意匠ウォッチ

発行日2023-07-19
公報種別意匠公報(S)
登録番号1748928
登録日2023-07-10
意匠に係る物品キャスター
意匠分類M3-320(ねじ、くぎ、開閉金物、係止具等)
出願番号2022022528
出願日2022-10-18
意匠権者RE・LEAF株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
意匠に係る物品の説明(1)本件意匠登録出願の「意匠に係る物品」(以下「本願物品」という。)は、「各部の名称を示す参考断面図」に示すように、「タイヤ」、「ホイール」、「ボディ」及び「ベアリング」から成る「キャスター」である。「タイヤ」については、その「幅」を、使用用途を考慮した設計上の最大値とすることにより、タイヤが床に接する接地面積が増え、耐荷重を増大させるとともに、タイヤの静止時と回転時のそれぞれの状態で安定性が向上し、さらに転倒を防ぐ転倒角を増大させることに成功した。 (2)本願物品は、「車輪部を示す参考図」に示された「タイヤ」及び「ホイール」から成る「車輪部」が回転する構造を採る。このため、本願物品の「タイヤ」に相当する部分の外周近くが回転する構造を採用した実施例よりも「奥」且つ「内側」の「高い位置」に「ボディ」と「車輪部」との境界(回動部)ができる。「回動部」がタイヤの接地面から高く遠くに位置することになり、車輪部が回転することにより生じる、床面に在る粉塵の回動部への吸い込みが少なくなる。 (3)「右側面図」上部左側にある、「タイヤ」から突出したように配置される破線で描かれた部材は、キャスターを取り付けるための軸を受ける台座である。
意匠の説明(1)各図のうち特に「A-A線断面図」からわかるように、本願物品における「タイヤ」幅が使用用途を考慮した設計上の最大値となったことにより、「ボディ」を挟んだ「タイヤ:ボディ:タイヤ」の構造比は、これを正面視した場合において略「1:1:1」の割合となり、既存のキャスターに比し、かなり重厚な印象を呈している。一方、通常は強度を持たせるためや、全体形状から軸受に繋がるデザインとしてのバランスや装飾性のために、凹凸などが多く設けられる「軸受け部」であるが、本願意匠は、「右側面図」の上部左側に現れる「軸受け台座」天面において余計な装飾を限りなく廃し、ミニマルな平滑面とすることでデザイン性を高めた(なお、本願においてはこの部分は破線で表している)。本願物品は、この部分における平面的構成と相俟って、「タイヤ」というラウンド感を基調としながらもスクエア感が強く且つ重厚な美感を与えている。 (2)各図に現れるように、本願物品における「ホイール」は、「タイヤ」の内周側から直ちに「ボディ」中央の空洞奥に向けて落ち込んでいく直線的なテーパー状に形成され、当該直線的テーパーは、「車輪部」と「ボディ」との境界(回動部)を通り越してなお奥まで落ち込むように構成されている。このため、本願物品に施された意匠は、重厚な中にも、直線的なシャープ感且つ堅牢な美感を呈するに至っている。 (3)「底面図」上辺に突出して現れている正半月形状は「軸受け台座」の底面に相当するが、突出した構造としながらも、本願物品に統一感のある安定さを与え、且つ、直進的な印象を生じさせることに成功している(なお、本願においてはこの部分は破線で表している)。 (4)実線で描いたものが意匠登録を受けようとする部分である。一点鎖線は、意匠登録を受けようとする部分とその他の部分との境界のみを示す線である。

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