電力供給を停止するとともに、モータの回転子(移動子)の運動により発電動作が実行されて運動エネルギーが電気エネルギーに変換されることで、モータが減速する。一般にダイナミックブレーキによる減速が行われる場合、比較的短い時間で大容量の電気エネルギーが生じることになるため、ダイナミックブレーキ用の電気回路を電気的に保護する必要があり、例えば、特許文献2、3に関連する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2022/186200号
特開2002-369564号公報
特開2008-182821号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
モータに取り付けられるエンコーダ等の外部装置で消費される電力は、モータでの消費電力と比べると小さいものの、駆動するモータの状態を常にモニターする必要があるため、安定した電力供給が求められる。有線ケーブルで電力供給を行うのが一般であるが、その場合、モータの動力線に加えて、エンコーダに関するケーブルを配線する必要があり、配線の作業負荷の増加やケーブルに起因するコスト増加等が生じ得る。また、外部装置での処理に供される信号(情報)を当該外部装置に供給する場合でも、ケーブル配線を利用すると、その配線にはある程度の作業負荷が生じてしまう。
【0006】
また、先行技術に示すように、モータへの供給電力の一部を抽出して外部装置に電力に関する信号の供給を行う場合、仮にモータにおいてダイナミックブレーキが作動してその減速動作が行われると、モータへの電力供給が停止されてしまうため、外部装置への信号供給にも影響が及ぶ。このようなダイナミックブレーキの作動時であっても、モータから信号供給を受けていたエンコーダ等の外部装置においては、信号供給の継続が必要な場合もある。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、モータに対してダイナミックブレーキによる制動力が作用している場合でも、当該モータに関連する外部装置への安定した信号供給を維持し得る技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願開示のドライバは、供給された電力から所定信号を抽出する抽出部と、該抽出部により抽出された前記所定信号を外部装置に供給する供給部と、を備える、所定数の相を有するモータに対して、又は、該抽出部と該供給部が設けられたモータ用動力線に対して、駆動電力を供給するドライバであって、駆動電流に対して重畳する、前記所定信号に対応する追加電流を生成し、該駆動電流に生成された該追加電流を重畳して前記抽出部に対して出力する出力部と、前記モータの発電動作により制動力を発生させるダイナミックブレーキ回路と、所定条件が成立したときに前記駆動電力の供給を停止するとともに前記ダイナミックブレーキ回路を作動させて前記モータの減速制御を行う制御部と、を備える。そして、前記ダイナミックブレーキ回路は、前記制動力を発生させるために前記モータへの電力供給線の結線状態を切り替えるスイッチと、前記ダイナミックブレーキ回路への入力電流に対して、該入力電流の周波数が所定周波数のとき、該入力電流の周波数が所定周波数より低く前記モータの駆動電流の周波数が属する領域にある場合と比べて、該ダイナミックブレーキ回路のインピーダンスが高くなる所定の高インピーダンス状態を形成するように構成された所定回路と、を有する。
【0009】
上記モータについては、その相数には特段の制限はなく、例えば、単相の交流モータでもよく三相以上の交流モータでもよい。また、モータの巻線部でのコイルの結線態様は、いわゆるデルタ結線でもよくスター結線(もしくはY結線)でもよい。また、モータのステータに対する巻線部のコイルの巻き方については、分布巻きでも集中巻きでもよい。すなわち、本発明のモータにおいて、巻線部の具体的な形成については、特段に制限する意図は無い。
【0010】
そして、抽出部はモータの巻線部やモータとドライバを繋ぐ動力線に対して、外部装置を駆動するための電力に関する電力信号、又は、該外部装置における所定処理に供される信号である所定信号を抽出可能となるように配置される限りにおいて、抽出部の具体的な形態や構成は特定の態様に限定されるものではない。例えば、前記抽出部は、モータの巻線部や動力線に対して、それらに供給されている電力の一部がその一次コイルに入力されるように配置されたトランス構造が形成されるように配置され、該トランス構造を介して前記電力の一部が所定信号として抽出されるように構成されてもよい。トランス構造は、単巻型の変圧器、複巻型の変圧器のいずれでもよい。なお、単巻型の変圧器の場合、二次コイルは、一次コイルの一部を両者で共有する部分のコイルをいう。
(【0011】以降は省略されています)

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