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公開番号2024063852
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-14
出願番号2022171997
出願日2022-10-27
発明の名称収穫機
出願人井関農機株式会社
代理人個人,個人
主分類A01F 12/40 20060101AFI20240507BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】従来、排藁の拡散幅の切替と、切断するかそのまま排出するかの切替が別々になっており、各々にハーネスやカプラなどの電装部品を用意する必要がある。これにより、電装部品点数が多くなると共に、メンテナンス時に配索を整える労力が必要になる問題がある。
【解決手段】走行装置2を備えた機体フレーム1の前方に、穀稈を圃場から刈り取る刈取装置4を設け、刈取装置4が刈り取った穀稈を穀粒と排藁に分離させる脱穀装置3を設け、脱穀装置3の後方に機外に排出する排藁を切断しながら排出する排藁カッタ10を設け、排藁カッタ10には排藁カッタ10の拡散幅の広狭を切り替える幅切替装置11を設けた収穫機において、幅切替装置11の操作位置は、拡散幅の「広」位置31と「狭」位置32に加えて、排藁カッタ10の作動を停止させて排藁をそのまま落下させる「落下」位置33を有することを特徴とする収穫機。
【選択図】 図12
特許請求の範囲【請求項1】
走行装置(2)を備えた機体フレーム(1)の前方に、穀稈を圃場から刈り取る刈取装置(4)を設け、刈取装置(4)が刈り取った穀稈を穀粒と排藁に分離させる脱穀装置(3)を設け、脱穀装置(3)の後方に機外に排出する排藁を切断しながら排出する排藁カッタ(10)を設け、排藁カッタ(10)には排藁カッタ(10)の拡散幅の広狭を切り替える幅切替装置(11)を設けた収穫機において、幅切替装置(11)の操作位置は、拡散幅の「広」位置(31)と「狭」位置(32)に加えて、排藁カッタ(10)の作動を停止させて排藁をそのまま落下させる「落下」位置(33)を有することを特徴とする収穫機。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
幅切替装置(11)の操作位置の一側端部に設定する「落下」位置(33)の幅を「広」としたとき、隣接する操作位置に設定する排藁カッタ(10)の拡散幅は「広」位置(31)となり、幅切替装置(11)の操作位置の他側端部に設定する排藁カッタ(10)の拡散幅は「狭」位置(32)となる構成とし、幅切替装置(11)の操作位置の一側端部に設定する「落下」位置(33)の幅を「狭」位置(32)としたとき、隣接する操作位置に設定する排藁カッタ(10)の拡散幅は「狭」位置(32)となり、幅切替装置(11)の操作位置の他側端部に設定する排藁カッタ(10)の拡散幅は「広」位置(31)となることを特徴とする請求項1に記載の収穫機。
【請求項3】
幅切替装置(11)のスイッチ(30)の操作位置に「自動」位置(34)を設定し、操縦部(6)に設ける、副変速操作レバー(35)と、副変速操作レバー(35)の操作位置を検出する副変速センサ(36)により副変速操作レバー(35)が「倒伏」位置(37)に操作されていることが検知され、且つ幅切替装置(11)が「自動」位置(34)に操作されているとき、コンバインは回り刈りまたは中割りと判定し、排藁カッタ(10)の幅切替装置(11)を自動的に「狭」位置(32)状態に切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載の収穫機。
【請求項4】
幅切替装置(11)の操作位置に「自動」位置(34)を設定し、刈取装置(4)に、刈取装置(4)の分草体(39)の先端位置を左右に切り替える分草杆操作装置(40)と、分草体(39)の操作位置を検出する分草体センサ(41)を設け、分草体(39)を「開放(機体外)」側に操作されていることが検知され、且つ幅切替装置(11)が「自動」位置(34)に操作されているとき、回り刈りまたは中割りと判定し、排藁カッタ(10)を自動的に「狭」位置(32)状態に切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載の収穫機。
【請求項5】
所定量の排藁を紐材(48)で結束して排出する結束排出装置(45)を設け、結束排出装置(45)の装着を検出する結束検出手段(46)を設け、結束検出手段(46)が結束排出装置(45)の装着を判定し、且つ幅切替装置(11)が「自動」位置(34)に操作されているとき、排藁カッタ(10)を停止させ、「落下」(47)に切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載の収穫機。
【請求項6】
結束排出装置(45)に、紐体(48)の残量を検出する紐体検知部材(49)を設け、紐体検知部材(49)は、紐体(48)を巻回した紐体ロール(50)に接触して回動する感知板(51)と、紐体ロール(50)が小径になり感知板(51)が所定位置まで回動すると検知状態になる残量検知体(52)とにより構成し、残量検知体(52)の検知位置は、感知板(51)と紐体ロール(50)の芯部分の接線上とし、残量検知体(52)が検知状態になると、ブザー等で鳴動報知することを特徴とする請求項5に記載の収穫機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、収穫機に係るものである。
続きを表示(約 5,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、穀稈を刈り取る刈取装置と、穀稈から穀粒を脱穀すると共に排藁を搬送する脱穀装置と、排藁を切断する切断装置と、切断された排藁を設定範囲に拡散させながら排出する拡散排出装置と、切断装置を通過させずに排藁を機外に排出させる排藁ドロッパを備えたコンバインは公知である(特許文献1、2)。
これにより、切断されて排出された排藁が土壌で分解されやすくなり、圃場の肥沃化や、田植の際に排藁が浮き上がって苗の植付を邪魔することを防止できる。あるいは、切断せずに排出した藁を拾い集めやすく、回収が容易になる。
拡散排出装置は、稲の品種や圃場の土質等に合わせて、拡散ロールの回転を変更し、拡散範囲を広くするか狭くするかを、切替スイッチにより選択でき、また、排藁を切断装置に接触させるか、接触させずに排藁ドロッパに送り込むかの切替も、別の切替操作により行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-223891号公報
特開2011-188810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記公知例では、排藁の拡散幅の切替と、切断するかそのまま排出するかの切替が別々になっており、各々にハーネスやカプラなどの電装部品を用意する必要がある。これにより、電装部品点数が多くなると共に、メンテナンス時に配索を整える労力が必要になる問題がある。
本願は、スイッチの構成を工夫し、電装部品点数を少なくし、メンテナンスを容易にしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明では、走行装置2を備えた機体フレーム1の前方に、穀稈を圃場から刈り取る刈取装置4を設け、刈取装置4が刈り取った穀稈を穀粒と排藁に分離させる脱穀装置3を設け、脱穀装置3の後方に機外に排出する排藁を切断しながら排出する排藁カッタ10を設け、排藁カッタ10には排藁カッタ10の拡散幅の広狭を切り替える幅切替装置11を設けた収穫機において、幅切替装置11の操作位置は、拡散幅の「広」位置31と「狭」位置32に加えて、排藁カッタ10の作動を停止させて排藁をそのまま落下させる「落下」位置33を有することを特徴とする収穫機としたものである。
請求項2の発明では、幅切替装置11の操作位置の一側端部に設定する「落下」位置33の幅を「広」としたとき、隣接する操作位置に設定する排藁カッタ10の拡散幅は「広」位置31となり、幅切替装置11の操作位置の他側端部に設定する排藁カッタ10の拡散幅は「狭」位置32となる構成とし、幅切替装置11の操作位置の一側端部に設定する「落下」位置33の幅を「狭」位置32としたとき、隣接する操作位置に設定する排藁カッタ10の拡散幅は「狭」位置32となり、幅切替装置11の操作位置の他側端部に設定する排藁カッタ10の拡散幅は「広」位置31となることを特徴とする請求項1に記載の収穫機としたものである。
請求項3の発明では、幅切替装置11のスイッチ30の操作位置に「自動」位置34を設定し、操縦部6に設ける、副変速操作レバー35と、副変速操作レバー35の操作位置を検出する副変速センサ36により副変速操作レバー35が「倒伏」位置37に操作されていることが検知され、且つ幅切替装置11が「自動」位置34に操作されているとき、コンバインは回り刈りまたは中割りと判定し、排藁カッタ10の幅切替装置11を自動的に「狭」位置32状態に切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載の収穫機としたものである。
請求項4の発明では、幅切替装置11の操作位置に「自動」位置34を設定し、刈取装置4に、刈取装置4の分草体39の先端位置を左右に切り替える分草杆操作装置40と、分草体39の操作位置を検出する分草体センサ41を設け、分草体39を「開放(機体外)」側に操作されていることが検知され、且つ幅切替装置11が「自動」位置34に操作されているとき、回り刈りまたは中割りと判定し、排藁カッタ10を自動的に「狭」位置32状態に切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載の収穫機としたものである。
請求項5の発明では、所定量の排藁を紐材48で結束して排出する結束排出装置45を設け、結束排出装置45の装着を検出する結束検出手段46を設け、結束検出手段46が結束排出装置45の装着を判定し、且つ幅切替装置11が「自動」位置34に操作されているとき、排藁カッタ10を停止させ、「落下」47に切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載の収穫機としたものである。
請求項6の発明では、結束排出装置45に、紐体48の残量を検出する紐体検知部材49を設け、紐体検知部材49は、紐体48を巻回した紐体ロール50に接触して回動する感知板51と、紐体ロール50が小径になり感知板51が所定位置まで回動すると検知状態になる残量検知体52とにより構成し、残量検知体52の検知位置は、感知板51と紐体ロール50の芯部分の接線上とし、残量検知体52が検知状態になると、ブザー等で鳴動報知することを特徴とする請求項5に記載の収穫機としたものである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明では、一つの幅切替装置11で排藁の拡散幅の切替と、排藁のカットの有無の切替を行えるので、操作性が向上する。従来のように、排藁カッタ10の拡散幅を変更するスイッチと、排藁カッタ10機能の入切(排藁カッタ10とドロッパ12の切替)をするスイッチを設ける必要が無く、電装系の構成をシンプルにすることができる。
請求項2の発明では、幅切替装置11の操作時に、幅切替装置11の設定を毎回変更する必要が無く、幅切替装置11による拡散範囲の切替構成が受ける負荷を軽減できる。
請求項3の発明では、広範囲に排藁を排出すると刈取り前の穀稈に排藁が乗って刈取収穫に影響が出る作業状態では、幅切替装置11が排藁カッタ10の排藁の排出幅を自動的に狭くすることにより、作業能率の向上が図られる。
請求項4の発明では、 広範囲に排藁を排出すると刈取り前の穀稈に排藁が乗って刈取収穫作業に影響が出る作業状態では、幅切替装置11が排藁カッタ10の排藁の排出幅を自動的に狭くすることにより、作業能率の向上が図られる。
請求項5の発明では、結束排出装置45を装着したとき、排藁を排藁カッタ10で切断しないことにより、適切な長さの排藁を結束して機外に排出できるので、排藁の回収作業が容易になり、排藁が散らばらないので、未刈取の穀稈を刈り取る際に排藁が邪魔になることもなく、作業能率が向上する。
請求項6の発明では、感知板51が紐体ロール50の芯に接触する位置まで回動すると、紐体48の残量が結束ミスを起こし得るまで減少していると判定して報知することにより、紐体48の長さ不足で結束されないまま排出された排藁が、圃場内に散らばることが防止できる。また、結束されない排藁の発生を防止することにより、排藁束の回収作業の能率の低下が防止される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
コンバインの側面図。
コンバインの側面図。
コンバインの平面図。
コンバインの背面図。
コンバインの平面図と側面図と背面図。
コンバインの平面図。
コンバインの背面図。
コンバインの背面図。
スイッチの平面図。
スイッチの他の実施形態の平面図。
スイッチの他の実施形態の平面図。
ブロック図。
紐ケースの断面図。
引起装置の正面図。
同側面図。
同他の実施形態の側面図。
同他の実施形態の側面図。
同他の実施形態の側面図。
同他の実施形態の側面図。
同他の実施形態の側面図。
同他の実施形態の側面図。
同他の実施形態の側面図。
同他の実施形態の側面図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の一実施形態を図面により説明すると、1はコンバインの機体フレーム、2は走行装置であり、走行装置2の上方の一側に刈り取られた穀稈を穀粒と排藁に分離させる脱穀装置3を設け、脱穀装置3の前方に該脱穀装置3に供給する穀稈を圃場から刈り取る刈取装置4を設ける。
なお、本発明を説明するにあたり、理解を容易にするため、コンバインの前進走行方向を基準に前後・左右・上下等の方向を示して説明するが、これにより、本発明の構成が限定されることはない。
脱穀装置4の側方にグレンタンク5を設け、グレンタンク5の前方には操縦部6を設けている。
刈取装置4の構成は任意であるが、一例を示すと、最前方位置に分草体7を設け、分草体7の後方に穀稈を引起す引起装置8を設け、引起装置8の下方に刈刃9を設け、引起装置8の後方に刈刃9が切断した穀稈を脱穀装置3に搬送する搬送装置を設けている。
脱穀装置3の構成は任意であるが、一例を示すと、扱胴13を有する扱室14を設け、扱室14の下方に穀粒と藁屑を選別する選別装置15を設ける。
【0009】
脱穀装置3には刈取装置4で刈り取った穀稈を穀稈供給装置16により供給搬送し、脱穀済みの穀稈(排藁)を穀稈供給装置16から排藁搬送装置17に引き継いで後方搬送する。
脱穀装置3の後部には、機外に排出する排藁を切断しながら排出する排藁カッタ10を設ける。排藁カッタ10の下方には、排藁カッタ10で細断された排藁の拡散幅の広狭を切り替える、幅切替装置11を設ける。さらに、図1、13に示すとおり、機体の右後側には、排藁を細断せずに圃場に落下させる、ドロッパ12を設ける。
前記排藁カッタ10は排藁搬送装置17の終端下方位置に設ける。排藁カッタ10の構成は任意であるが、一例を示すと、前後に並設した回転軸18に左右に所定間隔をおいてカッタ刃19を複数並設したカッタ室20を形成すると共に、前後の回転軸18のカッタ刃19とが側面視において前後方向に一部重なるように配置し、排藁搬送装置17から落下する排藁を切断し、圃場に落下させる構成である。
排藁カッタ10の下方には、排藁カッタ10で細断された切断排藁が排出される排出範囲(拡散幅)の広狭を切り替える、幅切替装置11を設ける。
【0010】
幅切替装置11は、左右一対の軸棒体で形成した前後方向の可変排藁体(拡散ガイド板るいは拡散ガイド棒)21を設け、可変排藁体21の基部を後述する切替モーター62を有する位置切替部22に回動自在に取付け、可変排藁体21の先端(後端)は自由端に形成する。幅切替装置11は切替モーター62により位置切替部22に対して可変排藁体21の先端位置を左右に振り替えるように回動させ、図9において、右側に位置すると、カッタ拡散幅が[広」となり、左側に位置すると、カッタ拡散幅が[狭」となる。
前記ドロッパ12の構成は任意であるが、一例を示すと、ドロッパ12は、左右一対の軸棒体で形成した前後方向の案内ガイド23を設けて構成し(図3)、ドロッパ12は排藁搬送装置17からの排藁を結束せずに、そのまま、圃場に落下させる。
幅切替装置11の操作位置は、一例を示すと、スイッチ30の拡散幅の「広」位置31と「狭」位置32に加えて、排藁カッタ10の作動を停止させて排藁をそのまま落下させる「落下(ドロッパ)」位置33を設けた構成とする。
そのため、一つの幅切替装置11で排藁の拡散幅の切替と、排藁のカットの有無の切替を行えるので、操作性が向上する。
すなわち、スイッチ30の操作位置に基づいて制御部29が各部を作動させて幅切替装置11の拡散幅の切替と、排藁のカットの有無の切替等を行う(図13)。
(【0011】以降は省略されています)

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