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公開番号2024058747
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-30
出願番号2022166034
出願日2022-10-17
発明の名称荷電粒子ビーム輸送装置、荷電粒子ビーム輸送装置の製造方法、及び荷電粒子ビームの中和方法
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人開知
主分類H05H 9/00 20060101AFI20240422BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】空間電荷によるビーム発散の低減及びビーム中性化による損失の低減を両立することが可能な荷電粒子ビーム輸送装置、荷電粒子ビーム輸送装置の製造方法、及び荷電粒子ビームの中和方法を提供する。
【解決手段】荷電粒子ビーム輸送装置20は、荷電粒子ビーム1の収束部に向かって内径が小さくなるコリメータ13a,13bと、コリメータ13a,13bで囲まれた空間に向けて空間電荷を中和する空間電荷中和剤を注入する注入口9b1,9b2,9b3,9b4と、を備える。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
荷電粒子ビーム輸送装置であって、
荷電粒子ビームの収束部に向かって内径が小さくなる収束構造物と、
前記収束構造物で囲まれた空間に向けて空間電荷を中和する空間電荷中和剤を注入する注入口と、を備える
荷電粒子ビーム輸送装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載の荷電粒子ビーム輸送装置において、
前記収束構造物は、前記荷電粒子ビーム輸送装置での前記荷電粒子ビームの出口側に設けられ、前記出口に向かって前記内径が小さくなる
荷電粒子ビーム輸送装置。
【請求項3】
請求項2に記載の荷電粒子ビーム輸送装置において、
前記収束構造物は、更に、前記荷電粒子ビーム輸送装置での前記荷電粒子ビームの入口側に設けられ、前記入口に向かって前記内径が小さくなる
荷電粒子ビーム輸送装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の荷電粒子ビーム輸送装置において、
前記収束構造物は、テーパ形状である
荷電粒子ビーム輸送装置。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の荷電粒子ビーム輸送装置において、
前記荷電粒子ビームの分布を測定する分布測定器と、
前記空間電荷中和剤の注入量を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、輸送方向の断面のビーム分布が所望の形状となるように前記空間電荷中和剤の注入量を調整する
荷電粒子ビーム輸送装置。
【請求項6】
請求項5に記載の荷電粒子ビーム輸送装置において、
前記制御装置は、前記ビーム分布が第1所定範囲より狭いと判定されたときは前記空間電荷中和剤の注入量を判定されたタイミングより減らして、前記ビーム分布が前記第1所定範囲に比べて広い第2所定範囲より広いと判定されたときは前記空間電荷中和剤の注入量を判定されたタイミングより増やす
荷電粒子ビーム輸送装置。
【請求項7】
請求項3に記載の荷電粒子ビーム輸送装置において、
前記荷電粒子ビーム輸送装置内を真空排気する真空排気部を、前記入口側の前記収束構造物と前記出口側の前記収束構造物との中間部分に設ける
荷電粒子ビーム輸送装置。
【請求項8】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の荷電粒子ビーム輸送装置において、
前記荷電粒子ビームの電流を測定する電流測定器と、
前記空間電荷中和剤の注入量を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記電流測定器によるビーム電流値の測定結果に基づいて前記空間電荷中和剤の流量を調整する
荷電粒子ビーム輸送装置。
【請求項9】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の荷電粒子ビーム輸送装置において、
前記荷電粒子ビーム輸送装置内の真空度を測定する真空度測定器と、
前記空間電荷中和剤の注入量を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記真空度測定器による前記真空度の測定結果に基づいて前記空間電荷中和剤の流量を調整する
荷電粒子ビーム輸送装置。
【請求項10】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の荷電粒子ビーム輸送装置において、
前記注入口を複数備え、
複数の前記注入口での前記空間電荷中和剤の注入量をそれぞれ独立に制御する制御装置を更に備える
荷電粒子ビーム輸送装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、荷電粒子ビーム輸送装置、荷電粒子ビーム輸送装置の製造方法、及び荷電粒子ビームの中和方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
荷電粒子ビームの空間電荷効果によるビーム発散を低減させる技術が特許文献1に記載されている。この特許文献1には、「イオンビームを電子ビームの軌道領域に照射することで、電子ビームにより形成される空間電荷を中和し、空間電荷効果を低減することを特徴とする電子ビーム装置。」及び「イオン発生手段は、電子ビームの軌道に沿った該電子ビームの電流密度の大小に応じてイオンビーム密度を変えることを特徴とする」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-19195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、電子ビームの電流密度の大小に応じてイオンビームの照射位置を調整することで、空間電荷効果を効率良く低減することを目的とした装置が記載されている。
【0005】
しかし、特許文献1に記載されている装置では、照射位置のみを調整しており、照射した中和剤が空間的に広がるため、電流密度が高いビーム収束部における中和剤であるイオンの濃度を十分に高くすることができない、との課題がある。この影響は、中和剤として中性ガスを用いる場合に特に顕著となる。また、特許文献1に記載の装置では、ビーム径方向の電流密度のばらつきにより生じる空間電荷分布に応じた空間電荷中和ができない、との課題がある。
【0006】
上記の要因により、空間電荷の高い部分では空間電荷の中和度が不足してビームが発散してビーム損失につながる。一方の空間電荷が低い部分ではビームと中和剤との反応によるビーム中性化が過剰となり、同様にビーム損失につながる。
【0007】
本発明は、空間電荷によるビーム発散の低減及びビーム中性化による損失の低減を両立することが可能な荷電粒子ビーム輸送装置、荷電粒子ビーム輸送装置の製造方法、及び荷電粒子ビームの中和方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、荷電粒子ビーム輸送装置であって、荷電粒子ビームの収束部に向かって内径が小さくなる収束構造物と、前記収束構造物で囲まれた空間に向けて空間電荷を中和する空間電荷中和剤を注入する注入口と、空間電荷中和剤の注入量を制御する制御装置と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、空間電荷によるビーム発散の低減及びビーム中性化による損失の低減を両立することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
第1実施形態に係る荷電粒子ビーム輸送装置を含めた線形加速器の構成概略図である。
第1実施形態に係る空間電荷中和剤の注入量制御フローを表した図である。
第2実施形態に係る荷電粒子ビーム輸送装置の空間電荷中和剤の注入口及びビーム分布計の配置を表した概略図である。
第2実施形態に係る荷電粒子ビーム輸送装置の変形例を表した構成概略図である。
第2実施形態に係る荷電粒子ビーム輸送装置の変形例を表した構成概略図である。
第3実施形態に係る荷電粒子ビーム輸送装置のコリメータの例を表した構成概略図である。
第3実施形態に係る荷電粒子ビーム輸送装置のコリメータの変形例を表した構成概略図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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