意匠ウォッチ

発行日2025-02-20
公報種別意匠公報(S)
登録番号1791458
登録日2025-02-10
意匠に係る物品ステンレス製密着コアの圧入ヘッド
意匠分類K1-400(利器及び工具)
出願番号2024006264
出願日2024-03-27
意匠権者大肯精密株式会社
代理人個人
意匠に係る物品の説明本物品は、水道用の鋳鉄管などに開設されている穿孔に対して、穿孔内周面などの防食用のステンレス製密着コアを圧入するための、コアの装着工具に取り付けられる圧入ヘッドである。本製品は、ステンレス製密着コアの圧入方向の先端側から順番に、丸みを帯びた先細り形状のヘッド先端部、円柱形状の先端側軸部および先端側軸部より大径の後端側軸部による段差部を有するヘッド軸部、後端側軸部より大径の工具用つば部、および、コアの装着工具に取り付けられるネジ式の取付部、で構成される一体構造を有する。本製品は、取付部がコアの装着工具に取り付けられることによりコアの装着工具の駆動軸部材に同軸となり、その状態で、本製品に挿入されるステンレス製密着コアを保持できる。ヘッド先端部は、本製品の軸方向に沿った断面において、ヘッド軸部の円柱形状の先端側軸部との間に角を残さない連続的な曲面となるように、丸みを帯びた先細り形状とされる。内径が小さいステンレス製密着コアは、第一の使用状態および各部名称を示す参考図に例示するように、周方向に並ぶステンレス製の複数のリップ部材の先端部分が、本製品のヘッド先端部と重なる状態に挿入される。本製品に取り付けた状態で、ステンレス製密着コアの小さい内径の内筒部材は、その内側に位置する段差部と当たり、本製品と同軸となる状態で脱落しないように保持される。内径が大きいステンレス製密着コアは、第二の使用状態および各部名称を示す参考図に例示するように、本製品の工具用つば部に当たるまで挿入できる。本製品に取り付けた状態で、ステンレス製密着コアの複数のリップ部材についての先端側には、ヘッド先端部の先端側軸部が露出し、本製品と同軸となる状態で脱落しないように保持される。ステンレス製密着コアには、同一呼び径のものでも内筒部材の内径が異なるものが使用されているが、本物品は、内径の大小にかかわらず、脱落しないように保持できる。このため、本製品では、圧入ヘッドに取り付けたステンレス製密着コアについての、圧入ヘッドからの脱落を防止するためのコア押さえボルトなどは必須とされない。本製品のヘッド先端部には、コア押さえボルトなどのための軸芯のボルト穴などを形成する必要がなく、ヘッド先端部を、角がない丸みを帯びた先細り形状に形成することができる。ヘッド先端部が、円柱形状の先端側軸部との間に角を残さない連続的な曲面とされることにより、本物品に対して、ヘッド軸部の軸方向に対して斜めとなる方向からステンレス製密着コアが挿入されても、ステンレス製密着コアの内面と本物品の表面とが局所的に強く擦れることが起き難い。本製品は、ステンレス製密着コアの装着時に、ステンレス製密着コアの内面を傷つけ難く、ステンレス製密着コアそのものの防食性能など劣化を招き難い。本製品は、鋳鉄管などに対して設置されるサドル分岐水栓などに取り付けられるコアの装着工具に対して取り付けられ、装着工具の駆動軸部材とともに、穿孔に対して同軸になる。本製品は、コアの装着工具の操作により、駆動軸部材とともに、鋳鉄管などに開設されている穿孔へ向けて、圧入方向に駆動される。本製品に装着されているステンレス製密着コアは、内筒部材の内径の大小にかかわらず、穿孔と同芯となる姿勢を維持しながら穿孔に挿入され、ステンレス製密着コアの複数のリップ部材を、鋳鉄管などについての穿孔の周囲の部分に突き当てることなく、外皮部材とともに穿孔の内側へスムースに入ることができる。コアの装着工具により本製品が圧入方向へ向けてさらに駆動されることにより、ステンレス製密着コアの内筒部材は、内筒部材の内径の大小にかかわらず、本製品の工具用つば部により押されて、穿孔などに挿入されている複数のリップ部材の内側に圧入され、複数のリップ部材の先端を外へ押し広げる。ステンレス製密着コアは、鋳鉄管などに開設されている穿孔に対して、穿孔内周面などと密着している状態に取り付けられる。ステンレス製密着コアの外周を覆うニトリルゴムやブチルゴムなどによる外皮部材は、傾くことなく穿孔に圧入されるステンレス製密着コアと、穿孔が開設されている鋳鉄管などの穿孔内周面との隙間を良好に塞ぎ、ステンレス製密着コアについての鋳鉄管などへの密着性を高める。本製品において、ヘッド軸部の先端側軸部、後端側軸部、これらの間の段差部、および、工具用つば部は、本製品の一体構造の下で本製品の軸に対して精度よく形成されているため、ステンレス製密着コアの内筒部材には、圧入の際に、その全周に均一な力が作用する。ステンレス製密着コアの内筒部材は、内筒部材の内径の大小にかかわらず、全周に均一な力が作用している状態で、本製品と同軸の姿勢を維持しながら、複数のリップ部材の内側へ圧入される。ステンレス製密着コアの内筒部材は、穿孔の軸方向に対して傾いた状態で圧入され難い。本製品により穿孔などに取り付けられたステンレス製密着コアは、内筒部材の内径の大小にかかわらず、穿孔と同軸となる姿勢を維持した状態で穿孔に圧入され、穿孔内周面などを全体的に良好に覆うことができ、ステンレス製密着コアを穿孔などに装着したことによる高い防食性能を発揮し得る。
意匠の説明実線で表した部分が部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である。背面図は正面図と同一にあらわれるため省略する。底面図は平面図と同一にあらわれるため省略する。

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