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公開番号2024141383
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023052987
出願日2023-03-29
発明の名称全脂組織状蛋白及びその製造方法
出願人株式会社ペリカン
代理人個人,個人
主分類A23J 3/16 20060101AFI20241003BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】大豆子葉粉末に加えて、大豆皮粉末及び大豆胚芽粉末を主原料とし、それらを所定の粒度分布とすることで、組織化した際にざらつきの無い全脂組織状蛋白を安定して提供できるようにした、全脂組織状蛋白及びその製造方法を提供する。
【解決手段】油分が15~30質量%の大豆子葉粉末、大豆胚芽粉末及び大豆皮粉末からなる大豆粉末原料を主原料とし、組織状である全脂組織状蛋白であって、前記大豆粉末原料中の前記大豆皮粉末の含有量が0.1質量%以上10質量%以下であり、前記大豆子葉粉末、前記大豆胚芽粉末及び前記大豆皮粉末は、それぞれ、その粒子径が2μm~150μmの範囲に95%以上であり、且つ粒子径50μm~80μmの割合が18%以下、粒子径10μm~30μmの割合が40%以上であるようにした。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
油分が15~30質量%の大豆子葉粉末、大豆胚芽粉末及び大豆皮粉末からなる大豆粉末原料を主原料とし、組織状である全脂組織状蛋白であって、
前記大豆粉末原料中の前記大豆皮粉末の含有量が0.1質量%以上10質量%以下であり、
前記大豆子葉粉末は、その粒子径が2μm~150μmの範囲に95%以上であり、且つ粒子径50μm~80μmの割合が18%以下、粒子径10μm~30μmの割合が40%以上であり、
前記大豆胚芽粉末は、その粒子径が2μm~150μmの範囲に95%以上であり、且つ粒子径50μm~80μmの割合が18%以下、粒子径10μm~30μmの割合が40%以上であり、
前記大豆皮粉末は、その粒子径が2μm~150μmの範囲に95%以上であり、且つ粒子径50μm~80μmの割合が18%以下、粒子径10μm~30μmの割合が40%以上であることを特徴とする全脂組織状蛋白。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記大豆粉末原料中の前記大豆胚芽粉末の含有量が0.1質量%以上5質量%以下であることを特徴とする請求項1記載の全脂組織状蛋白。
【請求項3】
油分が15~30質量%の丸大豆を、大豆子葉と、大豆胚芽と、大豆皮と、に分離する分離工程と、
前記大豆子葉を所定の粒径になるように粉砕し、その粒子径が2μm~150μmの範囲に95%以上であり、且つ粒子径50μm~80μmの割合が18%以下、粒子径10μm~30μmの割合が40%以上である大豆子葉粉末を得る工程と、
前記大豆胚芽を所定の粒径になるように粉砕し、その粒子径が2μm~150μmの範囲に95%以上であり、且つ粒子径50μm~80μmの割合が18%以下、粒子径10μm~30μmの割合が40%以上である大豆胚芽粉末を得る工程と、
前記大豆皮を所定の粒径になるように粉砕し、その粒子径が2μm~150μmの範囲に95%以上であり、且つ粒子径50μm~80μmの割合が18%以下、粒子径10μm~30μmの割合が40%以上である大豆皮粉末を得る工程と、
前記大豆子葉粉末、前記大豆胚芽粉末及び前記大豆皮粉末からなる大豆粉末原料を主原料として含み、前記大豆粉末原料中の前記大豆皮粉末の含有量が0.1質量%以上10質量%以下である原料組成物を準備する工程と、
前記原料組成物を一軸または二軸のエクストルーダーを用いて加工処理を行うことにより、組織化された全脂組織状蛋白を得る、エクストルーダー処理工程と、
を含む、全脂組織状蛋白の製造方法。
【請求項4】
前記大豆粉末原料中の前記大豆胚芽粉末の含有量が0.1質量%以上5質量%以下であることを特徴とする請求項3記載の全脂組織状蛋白の製造方法。
【請求項5】
前記原料組成物中の前記大豆粉末原料の割合が50~100質量%であり、前記原料組成物中の水分が13質量%以下である、請求項3又は4記載の全脂組織状蛋白の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、全脂組織状蛋白および全脂組織状蛋白を製造する方法に関し、より詳細には、大豆子葉粉末に加えて、大豆胚芽粉末及び大豆皮粉末を使用した全脂組織状蛋白及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、大豆を原料とする組織状蛋白の製造方法において、脱脂大豆粉末を原料として押出成型機により製造する方法が示されている(特許文献1)。また丸大豆をそのまま用いたり、粉砕したりしてエクストルーダーにより組織化される技術も提案されている(特許文献2~5)。さらに大豆たんぱくに水系で加熱処理した大豆を加える方法も提案されている(特許文献6)。
【0003】
また、油糧種子蛋白に油を加え二軸スクリューを有する押出機(二軸エクストルーダー)で製造する方法も開示されている(特許文献7)。さらに、全粒の豆類を使用したスナック様菓子の製造方法も記載されている(特許文献8)。また、近年ベジミート(大豆等を主原料とする植物由来の肉様食品)の製造方法において、全粒大豆を使用し豆乳を成形し混合押出処理する方法も提案されている(特許文献9)。さらに脱脂大豆の胚芽由来の黒粒を目立たなくした粒状蛋白の製造方法において、粒子径が200μm以上の画分が15%以下でNSI(可用性窒素指数)が80%以上であることも述べられている(特許文献10)。
【0004】
また、大豆皮を使用した加工食品が提案されており、生大豆から除去した皮を最大粒径1mm以下の生大豆皮粗粉を用いた豆腐用食品の製造方法(特許文献11)、大豆皮を用いた水性ペースト状組成物(特許文献12)、フスマ加工品を主材とする食物繊維強化剤(特許文献13)、大豆皮などを用いた食物繊維含有素材(特許文献14)等の提案がなされている。
また、乾燥おから粉末を二軸エクストルーダーで組織化する例が示されている(特許文献15)が、乾燥おから中にも蛋白が含有されていることが示唆されている。
【0005】
しかし、いずれの場合も大豆胚芽と大豆皮を加え組織化するという記載はない。このような組織化に関しては通常蛋白質がその主要因であり、大豆皮や大豆胚芽などは組織化に影響を与えにくいため、あらかじめ脱皮工程により除去されるのが通常である(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開昭54-37845
特許第4928688号
特開昭60-199350
特開昭61-25457
特開昭64-67160
特開平4-84862
特開平4-30756
特開昭61-58539
特開2008-17831
特開2016-182107
特許第4389113号
特開平3-58770
特開昭61-37059
特開2018-201380
特許第7171958号
【非特許文献】
【0007】
2013一般財団法人日本植物蛋白協会ホームページ
長野県工技センター研報 No.4,p.F23-F26 (2009)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は組織状大豆蛋白を調製する際に、大豆子葉粉末に加えて、大豆皮粉末及び大豆胚芽粉末を含有しながら組織化する手段を提供することを一つの目標としている。即ち、本発明は、大豆子葉粉末に加えて、大豆皮粉末及び大豆胚芽粉末を主原料とし、それらを所定の粒度分布とすることで、組織化した際にざらつきの無い全脂組織状蛋白を安定して提供できるようにした、全脂組織状蛋白及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは鋭意検討した結果、粒子径60~80μm(200メッシュ)の部分の大豆粉末がざらつきの原因となっており、粒度分布が特定の条件を満たした大豆子葉粉末、大豆皮粉末及び大豆胚芽粉末を用いてエクストルーダーにより成型することにより、大豆を丸ごと含む、良好な組織状蛋白が得られることを見出し、本発明に至ったものである。
【0010】
すなわち、本発明の全脂組織状蛋白は、油分が15~30質量%の大豆子葉粉末、大豆胚芽粉末及び大豆皮粉末からなる大豆粉末原料を主原料とし、組織状である全脂組織状蛋白であって、前記大豆粉末原料中の前記大豆皮粉末の含有量が0.1質量%以上10質量%以下であり、前記大豆子葉粉末は、その粒子径が2μm~150μmの範囲に95%以上であり、且つ粒子径50μm~80μmの割合が18%以下、粒子径10μm~30μmの割合が40%以上であり、前記大豆胚芽粉末は、その粒子径が2μm~150μmの範囲に95%以上であり、且つ粒子径50μm~80μmの割合が18%以下、粒子径10μm~30μmの割合が40%以上であり、前記大豆皮粉末は、その粒子径が2μm~150μmの範囲に95%以上であり、且つ粒子径50μm~80μmの割合が18%以下、粒子径10μm~30μmの割合が40%以上であることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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