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公開番号2024030350
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-07
出願番号2022133187
出願日2022-08-24
発明の名称焼成食品の製造方法および焼成食品の製造装置
出願人学校法人国士舘
代理人個人
主分類A21D 8/06 20060101AFI20240229BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約【課題】食材表面の変色を抑制しつつ、食材内の水分が適切に蒸発した焼成食品を製造する。
【解決手段】焼成食品を製造する方法であって、容器G内に載置された焼成食品の食材Pに、当該容器Gの外側から赤外線を照射する工程を含み、前記容器Gは、前記赤外線を透過する透明なガラス材料で形成され、前記工程は、前記容器Gを冷却した状態で行う。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
焼成食品を製造する方法であって、
容器内に載置された焼成食品の食材に、当該容器の外側から赤外線を照射する工程を含み、
前記容器は、前記赤外線を透過する透明なガラス材料で形成され、
前記工程は、前記容器を冷却した状態で行う
製造方法。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記冷却においては、前記食材の表面の温度がアミノ-カルボニル反応が活発になる温度を上回らないように前記容器を冷却する
請求項1の製造方法。
【請求項3】
前記冷却においては、前記容器を送風により冷却する
請求項1の製造方法。
【請求項4】
前記焼成食品は、パンであり、
前記食材は、生地である
請求項1の製造方法。
【請求項5】
前記工程において、前記赤外線の照射を制御することで、前記食材の内部の水分量を調整する
請求項1の製造方法。
【請求項6】
前記工程の後に、前記赤外線により前記焼成食品の表面に模様を刻印する工程を含む
請求項1の製造方法。
【請求項7】
焼成食品を製造する装置であって、
赤外線を透過する透明なガラス材料で形成された容器内に載置された焼成食品の食材に、当該容器の外側から赤外線を照射する赤外線ヒータと、
前記赤外線ヒータによる赤外線の照射に並行して、前記容器を冷却可能である冷却器と
を具備する製造装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、焼成食品を製造する技術に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
パンなどの焼成食品を製造する各種の技術が提案されている。ここで、食材に含まれるたんぱく質やアミノ酸と還元糖(例えばブドウ糖や果糖)とは、高温に加熱する過程において160℃付近でアミノ-カルボニル反応(メイラード反応)が活発になる。そして、アミノ-カルボニル反応により褐色物質(メラノイジン)が生成されることで、食材が褐色に変色する。
【0003】
通常のパンの製造方法(例えば特許文献1)においては、発酵させた生地を高温(180℃~250℃程度)で焼成することで、内部の炭酸ガス、アルコールおよび水の蒸発が促進され、内部空孔を形成しながら全体の体積を増してふんわりとした状態にする。一方で、生地の表面は、160℃以上の状態でアミノ-カルボニル反応が発生し、褐色に変色する。表面の褐色に変色した部分は、いわゆるクラスト部(食パンでいう耳)である。生地は、一般的なオーブンを想定すると、熱源(ヒータ)により加熱された空気の対流や、生地が載置される容器(例えば金属製容器)からの伝導により加熱される。
【0004】
クラスト部は、硬い食感や香ばしい香りがすることから、パンのおいしさに寄与する場合もある。一方で、食パンをサンドウィッチとして使用する場合には、クラスト部は、硬い食感と見た目の色づきが理由で、除去されることがある。そこで、クラスト部の除去が不要である表面が白いパン(クラスト部の形成が抑制されたパン)の製造が所望されている。
【0005】
ここで、特許文献1の製造方法において、表面が白いパンを製造しようとすると、生地の表面の温度がアミノ-カルボニル反応が活発になる温度を下回った状態で焼成する必要がある。すなわち、生地の焼成温度をアミノ-カルボニル反応が活発になる温度(例えば160℃)以下に設定する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-177701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、焼成温度をアミノ-カルボニル反応が活発になる温度以下に設定すると、上述した対流や伝導による生地への入熱量が必然的に低下する。そうすると、生地内の水分の蒸発が不十分になり、パンがベタついてしまう。一方で、焼成温度を下げた状態で生地の焼成時間を長くすると、生地内の水分が抜けすぎてパンの表面が硬くなってしまう。
【0008】
以上の説明から理解される通り、クラスト部の形成を抑制しつつ、生地内の水分量を適切に蒸発させることは困難であった。なお、以上の問題は、パン以外の焼成食品を製造する場合においても同様に発生する。以上の事情を考慮して、本発明では、食材表面の変色を抑制しつつ、食材内の水分が適切に蒸発した焼成食品を製造することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る製造方法は、焼成食品を製造する方法であって、容器内に載置された焼成食品の食材に、当該容器の外側から赤外線を照射する工程を含み、前記容器は、前記赤外線を透過する透明なガラス材料で形成され、前記工程は、前記容器を冷却した状態で行う。
【0010】
本発明に係る製造装置は、焼成食品を製造する装置であって、赤外線を透過する透明なガラス材料で形成された容器内に載置された焼成食品の食材に、当該容器の外側から赤外線を照射する赤外線ヒータと、前記赤外線ヒータによる赤外線の照射に並行して、前記容器を冷却可能である冷却器とを具備する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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