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公開番号2024163081
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2024076593
出願日2024-05-09
発明の名称糸加熱装置及び糸加工機
出願人TMTマシナリー株式会社
代理人弁理士法人ATEN
主分類D02J 13/00 20060101AFI20241114BHJP(糸;糸またはロープの機械的な仕上げ;整経またはビーム巻き取り)
要約【課題】消費電力を削減する。
【解決手段】第1加熱装置13には、いずれも延在方向に沿って延びており、且つ、機台長手方向に並んだ2つの糸走行溝56a、56bが形成されている。延在方向に沿って延びており、糸走行溝56a、56bを走行する糸Ya、Ybを加熱する加熱部50と、延在方向に沿って延びており、上下方向において糸走行溝56a、56bの開放端を挟んで糸走行溝56a、56bが位置する側とは反対側に配置された断熱体70と、を備える。断熱体70に、糸Ya、Ybが通過可能であり、且つ、糸走行溝56a、56bにそれぞれ糸Ya、Ybを挿入するための導糸通路74が形成されている。導糸通路74は、糸走行溝56a、56bに共通となっている。導糸通路74は、その幅W1が、2つの糸走行溝56a、56bの幅の合計(W3a+W3b)よりも狭い狭小部分74aを有している。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
糸が走行する少なくとも2つの糸走行溝であり、それらの延びる方向である第1方向と直交する方向である第2方向に並んだ少なくとも2つの糸走行溝が形成された糸加熱装置であって、
前記第1方向に沿って延びており、前記糸走行溝を走行する糸を加熱する加熱部と、
前記第1方向に沿って延びており、且つ、前記第1方向及び前記第2方向の両方と直交する第3方向において前記糸走行溝の開放端を挟んで前記糸走行溝が位置する側とは反対側に配置された断熱体と、を備えており、
前記断熱体に、糸が通過可能であり、且つ、前記少なくとも2つの糸走行溝のそれぞれに糸を挿入するための導糸通路が形成されており、
前記導糸通路の少なくとも一部は、前記少なくとも2つの糸走行溝に対して共通の共通通路となっており、
前記導糸通路は、
前記共通通路の少なくとも一部として形成されており、且つ、その前記第2方向における幅が、前記少なくとも2つの糸走行溝の前記第2方向における幅の合計よりも狭い狭小部分と、
前記第2方向における幅が前記糸走行溝に近づくほど大きくなる拡大部分と、を有しており、
前記拡大部分は、前記第3方向において前記狭小部分よりも前記糸走行溝側の部分に相当し、前記糸走行溝側の端部が前記少なくとも2つの糸走行溝の全てに対向し、
断熱性を有する部材で形成され、前記第1方向に沿って延びており、前記導糸通路の前記拡大部分において前記導糸通路を前記少なくとも2つの糸走行溝ごとの個別通路に仕切る1以上の仕切部材を備えていることを特徴とする糸加熱装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記導糸通路における前記狭小部分の前記第3方向に沿う長さは、20mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の糸加熱装置。
【請求項3】
前記断熱体は、取り外し可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の糸加熱装置。
【請求項4】
前記加熱部は、温めた空気によって前記糸を加熱する非接触方式であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の糸加熱装置。
【請求項5】
前記断熱体よりも前記第1方向の少なくとも一方側に配置された案内部材をさらに備えており、
前記案内部材には、前記導糸通路を介して前記少なくとも2つの糸走行溝のそれぞれに糸を挿入する際に糸を案内するスリットが形成されており、
前記スリットは、前記少なくとも2つの糸走行溝に共通の入口部分と、前記入口部分から分岐し、前記少なくとも2つの糸走行溝まで糸をそれぞれ案内する少なくとも2つの分岐部分と、を有していることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の糸加熱装置。
【請求項6】
糸が走行する少なくとも2つの糸走行溝であり、それらの延びる方向である第1方向と直交する方向である第2方向に並んだ少なくとも2つの糸走行溝が形成された糸加熱装置であって、
前記第1方向に沿って延びており、前記糸走行溝を走行する糸を加熱する加熱部と、
前記第1方向に沿って延びており、且つ、前記第1方向及び前記第2方向の両方と直交する第3方向において前記糸走行溝の開放端を挟んで前記糸走行溝が位置する側とは反対側に配置された断熱体と、
前記断熱体よりも前記第1方向の少なくとも一方側に配置された案内部材と、を備えており、
前記断熱体に、糸が通過可能であり、且つ、前記少なくとも2つの糸走行溝のそれぞれに糸を挿入するための導糸通路が形成されており、
前記導糸通路の少なくとも一部は、前記少なくとも2つの糸走行溝に対して共通の共通通路となっており、
前記導糸通路は、前記共通通路の少なくとも一部として形成されており、且つ、その前記第2方向における幅が、前記少なくとも2つの糸走行溝の前記第2方向における幅の合計よりも狭い狭小部分を有しており、
前記案内部材には、前記導糸通路を介して前記少なくとも2つの糸走行溝のそれぞれに糸を挿入する際に糸を案内するスリットが形成されており、
前記スリットは、前記少なくとも2つの糸走行溝に共通の入口部分と、前記入口部分から分岐し、前記少なくとも2つの糸走行溝まで糸をそれぞれ案内する少なくとも2つの分岐部分と、を有していることを特徴とする糸加熱装置。
【請求項7】
前記導糸通路における前記狭小部分の前記第3方向に沿う長さは、20mm以上であることを特徴とする請求項6に記載の糸加熱装置。
【請求項8】
前記断熱体は、取り外し可能に構成されていることを特徴とする請求項6又は7に記載の糸加熱装置。
【請求項9】
前記導糸通路は、その前記第2方向における幅が前記糸走行溝に近づくほど大きくなる拡大部分をさらに有しており、
前記拡大部分は、前記第3方向において前記狭小部分よりも前記糸走行溝側の部分に相当し、前記糸走行溝側の端部が前記少なくとも2つの糸走行溝の全てに対向することを特徴とする請求項6~8のいずれか1項に記載の糸加熱装置。
【請求項10】
断熱性を有する部材で形成され、前記第1方向に沿って延びており、前記導糸通路の前記拡大部分において前記導糸通路を前記少なくとも2つの糸走行溝ごとの個別通路に仕切る1以上の仕切部材をさらに備えていることを特徴とする請求項9に記載の糸加熱装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、糸を加熱する糸加熱装置及び糸加熱装置を備えた糸加工機に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
合成繊維からなる糸に合糸加工や仮撚加工等の種々の加工を施す糸加工機において走行する糸を加熱する糸加熱装置が、従来から知られている。特許文献1には、2つの糸条走行溝(糸走行溝)が形成されており、且つ、発熱体によって加熱される伝熱体(加熱部)と、断熱材(断熱体)と、を備えた糸条熱処理装置(糸加熱装置)が開示されている。かかる糸条熱処理装置は、各糸条走行溝を走行する糸を加熱する。
【0003】
2つの糸条走行溝は、いずれも第1方向に沿って延びており、且つ、第1方向と直交する第2方向に並んでいる。各糸条走行溝は、第1方向及び第2方向の両方に直交する第3方向の一方側に開放されている。断熱材は、第1方向に沿って延びており、且つ、伝熱体における糸条走行溝が開放される端面に取り付けられている。断熱材には、2つの糸条走行溝のそれぞれに糸を挿入するための互いに独立した2本の糸条挿入スリット(導糸通路)が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平1-183546号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のような糸加熱装置においては、各糸走行溝に対して個別に設けられた導糸通路を介して、各糸走行溝に空気が出入りする。これにより、温かい空気の流出及び冷たい空気の流入に起因して加熱部及びその近傍が加熱されにくく、糸を加熱するための消費電力が増大する。
【0006】
本発明の目的は、消費電力を削減できる糸加熱装置及び糸加工機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明にかかる糸加熱装置は、糸が走行する少なくとも2つの糸走行溝であり、それらの延びる方向である第1方向と直交する方向である第2方向に並んだ少なくとも2つの糸走行溝が形成された糸加熱装置である。そして、前記第1方向に沿って延びており、前記糸走行溝を走行する糸を加熱する加熱部と、前記第1方向に沿って延びており、且つ、前記第1方向及び前記第2方向の両方と直交する第3方向において前記糸走行溝の開放端を挟んで前記糸走行溝が位置する側とは反対側に配置された断熱体と、を備えている。前記断熱体に、糸が通過可能であり、且つ、前記少なくとも2つの糸走行溝のそれぞれに糸を挿入するための導糸通路が形成されており、前記導糸通路の少なくとも一部は、前記少なくとも2つの糸走行溝に対して共通の共通通路となっており、前記導糸通路は、前記共通通路の少なくとも一部として形成されており、且つ、その前記第2方向における幅が、前記少なくとも2つの糸走行溝の前記第2方向における幅の合計よりも狭い狭小部分と、前記第2方向における幅が前記糸走行溝に近づくほど大きくなる拡大部分と、を有しており、前記拡大部分は、前記第3方向において前記狭小部分よりも前記糸走行溝側の部分に相当し、前記糸走行溝側の端部が前記少なくとも2つの糸走行溝の全てに対向し、断熱性を有する部材で形成され、前記第1方向に沿って延びており、前記導糸通路の前記拡大部分において前記導糸通路を前記少なくとも2つの糸走行溝ごとの個別通路に仕切る1以上の仕切部材を備えている。
【0008】
本発明では、導糸通路の少なくとも一部が、少なくとも2つの糸走行溝に対して共通の共通通路となっている。また、導糸通路は、共通通路の少なくとも一部として形成されており、且つ、少なくとも2つの糸走行溝の幅の合計よりも狭い狭小部分を有している。したがって、少なくとも2つの糸走行溝に対してそれぞれ独立した導糸通路が設けられている場合に比べて、導糸通路を介する糸走行溝への空気の出入りを抑制できる。よって、消費電力を削減できる。
また、本発明では、導糸通路に挿入された糸が、狭小部分を通った後、少なくとも2つの糸走行溝の全てに対向する拡大部分を通るので、少なくとも2つの糸走行溝のそれぞれへの糸の挿入が容易である。
さらに、本発明では、仕切部材により、導糸通路を介する糸走行溝への空気の出入りをさらに抑制できる。よって、消費電力を確実に削減できる。
【0009】
第2の発明にかかる糸加熱装置では、第1の発明において、前記導糸通路における前記狭小部分の前記第3方向に沿う長さは、20mm以上である。
【0010】
本発明では、狭小部分の長さを十分に確保できるので、狭小部分を介した空気の流通を抑制することができる。よって、導糸通路を介する糸走行溝への空気の出入りをより確実に抑制できる。したがって、消費電力をさらに削減できる。
(【0011】以降は省略されています)

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