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公開番号
2025007434
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-17
出願番号
2023108824
出願日
2023-06-30
発明の名称
繊維を含む混合液の微細化処理装置
出願人
中越パルプ工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B02C
19/06 20060101AFI20250109BHJP(破砕,または粉砕;製粉のための穀粒の前処理)
要約
【課題】
繊維を含む混合液の微細化処理装置内の繊維を含む液体を流動状態とすることができ、繊維の安定した微細化を可能とする繊維を含む混合液の微細化処理装置を提供する。
【解決手段】
本発明に係る繊維を含む混合液の微細化処理装置は、少なくとも、原料タンクと、原料循環ポンプと、増圧機と、原料供給配管と、給液側チェックバルブと、原料返還配管とを備えた原料循環経路と、チャンバー供給高圧配管と、高圧側チェックバルブとを備えたチャンバー供給高圧経路と、微細化処理手段を備えるチャンバーと、を備える繊維を含む混合液の微細化処理装置であって、前記原料返還配管は、原料を前記原料タンクへ返還させるためのものである、繊維を含む混合液の微細化処理装置である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも、原料タンクと、原料循環ポンプと、
増圧機と、
原料供給配管と、給液側チェックバルブと、原料返還配管とを備えた原料循環経路と、
チャンバー供給高圧配管と、高圧側チェックバルブとを備えたチャンバー供給高圧経路と、
微細化処理手段を備えるチャンバーと、を備える
繊維を含む混合液の微細化処理装置であって、
前記原料返還配管は、原料を前記原料タンクへ返還させるためのものである、繊維を含む混合液の微細化処理装置。
続きを表示(約 470 文字)
【請求項2】
前記給液側チェックバルブを床面に対して略垂直となるように設置する、
請求項1に記載の繊維を含む混合液の微細化処理装置。
【請求項3】
前記給液側チェックバルブは、着脱可能部材を備える、
請求項1に記載の繊維を含む混合液の微細化処理装置。
【請求項4】
前記給液側チェックバルブは、スプリングを使用しないチェックバルブである、
請求項1に記載の繊維を含む混合液の微細化処理装置。
【請求項5】
前記給液側チェックバルブに用いるボールの比重が3~9の部材製である、
請求項1から4のいずれか一に記載の繊維を含む混合液の微細化処理装置。
【請求項6】
前記高圧側チェックバルブは、スプリングを使用しないチェックバルブである、
請求項1に記載の繊維を含む混合液の微細化処理装置。
【請求項7】
前記高圧側チェックバルブに用いるボールは鋼製である、
請求項5に記載の繊維を含む混合液の微細化処理装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維を含む混合液を微細化処理するための微細化処理装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
繊維は、その種類によって多種多様な性質を持ち、大別すると天然繊維と化学繊維に分かれる。天然繊維は、綿、麻、絹、羊毛のように天然に繊維として存在しているもののほか、木材や草などを構成する繊維から得られるパルプなどがある。化学繊維は人間が人工的・化学的に作り出した繊維であり、原料の違いによって再生繊維、半合成繊維、合成繊維、無機繊維に分かれる。
【0003】
天然繊維の中でも、ここ数年の地球温暖化問題など環境問題に対応した製品が求められるようになり、環境負荷が小さなものが着目されている。例えば植物としては、広葉樹や針葉樹などの木本植物、及び竹や葦、ソルガムなどの草本植物の植物細胞壁の成分などとして地球上に最も多く存在するグルコースがβ1-4結合により直鎖上に連結した多糖類由来の繊維がある。この多糖類由来の繊維としては、針葉樹や広葉樹由来の木材や竹などの原料を用いて紙パルプ工場で大量に製造されるパルプが知られており、主要構成成分はセルロースである。また、セルロースとしては、ホヤに代表される一部の動物の構成成分として、及び酢酸菌に代表される一部の菌類等によって産生されるナタデココの構成成分としても知られている。
【0004】
一方、繊維は、その繊維幅を微細化することで、高強度、高弾性、低熱膨張率等などの優れた性質を有する素材となることが知られている。この特徴を高めるため為、繊維表面を毛羽立たせて絡み合いを高めるフィブリル化などの微細化が行われている。ここで、フィブリル化とは、繊維が摩擦されることによって起こる毛羽立ちやささくれのことと解されており、繊維を構成する小繊維「フィブリル」が摩擦されて毛羽立つことで起こる。テキスタイル業界では、このフィブリル化により白化と呼ばれる、光の反射具合が変わり、白っぽく見える現象を、製品外観不良などと捉えられているが、様々な産業界で繊維を利用する動きが広がり、繊維の機能を引き出して利用するための手法としてフィブリル化が行われている。フィブリル化により繊維の絡み合いによる補強、比表面積増による各種成分の吸着、光の乱反射の低減による透明化、表面の平滑化、手触りの改善などの機能が期待されている。
【0005】
繊維の微細化処理方法や微細化処理装置には、特許文献1に記載されている製造方法を含め、様々な微細化処理方法や微細化処理装置等が検討されている。
【0006】
特許文献1には、繊維を含む物質の混合物を微細化処理するための装置として、繊維混合物の流路の吐出口を備えた少なくとも1つの吐出部と、吐出部に対して所定の処理圧力で繊維混合物を供給する少なくとも1つの供給装置と、吐出部の位置決めを行う少なくとも1つの位置決め装置と、繊維混合物を分解するため、可動処理部材が、吐出部に対向して設けられており、かつ、吐出部を経た繊維混合物の流路上において、可動処理部材の繊維混合物がぶつかる部分表面と吐出部との間にスリット状の処理領域が形成された装置が開示された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特表2021-517212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
繊維は、各繊維固有の比重を有すること、及び液体への不溶性等という性質がある。これらの性質により、繊維を含む混合液の繊維は、比重差により分離沈降するが、この分離沈降時間は、繊維の由来原料、或いは、繊維の繊維幅や繊維長によって異なるものである。また、繊維は、液体に完全には溶解しないから、繊維を含む混合液中の繊維は、液体に分散した状態である。
したがって、繊維の微細化処理を行っている間、繊維を含む混合液が流動状態とすることができている箇所は、沈降を防止することが可能である。一方、繊維を含む混合液を流動状態とすることが難しい箇所、例えば、配管末端のような箇所においては、繊維が沈降して厚い凝集層が形成されてしまい、安定した繊維の微細化処理を行えない場合がある。とりわけ、相互に絡まりあい繭玉状に成り易いアスペクト比の大きな繊維は、このような場合が多いと考えられる。アスペクト比は繊維の長さを繊維の幅で除した値であり、その値が50より高い場合は絡み合いが強くなり、100を超えると顕著になる。
【0009】
また、繊維を含む混合液の微細化処理の一工程において、増圧機を用いることがある。その際、増圧機の吸引側、吐出側のそれぞれ、或いは、一方に、繊維を含む混合液の流れ方向を制御するために、内部にスプリングを使用したチェックバルブを用いることがある。
この種のチェックバルブを使用した場合、このスプリングに繊維が絡まりやすい。また、スプリングに繊維が絡まると、チェックバルブの動きが悪くなり、逆止機能が失われたり、絡まった繊維が蓄積して流路を塞いだり、流路が狭くなったり、或いは、流路が完全に閉鎖してしまったりする。さらに、スプリングに絡まった繊維が結束繊維となり、これがスプリングから外れ(抜け)て後工程に流れて、後工程の経路に詰まったりして、安定した繊維の微細化処理を行えない場合がある。
【0010】
さらに、繊維を含む混合液の微細化処理の一工程において、増圧機を使用し、さらに高圧噴射ノズルを使用して行うことがある。ここで、増圧機は、繊維を含む混合液を一定の交互のタイミングで吸引したり、吐出したりして、繊維を含む混合液を加圧・圧縮して、これを後工程に送液するために用いている。そのため、増圧機の吸引側付近では、繊維を含む混合液が流動せずに滞留した状態が発生するタイミングがある。これが例え数秒程度のものであったとしても、繊維幅が比較的大きい繊維を含む混合液の微細化処理を行う場合には、この繊維が沈降して、大きな毛玉状、或いは、繭玉状の塊となることがある。そうすると、この塊が捩れながら増圧機に吸引され、非常に細い高圧経路を通り、さらに細かい口径の高圧噴射ノズルへと送液される。加圧・圧縮された繭玉はこの過程で非常に硬くなっており、高圧噴射ノズルの入口側や内部の閉塞を引き起こす原因となり、安定した繊維の微細化処理を行えない場合がある。
(【0011】以降は省略されています)
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