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公開番号2025161571
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-24
出願番号2024064875
出願日2024-04-12
発明の名称パターン形成方法
出願人国立研究開発法人物質・材料研究機構
代理人
主分類B82B 3/00 20060101AFI20251017BHJP(ナノテクノロジー)
要約【課題】2次元層状物質からなる微細パターンを簡便にかつ高い品質を伴って形成するパターン形成方法の提供。
【解決手段】 第1主表面に凹部が形成されている基板を準備する基板準備ステップと、基板の第1主表面上に2次元層状物質からなるナノシートを配置するナノシート配置ステップと、粘着体を準備する粘着体準備ステップと、粘着体の第1主表面をナノシートの表面に接触させる接触ステップと、粘着体をナノシートの表面から引き離す引き離しステップを有するパターン形成方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1主表面に凹部が形成されている基板を準備する基板準備ステップと、
前記基板の前記第1主表面上に2次元層状物質からなるナノシートを配置するナノシート配置ステップと、
粘着体を準備する粘着体準備ステップと、
前記粘着体の第1主表面を前記ナノシートの表面に接触させる接触ステップと、
前記粘着体を前記ナノシートの表面から引き離す引き離しステップを有し、
前記凹部以外の前記基板の前記第1主表面上に前記2次元層状物質からなる層が形成されたパターンを形成する、パターン形成方法。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記粘着体は、第1主表面が平坦なパッドからなる、請求項1記載のパターン形成方法。
【請求項3】
前記パッドは温度によって付着力が変化する材料からなる、請求項2記載のパターン形成方法。
【請求項4】
前記パッドの少なくとも第1主表面はポリマーで形成されている、請求項2または3記載のパターン形成方法。
【請求項5】
前記粘着体の前記第1主表面に微細パターンが形成されており、前記微細パターンのパターン間ピッチpは被形成パターン間の最小スペースsより小さい、請求項1記載のパターン形成方法。
【請求項6】
前記粘着体の少なくとも表面は熱剥離テープまたは粘着テープを備える、請求項1記載のパターン形成方法。
【請求項7】
前記引き離しステップは、前記粘着体の温度を変化させて、前記ナノシートと前記粘着体との付着力を制御して実施する、請求項1から6の何れか一記載のパターン形成方法。
【請求項8】
前記温度を変化させたときの到達温度は、前記粘着体の軟化点温度である、請求項7記載のパターン形成方法。
【請求項9】
前記2次元層状物質は、層間がファンデルワールス力で結合されている、請求項1から8の何れか一記載のパターン形成方法。
【請求項10】
前記2次元層状物質は、グラフェン、遷移金属カルコゲナイト(TMDC)、酸化物、および窒化物からなる群より選ばれる1からなる、請求項1から9の何れか一記載のパターン形成方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、パターン形成方法に係り、特に2次元層状物質を用いたパターン形成方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
原子層間が弱いファンデルワールス力で結合された層状構造の物質である2次元層状物質は、特有の電子的、光学的および機械的性質を有する。このことから、2次元層状物質は、ガスセンサー(例えば、特許文献1に開示がある)、太陽電池、リチウムイオン電池、および電界効果トランジスタなどの分野で大変注目されている物質であり、さらに、パターン形状に加工した2次元層状物質は、例えば、メタマテリアル構造をもったフォトニクス素子や2次元ネットワーク素子への応用に道を開くものとして大いに期待されている。
【0003】
2次元層状物質はナノシート状で供給することが可能であり、そのナノシートをパターン化して微細パターンを形成する方法としては、(1)集束イオンビーム照射による加工法、(2)フェムト秒レーザーによる加工法、(3)ナノシートを結晶軸に沿って切断する加工法、および(4)リソグラフィとドライエッチングによる加工法を挙げることができる。しかしながら、これらの方法には下記に示す問題があり、2次元層状物質からなるサブミクロンサイズの微細パターンを簡便にかつ高い品質を伴って形成する新たな方法の開発が嘱望されていた。
【0004】
集束イオンビーム照射による加工法は、高密度の集束ヘリウムイオンビームやガリウムビームをナノシートに照射して、スパッタリング現象や照射が生み出す熱による原子の昇華によってナノシートを切断する方法で、非特許文献1および2に開示がある。この方法の問題は、下地も同時に加工され、基板との融着などが起きることであり、切断エッジ周囲には熱生成によるナノシートの溶融、欠陥、原子の移動、および変形が生じる。
【0005】
フェムト秒レーザーによる加工法は、強い強度のフェムト秒レーザーを集光して掃引照射し、ナノシートを構成する原子を昇華させて切断する方法である。この方法は、レーザー光の波長に起因する光学限界に伴う空間分解能の制約、熱生成に伴う溶融、および欠陥の発生という問題がある。
【0006】
ナノシートを結晶軸に沿って切断する加工法は、溶媒中に分散した酸化物ナノシートを突起のある基板上に乗せてナノシートの結晶軸に沿って切断する方法で、特許文献2に開示がある。この方法は、結晶の軸方向に沿った切断しかできず、自在な形状のパターン形成が困難であるという問題がある。
【0007】
リソグラフィとドライエッチングによる加工法は、もっとも一般的な加工法であるが、レジスト除去時およびドライエッチング時に被加工物である下地へダメージ、汚染を与えやすいという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2021-139833号公報
特開2023-117549号公報
【非特許文献】
【0009】
M.Sakurai et al.,Nanotechnology,31(2020)345708.
M.Sakurai et al.,Vacuum,207(2023)111605.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、従来法にあった上記課題が回避される、2次元層状物質からなるサブミクロンサイズの微細パターンを簡便にかつ高い品質を伴って形成する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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