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公開番号2024019090
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-08
出願番号2023121510
出願日2023-07-26
発明の名称時計文字盤
出願人ロレックス・ソシエテ・アノニム,ROLEX SA
代理人弁理士法人第一国際特許事務所
主分類G04B 19/14 20060101AFI20240201BHJP(時計)
要約【課題】力をかけることなく、または非常に無視可能な量の力をかけることにより、クロックワークムーブメントに取り付け及び除去可能な文字盤を提案する。
【解決手段】文字盤足22は、切欠き23といった成形231であって、文字盤板に向けられ、板をクロックワークムーブメント10のフレーム11に対して押圧する機械的作用を受けることが意図され、成形に機械的作用が付与されると、足の軸A1に主として平行な方向に、弾性的及びまたは塑性的に変形するよう構成または配置された低剛性の第一区域40と、を含み、低剛性の第一区域は、成形に機械的作用が付与されると、主として変形または変形の大部分を経験可能な文字盤の部分を構成するように、低素材輪郭が設けられた部分を有するよう配置及びまたは構成され、より少ない剛性の第一区域は、足の軸に実質的に垂直に延長し、その一端で足の残部に組み入れられる、柔軟ブレードを形成する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
文字盤板(21)と、
足軸(A1)に沿って延長する少なくとも1つの文字盤足(22)であって、前記足軸(A1)は、例えば、前記文字盤板に垂直または実質的に垂直である、文字盤足と、
を含む、時計(300)用文字盤(20)であって、
前記少なくとも1つの足は、
成形(231)、とりわけ切欠き(23)といった成形(231)であって、前記文字盤板に向けられ、前記板をクロックワークムーブメント(10)に対して、特にクロックワークムーブメント(10)のフレーム(11)に対して押圧する機械的作用を受けることが意図される、前記成形(231)と、
前記成形(231)に前記機械的作用が付与されると、前記足の前記軸(A1)に主として平行な方向に、弾性的及びまたは塑性的に変形するよう構成または配置された低剛性の第一区域(40)と、
を含み、
前記低剛性の第一区域(40)は、前記成形(231)に前記機械的作用が付与されると、主として変形または前記変形の大部分を経験可能な前記文字盤の部分を構成するように、低素材輪郭が設けられた部分を有するよう配置及びまたは構成され、
前記低剛性の第一区域(40)は、前記足の前記軸(A1)に実質的に垂直に延長し、その一端で前記足の残部に組み入れられる、柔軟ブレードを形成する、
時計(300)用文字盤(20)。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記低剛性の第一区域(40)は、前記足(22)の末端端部に位置され、
前記成形(231)と、
前記足(22)の前記末端端部と、
の間の厚さ(e1)を有し、
前記第一厚さは、前記成形(231)と前記板(21)との間に発見される前記足の断面の最小の厚さ(e2)の、少なくとも2倍小さいまたは少なくとも3倍小さい
請求項1に記載の文字盤(20)。
【請求項3】
前記板と前記少なくとも1つの足は、一体鋳造である、または一体として成形される、
請求項1または2に記載の文字盤(20)。
【請求項4】
前記足(22)は、位置決め表面(221、241)を含み、前記表面(221、241)は、取り付け具(50)に対して及びまたはクロックワークムーブメント(10)に対して、特にクロックワークムーブメント(10)のフレーム(11)に対して、最小量の遊びを持って前記文字盤を位置決めすることが意図される、
請求項1から3のいずれか一項に記載の文字盤(20)。
【請求項5】
前記位置決め表面(221、241)の1つまたは一部、または前記位置決め表面(221、241)の全ては、前記足の基部端部に配置される、
請求項4に記載の文字盤(20)。
【請求項6】
前記足(22)は、その上に前記位置決め表面(241)が形成される基部(24)を含み、前記基部は、前記足を横断する断面を有し、その断面積は、前記足の他の区域の断面積よりも大きい、
請求項4または5に記載の文字盤(20)。
【請求項7】
前記文字盤は、複数の足を、とりわけ2つの足または3つの足を含み、前記文字盤足は、互いに対して及びまたは前記文字盤に対して、60μmより小さい、または40μmより小さい、そして好ましくは20μmより小さい位置決め許容誤差により、位置決めされる、
請求項1から6のいずれか一項に記載の文字盤(20)。
【請求項8】
クロックワークムーブメント(10)上に、特にクロックワークムーブメント(10)のフレーム(11)上に搭載されることが意図される、固定要素(30)、特にねじまたはラッチまたはキーまたは偏心器であって、前記固定要素(30)は、文字盤足(22)の成形(231)に対して押圧することが意図される押圧区域(31)を含み、前記固定要素(30)は、前記押圧区域(31)から文字盤足(22)の前記成形(231)へ機械的作用が付与されると、弾性的及びまたは塑性的に変形するよう構成または設計される低剛性の第二区域(41)を含む、
固定要素(30)。
【請求項9】
前記低剛性の第二区域(41)は、一端においてフレーム(11)に接続されることが意図される柔軟ブレードの形状の部分を示すよう配置及びまたは構成され、前記柔軟ブレードは、
足の軸(A1)に実質的に垂直に延長することが意図され、
前記成形(231)へ前記機械的作用が付与されると、とりわけ屈曲に、主として変形可能である、
請求項8に記載の固定要素(30)。
【請求項10】
足(22)を受ける少なくとも1つのハウジング(12)を含むクロックワークムーブメント(10)または足(22)を受ける少なくとも1つのハウジング(51)を含む取り付け具(50)と、
請求項1から7のいずれか一項に記載の文字盤(20)及びまたは請求項8または9に記載の少なくとも1つの固定要素(30)と、
を含む、組立体(100)。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、時計文字盤に関する。本発明はまた、文字盤を、時計のクロックワークムーブメントに固定する固定要素に関する。本発明はまた、当該文字盤及びまたは当該固定要素を含む、組立体に関する。本発明は最後に、当該組立体及びまたは当該文字盤及びまたは当該固定要素を含む、時計に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
文字盤足は、一般的には、溶接またはろう付けにより文字盤板に取り付けられる。文字盤板上へのこれら足の位置決めは、比較的不正確である。その結果、足は、一般的には、ムーブメントへ文字盤を組み立てる際に、文字盤の位置決めを修正するために、時計士が足をわずかに変形可能なように、寸法づけられている。
【0003】
スカートを用いて文字盤の周囲を介してムーブメント上へ文字盤を中央揃えさせることは既知の方法である。スカートは、ムーブメント上に、または文字盤上に配置されてもよい。当該解決策は、比較的正確な中央揃えを提供するものの、これら2つの部品は、このタイプの中央揃えの恩恵を受けるために同等のサイズである必要があることから、必然的にムーブメントのサイズに対して文字盤のサイズを抑制する。
【0004】
非特許文献1は、ハウジングに対して垂直に配置されたねじを単純に使用することにより、ハウジング内で文字盤足を横方向にクランプすることからなる、当業者に既知の解決策を開示する。足に対するねじの圧力は、足の半径方向変形を引き起こすことができる。
【0005】
特許文献1及び特許文献2は、当業者に既知の他の2つの解決策を開示する。これら文献は、それぞれキーと偏心器の形状を取るラッチが設けられた固定装置に関する。これらラッチは、装置が固定構成にあるときに、文字盤足を貫きそこに切欠きを形成することが意図されるナイフ形部分が設けられる。切欠きは、必然的に足の半径方向変形をもたらす。
【0006】
近年、一般的に用いられる固定装置は、特に足のせん断または加工硬化により、文字盤足を半径方向または横方向に変形する傾向にある。上述の半径方向変形は、以降の、文字盤を除去して文字盤をムーブメント上へ再取り付けする作業を複雑にしがちな永続的変形を暗示する。特に、これら変形は、クロックワークムーブメントに対する文字盤の組み立て/取り外しのために、機械的力が付与されなければならないことを意味する。更に、文字盤上の装飾の繊細な性質とその脆弱性のため、組み立てまたは取り外しの際に加えられる力が文字盤を変形または損傷しかねないため、文字盤にあらゆる感知可能な力が加えられることを防止することが最重要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
スイス国特許出願公開第1775367号明細書
スイス国特許発明第610705号明細書
【非特許文献】
【0008】
「時計学理論(Theoried’horlogerie)」、Reymondin他、Federation des Ecoles Techniques出版、1998年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このため、本発明の目的は、従来技術から既知の文字盤を改善可能な時計文字盤を提供することである。特に、本発明は、力をかけることなく、または非常に無視可能な量の力をかけることにより、クロックワークムーブメントに取り付け及び除去可能な文字盤を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、時計文字盤は請求項1で定義される。
(【0011】以降は省略されています)

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