意匠ウォッチ

発行日2025-06-16
公報種別意匠公報(S)
登録番号1800989
登録日2025-06-05
意匠に係る物品棚受け部材
意匠分類D9-161(住宅設備用品汎用部品及び付属品)
出願番号2025002601
出願日2025-02-11
意匠権者株式会社小野田デザイン
代理人個人
意匠に係る物品の説明本願意匠に係る物品である棚受け部材は木棚専用であって、使用状態を示す斜視図に示すように、木棚を受けるための水平に突出した受け部aと、右側面図において背面に斜め後下方向に略レ字状に屈曲して突出した2つの係止部bと、を備えている。受け部aの両端部には、木棚を固定するための2つのビス穴cが形成されている。棚受け部材を使用するときは、家具や棚などの両側の柱に形成された同じ高さの穴に、2つの係止部bをそれぞれ挿入し、図示せぬ反対側の同じ高さの柱に形成された穴にも同様に係止部bを挿入し、それぞれの棚受け部材の受け部aに、木棚を載置する。ビス穴cから木ネジで棚受け部材と木棚とを固定することで、地震や災害時に木棚が脱落し木棚の上に載置されている物品が破損等することを抑制できる。つまり、棚受け部材の受け部aに2つのビス穴cを形成することで、耐震性等に優れた棚受け部材を実現することができる。以下、従来の家具に用いられる棚受け部材と本願意匠に係る物品の棚受け部材との違いについて、説明する。従来の家具に用いられる棚受け部材は、4つの略円柱形状からなるダボで構成されており、これら4つのダボを同じ高さの穴にネジで螺合させ、4つのダボの上に木棚を載置していた。従来の棚受け部材で木棚の高さを調整するときは、4か所全てのダボを回して取外し、所望の高さの位置にタボを4か所螺合させ、その上に木棚を載置する。このように、従来の棚受け部材で高さを調整するときは、4か所すべてのダボの位置を調整する必要があり、木棚の高さ調整に時間と手間がかかっていた。これに対し、本願意匠に係る物品の棚受け部材は、略バー形状であって2箇所の係止部bが一体になっているため、2つの棚受け部材で木棚を受けることができる。また、略バー形状であることから、バーの水平を確認することで、誰でも容易に棚受け部材の水平を確認することができる。また、本願意匠に係る物品の棚受け部材は、棚受け部材が水平になるように両端の係止部bを穴に挿入すると2つの係止部bの高さは自動的に一致するため、対向する他の棚受け部材の高さを揃えることにより、4か所の穴に挿入される係止部bの高さを容易に一致させることができる。これにより、本願意匠に係る物品の棚受け部材で木棚の高さ調整を行う際は、従来の棚受け部材のように4か所のダボのネジの着脱を行う必要がないため容易に高さ調整を行うことができる。本願意匠に係る物品の棚受け部材は、スチールの厚みを曲げ加工の可能な限界である2.3mmとすることにより、従来の棚受け部材である一般的なダボ受けより耐荷重の強度も増し、安全性も確保できるようになった。スチール厚み2.3mmを有効に加工した形状により可能な限り棚受け部材をコンパクトにして、機能性及び可動性も確保することが可能となった。東京都産業技術研究センターにおいて圧縮試験を行い、本願意匠に係る物品の棚受け部材は、1本で2箇所の係止部bを穴に挿入した状態で60kgまで変化が無かったことを確認している。従来の棚受け部材であるダボでは、4か所で耐荷重が40kg、2か所では20kgとなっており、本願意匠に係る物品の棚受け部材の半分以下である。このように、様々な検証の結果、本願意匠に係る物品の棚受け部材は、実用性、機能性、可動性、安全性が従来の棚受け部材であるダボよりも格段に増しており非常に有用性の高いものとなっている。
意匠の説明左側面図は右側面図と対称にあらわれるため省略する。平面図において、左右にそれぞれ配置した円はビス穴cであり貫通孔である。

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