意匠ウォッチ

発行日2024-11-20
公報種別意匠公報(S)
登録番号1784987
登録日2024-11-11
意匠に係る物品ロケットエンジンのノズル冷却用のノズルケース
意匠分類K8-296(動力機械器具、ポンプ、圧縮機、送風機等)
出願番号2024000931
出願日2024-01-19
意匠権者Letara株式会社
代理人個人,個人
意匠に係る物品の説明本願意匠に係る物品はロケットエンジンノズル用の冷却装置であって、ノズルを外側から冷却するためのノズルケースである。本願意匠の外側のノズルケースと、別途用意した内側のノズルとを嵌合させた際に、外側のノズルケースの内周面に設けられたヘリカル形状の溝及びヘリカル状の凸部と、内側のノズルの外周面の曲面とが略面一になるように嵌合して、冷却剤を流すための孔(以下「冷却チャネル」と呼ぶ)を形成する。本願のノズルケースはヘリカル状の溝部の形成に際して高い加工精度が求められる。他方、組み合わされるノズルは一般的な加工技術で製造可能である。このため、本願のノズルケースは、ノズルとセットで取引されるほか、ノズルとは別に独立して取引の対象となり、適宜、需要者においてノズルの内周面の形状をカスタマイズしたノズルを別途用意して、本願のノズルケースと組み合わせるような用途にも用いられる。
意匠の説明実線で表した部分が、部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である。断面図及び断面斜視図に示すように、ノズルケースの内周面には、ヘリカル状の溝が設けられている。斜線部分は断面を示している。参考図1～9は、本願のノズルケースを使用する際の参考図である。なお、説明の便宜上、参考図1～5において、ノズルを実線で示しているが、本願のノズルケースの使用方法を説明するための図であって、ノズルは意匠登録を受けようとする部分には含まれない。また、説明の便宜上、参考図8、9において、ロケット本体及び配管を実線で示しているが、、本願のノズルケースの使用方法を説明するための図であって、ロケット本体及び配管は意匠登録を受けようとする部分には含まれない。参考図1は、ノズルケースの内側に、ノズルを挿入し、両者を嵌合させる際の様子を示す図である(右側のノズルケースの縮尺は約1/2)。参考図2は、本願のノズルケースを使用する際の参考図であって、本願のノズルケースと、内側に挿入して嵌合させるノズルとを組み合わせたB-B断面斜視図である。参考図3は、本願のノズルケースと、内側に挿入して嵌合させるノズルとを組み合わせたB-B断面図である。参考図4は、本願のノズルケースのヘリカル状の溝部ないし凸部と、ノズルの外周面とが面一で嵌合して、ヘリカル状の冷却チャネルを形成する様子を示す拡大図である(左側のノズルケースの縮尺は約1/2)。参考図5は、ノズルケースとノズルを組み合わせたB-B断面斜視図に、ノズルケースの内周面の溝と、ノズルの外周面との間に、冷却剤が流れる構造(冷却剤入口、導入帯、ヘリカル状の冷却チャネル、回収帯)が形成される様子を各部の名称付きで表した図である。参考図6は、参考図5においてノズルを透明にして、冷却剤の流れる様子を可視化した図である。黄色の太矢印は冷えた状態の冷却剤を示し、オレンジ色の太矢印は温まった状態の冷却剤を示している。参考図6によれば、冷却剤入口から供給された冷却剤が、導入帯に流れ込んだ後、導入帯を介して冷却チャネルに流れ込み、ヘリカル状の冷却チャネルを循環する中でノズルを冷却し、温まった状態の冷却剤が、回収帯を介して冷却剤出口から排出される様子が示されている。参考図7は、参考図6の点線部分の「冷却チャネルの入り口への導入部」を拡大した断面図であり(反時計回りに90度回転させた拡大断面図)、冷却剤が導入帯を介して、冷却チャネルの入り口に流れ込んでいく様子が示されている。また、参考図8、9は、ロケットエンジン本体と組み合わせて使用する場合の様子を示したものである(右端のノズルケースの縮尺は約1/4)。参考図8、9に示すように、冷却剤を冷却剤入口から投入すると、燃焼ガスによって高温になったノズルを冷却して温まった冷却剤が冷却剤出口から排出される。排出された冷却剤は、ロケットエンジン本体の固体燃料を燃焼させる際の酸化剤として利用される。

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