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公開番号2024056408
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-23
出願番号2022163265
出願日2022-10-11
発明の名称穀粒のロール粉砕機
出願人株式会社新井機械製作所
代理人個人
主分類B02C 4/06 20060101AFI20240416BHJP(破砕,または粉砕;製粉のための穀粒の前処理)
要約【課題】スクレーパー装置の粉剥がしブレード交換や加圧調整等のメンテナンスが容易で、またロールの冷却効率の向上を図る穀粒のロール粉砕機の提供。
【解決手段】
穀粒のロール粉砕機1は、ロールユニット3を構成する一対のロール11、12のロール本体11a、12a内部に形成したロール通水空間内に冷却水をロール軸の軸方向一端部から給水して他端部に排水する際、ロール通水空間の内周面に向けて径方向に冷却水を通水して撹拌し、撹拌された冷却水を軸中心側から排水する冷却水通水部を備え、さらにロール11、12の表面に付着した付着物をブレード52により剥離するスクレーパー装置8、9は、首振り部66において係合ロッド67の旋回で係合フック部68がスクレーパー50の係合孔54cから係脱可能とし、全ての係合フック部68が係合孔54cから係合が外れると、スクレーパー50が粉砕機1から取り外し可能としている。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
加圧接触する一対のロールが互いに向かい合う方向に回転し、加圧接触部を通過する穀粒を粉砕して下方に落下させるロールユニットを1または上下方向に複数配置し、前記ロール内部に冷却水をロール軸の軸方向一端部から給水してロール軸の軸方向他端部に排水する冷却水通水部と、前記ロール表面に付着した穀粒の粉砕により生じたカス等の付着物を前記ロールの表面に接触するブレードにより剥離するスクレーパー装置と、を備える穀粒のロール粉砕機であって、
前記冷却水通水部は、筒状に形成されたロール本体内のロール通水空間と、前記ロール軸の軸方向一端部から前記ロール通水空間内の軸方向一方側を終端部として延び、前記ロール通水空間の軸中心上に設けられると共に、前記ロール通水空間に臨む給水孔を備えた給水用通水路と、前記ロール軸の軸方向他端部から前記ロール通水空間内の軸方向他端側を始端部として延び、前記ロール通水空間の軸中心上に設けられると共に、前記ロール通水空間に臨む排水孔を備えた排水用通水路と、を有する穀粒のロール粉砕機。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の穀粒のロール粉砕機において、
前記スクレーパー装置は、前記ロールの軸方向に沿って延びるスクレーパー軸に対してブレードを回転可能に保持し、前記ブレードの前面側に係合孔を備えた複数の係合部を軸方向に沿って間隔を有して設ける共に、前記スクレーパー軸を穀粒のロール粉砕機のフレームから取り外し可能とするスクレーパーと、前記複数の係合部に対応してそれぞれ前記フレームに設けられたアクチュエータにより前記係合孔に係合する係合フック部を先端部に備えた係合ロッドを伸縮可能に駆動すると共に、首振り部により前記係合ロッドを旋回させて前記係合孔と前記係合フック部との係合と係合解除を可能とするブレード押圧機構と、を有する穀粒のロール粉砕機。
【請求項3】
請求項1に記載の穀粒のロール粉砕機において、
前記冷却水通水部は、前記ロール通水空間の軸中心上で前記ロール通水空間内に設けた中央軸部を有し、前記中央軸部内の軸方向一方側まで前記給水用通水路の終端部が形成され、前記中央軸部内の軸方向他端側まで前記排水用通水路の始端部が形成され、前記中央軸部に前記給水用通水路の終端部と前記ロール通水空間を連通する給水孔と、前記排水用通水路の始端部と前記ロール通水空間を連通する排水孔を径方向に形成したことを特徴とする穀粒のロール粉砕機。
【請求項4】
請求項3に記載の穀粒のロール粉砕機において、
前記給水孔と前記排水孔は前記中央軸部の軸心の回りに等間隔に複数形成されると共に、軸方向にずらして配置したことを特徴とする穀粒のロール粉砕機。
【請求項5】
請求項2に記載の穀粒のロール粉砕機において、
前記ブレード押圧機構の首振り部は、前記アクチュエータのアクチュエータロッドの先端部に固定した支持体と、前記係合ロッドの基端部を固定した旋回体と、前記支持体に対して前記旋回体を旋回可能に取り付ける首振り支軸と、前記係合フック部が前記係合孔に係合する係合位置で前記支持体に対して前記旋回体の旋回を阻止するロック手段と、を有することを特徴とする穀粒のロール粉砕機。
【請求項6】
請求項2または5に記載の穀粒のロール粉砕機において、
前記スクレーパーの複数の係合部の近傍に設けた圧力センサーの検出情報と、設定された前記ブレードがロール表面に接する設定押圧力とを比較し、前記検出情報が設定押圧力と一致するように前記複数のアクチュエータを駆動する押圧力制御部を有することを特徴とする穀粒のロール粉砕機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は米、麦などの穀粒、特に洗米、浸漬された米を一対のロール間に供給して粉砕し粉状にするロール粉砕機に関し、ロールの冷却技術、ロール表面に付着した粉を掻き落とすスクレーパー技術に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、洗米、浸漬された米、麦などの穀粒(ワーク)を粉砕するロール粉砕機としては、水平方向に対向配置した加圧接触する一対のロール間に上方からワークを供給し、一対のロール間でワークを粉砕し、粉砕処理された粉砕処理物が落下する構成が提案されている(特許文献1)。一対のロール表面には粉砕処理物の一部が落下せずに付着するため、各ロールに対応して設けたスクレーパー装置のブレードによりロール表面に付着したワークの粉砕により生じたカス等の付着物を剥離し、下方に落下させる。
【0003】
特許文献1の図1および図4に示すように、スクレーパー装置(粉剥がし用ナイフ部25)は、金属等の硬質材で構成される粉剥がし用のブレードの先端をロール回転方向と向かい合う方向(カウンター方向)に向けてロール表面に当接させる。ブレードは、ロールの全幅と略等長の長さを有してロールの軸方向に沿って配置され、ロールの回転軸中心と平行な支軸を中心として旋回可能にロール粉砕機のフレームに取り付けられている。ブレードには、ロールの軸方向に沿って間隔を有して当接圧調整用の複数の調整ネジ棒(粉剥がし用ナイフ調整ネジ)の一端が取り付けられている。調整ネジ棒は、他端側のネジ部がロール粉砕機のフレーム部に設けた固定部の挿通孔に挿通される。固定部を挟んで調整ネジ棒のネジ部には調整ナットがそれぞれ螺合し、調整ナットの締付により固定部に対する調整ネジ棒の長さを調整し、ロール表面に対する粉剥がしブレードの当接圧を調整する。
【0004】
一対のロールは、ロール表面が互いに接触するニップ部において下方に向けて回転すると共に、ニップ部における周速を異ならせ、ワークをすり潰すように粉砕して粉状とする。ロール粉砕機は、水平配置される一対のロール等で構成されるロールユニットを上下方向に複数段配置し、最上段のロールユニットに供給されたワークが下段のロールユニットに順次供給されて粉砕処理され、最下段のロールユニットから下方に所定粒度の粉砕処理物が排出される。
【0005】
また、一対のロールは周速差によりワークをすり潰すように粉砕処理し、また粉剥がしブレードの先端がロール表面に当接するため、ロールには大きな摩擦熱が発生し、ワークに影響を及ぼす恐れがある。このため、特許文献1の図2示すように、各ロールのロール本体内に冷却水が供給される筒状の冷却水通水部を形成し、ロール本体の軸方向両側に設けた回転軸部に冷却水通水部に連通する給水孔と排水孔を対向して回転軸中心上に設けた構成としている。ロールの給水孔を通して冷却水通水部に通水された冷却水は、排水孔を通してロール外に排水される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2002-18298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示の穀粒のロール粉砕機において、ロール表面に対するブレードの当接圧の調整は、手作業で調整ナットの締付調整を行う構成とし、しかも複数の調整ネジ棒について調整操作を行わなければならず、時間と手間を要していた。また、粉剥がしブレードを交換するためには、複数の調整ネジ棒を取り外す必要があり、粉剥がしブレードの交換作業は手間と時間を要していた。
【0008】
一方、ロールの冷却構造は、ロール本体内の冷却水通水部を円筒状空間とし、両回転軸部に給水孔と排水孔を対向して設けた構成としている。このような冷却構造によれば、冷却水通水部内の冷却水は、全体的にロールの長手方向に沿った流れとなり、冷却水通水部の内周面に沿った高温の冷却水と中心側の低温の冷却水とが十分に混ざり合わず、冷却効率が悪かった。
【0009】
本発明の目的は、スクレーパー装置の粉剥がしブレード交換や加圧調整等のメンテナンスを容易に行うことができ、またロールの冷却効率を向上させることができる穀粒のロール粉砕機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の課題を解決する第1発明の穀粒のロール粉砕機は、加圧接触する一対のロールが互いに向かい合う方向に回転し、加圧接触部を通過する穀粒を粉砕して下方に落下させるロールユニットを1または上下方向に複数配置し、前記ロール内部に冷却水をロール軸の軸方向一端部から給水してロール軸の軸方向他端部に排水する冷却水通水部と、前記ロール表面に付着した穀粒の粉砕により生じたカス等の付着物を前記ロールの表面に接触するブレードにより剥離するスクレーパー装置と、を備える穀粒のロール粉砕機であって、前記冷却水通水部は、筒状に形成されたロール本体内のロール通水空間と、前記ロール軸の軸方向一端部から前記ロール通水空間内の軸方向一方側を終端部として延び、前記ロール通水空間の軸中心上に設けられると共に、前記ロール通水空間に臨む給水孔を備えた給水用通水路と、前記ロール軸の軸方向他端部から前記ロール通水空間内の軸方向他端側を始端部として延び、前記ロール通水空間の軸中心上に設けられると共に、前記ロール通水空間に臨む排水孔を備えた排水用通水路と、を有する構成とすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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