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公開番号2024167042
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-29
出願番号2024014349
出願日2024-02-01
発明の名称糸送り装置
出願人TMTマシナリー株式会社
代理人個人
主分類D02G 1/04 20060101AFI20241122BHJP(糸;糸またはロープの機械的な仕上げ;整経またはビーム巻き取り)
要約【課題】カバーの取付時及び取外時の作業性を向上する。
【解決手段】糸送り装置30では、固定側カバー部材62(着脱側カバー部材64)が、締結ボルトBL2によって固定側ハウジング部材52(着脱側ハウジング部材54)に締結固定される固定部62A(固定部64A)と、固定側ハウジング部材52(着脱側ハウジング部材54)に相対移動不能に係合される係合部62C(係合部64C)と、を含んで構成されている。すなわち、固定側カバー部材62及び着脱側カバー部材64のハウジング50に対する締結箇所を1箇所にして、固定側カバー部材62及び着脱側カバー部材64をハウジング50に固定することができる。よって、固定側カバー部材62及び着脱側カバー部材64のハウジング50への締結箇所を2箇所にする場合と比べて、カバー60の取付時及び取外時における作業工数を削減することができる。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
繊維機械の糸道に配置される糸送り装置であって、
回転軸と、
前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、
前記回転軸に一体回転可能に設けられると共に、前記軸受に対して前記回転軸の軸方向外側に配置され、前記糸道に沿って走行する糸を送るローラと、
前記軸受を支持すると共に、前記回転軸の径方向に分割された一対の半割支持部材によって構成された支持部材と、
前記支持部材と前記ローラとの間に配置され、前記回転軸を径方向外側から覆う筒状に形成されると共に、前記回転軸の径方向に分割された一対の半割カバー部材によって構成されたカバーと、
を備え、
前記半割カバー部材の一方が前記半割支持部材の一方に連結され、前記半割カバー部材の他方が前記半割支持部材の他方に連結されており、
一対の前記半割カバー部材の少なくとも一方は、
締結部材によって前記半割支持部材に締結固定された固定部と、
前記半割支持部材に前記回転軸の軸方向及び前記軸方向に対して直交する方向に係合された係合部と、
を含んで構成されている糸送り装置。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記半割カバー部材は、前記回転軸を径方向外側から覆う半筒状のカバー部と、前記カバー部における前記支持部材側の端部に設けられた第1フランジ部と、を含んで構成されており、
前記固定部が、前記第1フランジ部の周方向一方側端部に設けられ、前記係合部が、前記第1フランジ部の周方向他方側端部に設けられ、
前記半割支持部材の外周部には、前記軸方向から見て、前記回転軸側へ開放され且つ前記支持部材の分割面に対して交差する方向に延在された係合溝が形成されており、
前記係合部が、前記係合溝に挿入されて前記半割支持部材に相対移動不能に係合される請求項1に記載の糸送り装置。
【請求項3】
前記係合溝における前記カバー側の側面が溝側傾斜面として構成され、前記溝側傾斜面は、前記係合溝の長手方向から見て、前記係合溝の底部側へ向かうに従い前記支持部材側へ傾斜しており、
前記係合部は、前記溝側傾斜面に当接する係合面を有している請求項2に記載の糸送り装置。
【請求項4】
前記カバーの分割面が前記支持部材の分割面と面一に配置されており、前記軸方向から見て、前記支持部材の分割面と前記係合溝との間の角度が鋭角に設定されている請求項2又は請求項3に記載の糸送り装置。
【請求項5】
前記半割カバー部材は、前記カバー部における前記ローラ側の端部に設けられた第2フランジ部を有しており、
前記ローラにおける前記支持部材側の端部には、前記支持部材側へ開放された凹部が形成されており、
前記第2フランジ部が前記凹部の内部に配置されている請求項2~請求項4の何れか1項に記載の糸送り装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、糸送り装置に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に記載の仮撚複合糸の製造装置では、各錘に供給された原糸が、各錘において上流側のローラ群と下流側のローラ郡との間でオーバフィードされるか、又は延伸されながら、仮撚りツイスタ群とヒータ群とによって、加撚、熱セットされて仮撚り糸になる。また、各錘で仮撚加工が施された仮撚り糸が、合糸されて仮撚複合糸が形成される。
【0003】
上記のローラ郡は、糸を送る糸送り装置として構成されている。具体的には、錘毎のローラが、ラインシャフトに着脱可能に装着されており、当該ローラとトップローラとによって、糸を把持して糸を下流側へ送る。なお、通常、ラインシャフトは、軸受に回転可能に支持されており、軸受は、支持部材よって支持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平1-132843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、仮撚複合糸の製造装置に用いられる糸送り装置では、糸のラインシャフトへの巻付けを防止するためのカバーを備えたものがある。具体的には、筒状のカバーが、軸受を支持する支持部材に取付けられると共に、支持部材とローラとの間に配置され、ラインシャフトを径方向外側から覆う。また、糸送り装置では、複数のカバーによって、ラインシャフトを軸方向の全体に亘って覆う。これにより、糸のラインシャフトへの巻付けを防止することができる。
【0006】
しかしながら、糸巻付防止用のカバーを糸送り装置に設けた場合には、例えば、軸受の交換作業時毎に、カバーを支持部材から取外す必要がある。また、上述のように、複数のカバーによって、ラインシャフトを軸方向の全体に亘って覆うため、カバーの個数が比較的多くなる。よって、糸送り装置では、カバーの取付時及び取外時の作業性を向上できる構造にすることが望ましい。
【0007】
本発明は、上記事実を考慮して、カバーの取付時及び取外時の作業性を向上できる糸送り装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、繊維機械の糸道に配置される糸送り装置であって、回転軸と、前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、前記回転軸に一体回転可能に設けられると共に、前記軸受に対して前記回転軸の軸方向外側に配置され、前記糸道に沿って走行する糸を送るローラと、前記軸受を支持すると共に、前記回転軸の径方向に分割された一対の半割支持部材によって構成された支持部材と、前記支持部材と前記ローラとの間に配置され、前記回転軸を径方向外側から覆う筒状に形成されると共に、前記回転軸の径方向に分割された一対の半割カバー部材によって構成されたカバーと、を備え、前記半割カバー部材の一方が前記半割支持部材の一方に連結され、前記半割カバー部材の他方が前記半割支持部材の他方に連結されており、一対の前記半割カバー部材の少なくとも一方は、締結部材によって前記半割支持部材に締結固定される固定部と、前記半割支持部材に前記回転軸の軸方向及び前記軸方向に対して直交する方向に係合する係合部と、を含んで構成されている糸送り装置である。
【0009】
上記構成の糸送り装置では、支持部材によって支持された軸受に回転軸が回転可能に支持されている。回転軸には、ローラが一体回転可能に設けられており、ローラは、軸受に対して回転軸の軸方向外側に配置されている。また、筒状のカバーが、支持部材とローラとの間に配置され、回転軸を径方向外側から覆っている。支持部材は、回転軸の径方向に分割された一対の半割支持部材によって構成されている。また、カバーは、回転軸の径方向に分割された一対の半割カバー部材によって構成されており、半割カバー部材の一方が半割支持部材の一方に連結され、半割カバー部材の他方が半割支持部材の他方に連結されている。
【0010】
ここで、一対の半割カバー部材の少なくとも一方は、締結部材によって半割支持部材に締結固定された固定部と、半割支持部材に回転軸の軸方向及び軸方向に対して直交する方向に係合された係合部と、を含んで構成されている。すなわち、一対の半割カバー部材の少なくとも一方では、半割カバー部材の支持部材への締結箇所を1箇所にして、半割カバー部材を支持部材に固定することができる。よって、例えば、半割カバー部材の支持部材への締結箇所を2箇所にする場合と比べて、取付時及び取外時における作業工数を削減することができる。したがって、カバーの取付時及び取外時の作業性を向上できる。
(【0011】以降は省略されています)

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