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公開番号2025082858
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-30
出願番号2023196341
出願日2023-11-20
発明の名称せん断破砕機用の破砕刃及びその補修方法
出願人株式会社ナミテック
代理人個人
主分類B02C 18/14 20060101AFI20250523BHJP(破砕,または粉砕;製粉のための穀粒の前処理)
要約【課題】外周面や側面の摩耗を効果的に抑制することができ、また、隙間に進入した被削物の破片を確実に捕捉して、回転軸の下方側へ速やかに排出することができる、せん断破砕機用の破砕刃及びその補修(再生)方法を提供する。
【解決手段】外周部にフック状の刃先部2が形成され、中心部に回転軸の挿通孔3が形成され、側面4に硬装が施されたせん断破砕機用の破砕刃1において、外周面5に、硬装材を半球状、円錐状、又は、円錐台形状に肉盛溶接して形成した複数のスポット肉盛硬装部6Aが、周方向へ間隔を置いて配置され、側面4には、硬装材を肉盛溶接して形成したC字状の肉盛硬装部、及び/又は、三日月状の肉盛硬装部を配置したことを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
外周部にフック状の刃先部が形成され、中心部に回転軸の挿通孔が形成され、側面に硬装が施されたせん断破砕機用の破砕刃において、
外周面及び/又は側面に、硬装材を肉盛溶接して形成した複数の肉盛硬装部が、周方向へ間隔を置いて配置されていることを特徴とする破砕刃。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
外周面に、硬装材を半球状、円錐状、又は、円錐台形状に肉盛溶接して形成した複数のスポット肉盛硬装部が配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の破砕刃。
【請求項3】
スポット肉盛硬装部は、直径が破砕刃の厚さ寸法の1/2~2/3に設定され、配置間隔が5~30mmに設定されていることを特徴とする、請求項2に記載の破砕刃。
【請求項4】
側面に、硬装材を肉盛溶接して形成した複数のC字状肉盛硬装部、及び/又は、三日月状肉盛硬装部が配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の破砕刃。
【請求項5】
C字状肉盛硬装部、及び、三日月状肉盛硬装部は、曲率中心が、回転方向の前方側となる向きで湾曲して延在し、かつ、半径方向外側の端部が、半径方向内側の端部よりも、回転方向の前方に位置するように形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の破砕刃。
【請求項6】
外周部にフック状の刃先部が形成され、中心部に回転軸の挿通孔が形成され、側面に硬装が施されたせん断破砕機用の破砕刃の外周面又は側面の摩耗が進行した場合に、
摩耗が進行した面に、硬装材を肉盛溶接することにより、複数の肉盛硬装部を周方向へ間隔を置いて形成することを特徴とする破砕刃の補修方法。
【請求項7】
摩耗が進行した外周面において、硬装材を半球状、円錐状、又は、円錐台形状に肉盛溶接することにより、複数のスポット肉盛硬装部を形成することを特徴とする、請求項6に記載の破砕刃の補修方法。
【請求項8】
摩耗が進行した側面において、硬装材を肉盛溶接することにより、複数のC字状肉盛硬装部、及び/又は、三日月状肉盛硬装部を形成することを特徴とする、請求項6に記載の破砕刃の補修方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物等をせん断破砕するために用いられるせん断破砕機に使用される破砕刃、及び、その補修(再生)方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、廃タイヤや廃プラスチック等を切断破砕する手段として、例えば図3に示すような破砕ユニット10が組み込まれたせん断破砕機が使用されている。この破砕ユニット10は、多数枚の円盤状の破砕刃13(13A,13B)、スペーサー14、及び、六角形断面を有する二本の平行な回転軸15A,15Bによって構成され、回転軸15A,15B(及び破砕刃13等)をそれぞれ反対方向へ回転させることにより、被削物を、回転軸15A,15Bの上方位置で挟み込み、回転軸15A,15Bの間の領域に巻き込んで、せん断破砕できるように構成されている。
【0003】
図3の左側に示すように、破砕刃13の外周部には、フック状の刃先部32が形成され、中心部には、回転軸15A,15Bを挿通させるための六角形の挿通孔33が形成されている。スペーサー14は、直径が破砕刃13よりも小さく、厚さ寸法は、破砕刃13よりも僅かに大きく設定されており、破砕刃13と同様の挿通孔が中心部に形成されている。
【0004】
この破砕ユニット10においては、破砕刃13とスペーサー14が、各回転軸15A,15B周りにおいて交互に配置されており、スペーサー14の厚さ寸法分の間隔をおいて破砕刃13が回転軸15A,15B上にそれぞれ保持される構成となっている。また、回転軸15A側の破砕刃13Aと、回転軸15B側の破砕刃13Bとは、逆向き(より詳細には、回転軸15A,15Bの上方側において刃先が対向する向き)に配置されている。
【0005】
回転軸15A側の破砕刃13Aと回転軸15B側の破砕刃13Bは、千鳥状に配列され、外周部同士が僅かな間隔をおいて互い違いに噛み合うように構成されている。つまり、一方の回転軸15Aにおいて隣り合う二つの破砕刃13Aの外周部(刃先部32を含む)の間のスペース(スペーサー14の外側のスペース)に、他方の回転軸15Bの破砕刃13Bの外周部(刃先部32を含む)が進入し、同様に、回転軸15Bにおいて隣り合う二つの破砕刃13Bの外周部の間のスペースに、回転軸15Aの破砕刃13Aの外周部が進入した状態となるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2023-047816号公報
特開2020-110750号公報
特開2020-104040号公報
特開平11-165090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図3に示すような破砕ユニット10において使用される破砕刃13は、耐摩耗性の向上を目的として、側面34(挿通孔33に挿通される回転軸15の中心軸線と直交する面)に硬装(母材表面に硬装材(母材よりも高い硬度を有する合金等)を溶接又は溶射する処理)が施されている。
【0008】
但し、従来の一般的な破砕刃13においては、硬装は、側面34のみを対象として施工されているため、破砕刃13の継続的な使用によって外周面35(刃先部32を含む)の摩耗が進行すると、側面34の硬装材に微細割れが発生し、容易に剥離する現象が多発している。
【0009】
このような問題を回避するために、破砕刃13の外周面35の摩耗が相当程度進行した時点で(或いは、摩耗が進行する前に)、図4に示すように、外周面35に、破砕刃13の厚さよりも小さい寸法幅で硬装材を帯状に肉盛りして、肉盛硬装部36を形成することが行われている。
【0010】
しかしこの場合、被削物の破片等が、破砕刃13と、これに対向するスペーサー14との隙間に挟まってしまうという現象が生じ易くなり、破片が挟まった状態で破砕刃13及びスペーサー14を回転させると、破砕刃13及びスペーサー14の外周面に対して破片が摺動接触することになり、破砕刃13等の摩耗が進行してしまうという問題がある。
(【0011】以降は省略されています)

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