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公開番号2024094707
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-10
出願番号2022211426
出願日2022-12-28
発明の名称クリンチングスタッドボルト
出願人日東精工株式会社
代理人
主分類F16B 35/04 20060101AFI20240703BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】薄板用のクリンチングスタッドボルトの提供。
【解決手段】頭部1と、前記頭部の座面から延出されたねじ軸部2と、前記座面から前記螺進方向下手側に向けて膨出する回り止め部3と、前記ねじ軸部の径方向内側に向けて環状に凹入された環状溝部21と、前記ねじ軸部のうち、前記環状溝部に対して前記螺進方向下手側に隣り合う位置において、前記ねじ軸部の径方向外側に向けて環状に突出する環状突部22と、前記回り止め部に、前記螺進方向上手側に向けて凹入された凹入部32とから構成され、前記回り止め部の外側縁部31は、放射状に配置された複数の頂点となる丸角部31aと、一対の丸角部を接続する径方向内側に凹状に形成された複数の接続辺31bとを有し、外側縁部の丸角部と接続辺とには、軸方向の高さに高低差が設けられているクリンチングスタッドボルト。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
取付対象板材に抜け止め状態かつ回り止め状態で固定されるクリンチングスタッドボルトであって、
頭部と、
前記頭部の座面から延出されたねじ軸部と、
前記ねじ軸部の螺進方向視において前記ねじ軸部を取り囲む非真円形状に形成され、前記座面から前記螺進方向下手側に向けて膨出する回り止め部と、
前記ねじ軸部のうち、前記回り止め部に対して前記螺進方向下手側に隣り合う位置において、前記ねじ軸部の径方向内側に向けて環状に凹入された環状溝部と、
前記ねじ軸部のうち、前記環状溝部に対して前記螺進方向下手側に隣り合う位置において、前記ねじ軸部の径方向外側に向けて環状に突出する環状突部と、
前記座面と前記環状突部との間に、前記取付対象板材が挟まれるように構成され、前記回り止め部に、前記螺進方向上手側に向けて凹入された凹入部とから構成されるクリンチングスタッドボルトにおいて、
前記回り止め部の外側縁部は、放射状に配置された複数の頂点となる丸角部と、一対の丸角部を接続する径方向内側に凹状に形成された複数の接続辺とを有し、外側縁部の丸角部と接続辺とに高低差が設けられていることを特徴とするクリンチングスタッドボルト。
続きを表示(約 170 文字)【請求項2】
前記回り止め部の丸角部は、接続辺よりも軸方向への高さが大きく設定されていることを特徴とする請求項1に記載のクリンチングスタッドボルト。
【請求項3】
前記凹入部の傾斜部は、丸角部の傾斜角の方が、接続辺の傾斜角よりも緩傾斜に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のクリンチングスタッドボルト。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、取付対象板材に抜け止め状態かつ回り止め状態で固定されるクリンチングスタッドボルトに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、金属板材(取付対象板材)の取付孔に圧入されることにより、抜け止め状態かつ回り止め状態で固定されるクリンチングスタッドボルト(クリンチスタッド)が知られている(例えば、特許文献1参照)。このクリンチングスタッドボルトは、頭部と、頭部の座面から延出されたねじ軸部を備えている。金属板材に別部材を固定する際、この別部材の貫通孔にねじ軸部を挿入し、ねじ軸部の螺進方向とは反対方向にナットが移動するように螺合させて、ナットと金属板材との間に別部材を挟み込んで固定する。
【0003】
特許文献1に記載のクリンチングスタッドボルトは、座面からねじ軸部の螺進方向下手側に向けて膨出する非真円形状の回り止め部(文献では回り止め突起)と、ねじ軸部の径方向内側に向けて環状に凹入された環状溝部(文献では保持溝)と、環状溝部に対して螺進方向下手側に隣り合う位置において環状に突出する環状突部(文献では保持リング)と、を備えている。特許文献1に記載の技術は、金属板材の取付孔の周囲に、頭部に対向する側に突出した突出部を設けることにより、金属板材にクリンチングスタッドボルトを圧入する際、突出部が回り止め突起に押し潰されて、保持溝に多量の金属を押し込んで抜け荷重及び空転トルクを高めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-141999号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のクリンチングスタッドボルトは、回り止め突起により押し潰されて流動する金属が、頭部とは反対側に位置する取付孔の周囲から保持リングよりも径方向外側まではみ出してバリになり易い。また、回り止め突起により押し潰された金属が、回り止め突起の径方向外側まで流動して変形を及ぼし、金属板材に反りが発生し易い。その結果、金属板材に別部材を固定する際、バリにより別部材が傷付けられる、バリが異物となって周囲に飛散する、反った金属板材が周囲の部品に干渉する等の不都合が発生し、製品の品質が低下する。
【0006】
そこで、取付対象板材に固定されたときの品質を向上できるクリンチングスタッドボルトが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題は、取付対象板材に抜け止め状態かつ回り止め状態で固定されるクリンチングスタッドボルトであって頭部と、前記頭部の座面から延出されたねじ軸部と、前記ねじ軸部の螺進方向視において前記ねじ軸部を取り囲む非真円形状に形成され、前記座面から前記螺進方向下手側に向けて膨出する回り止め部と、前記ねじ軸部のうち、前記回り止め部に対して前記螺進方向下手側に隣り合う位置において、前記ねじ軸部の径方向内側に向けて環状に凹入された環状溝部と、前記ねじ軸部のうち、前記環状溝部に対して前記螺進方向下手側に隣り合う位置において、前記ねじ軸部の径方向外側に向けて環状に突出する環状突部と、前記座面と前記環状突部との間に、前記取付対象板材が挟まれるように構成され、前記回り止め部に、前記螺進方向上手側に向けて凹入された凹入部とから構成されるクリンチングスタッドボルトにおいて、前記回り止め部の外側縁部は、放射状に配置された複数の頂点となる丸角部と、一対の丸角部を接続する径方向内側に凹状に形成された複数の接続辺とを有し、外側縁部の丸角部と接続辺とは、高低差が設けられているクリンチングスタッドボルトによって解決できる。
なお、前記回り止め部の丸角部は、接続辺よりも軸方向への高さが大きく設定されていることが好ましい。
なお、前記凹入部の傾斜部は、丸角部の傾斜角の方が、接続辺の傾斜角よりも緩傾斜に設定されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本構成のクリンチングスタッドボルトによれば、前記回り止め部の外側縁部について、放射状に配置された複数の頂点となる丸角部と、一対の丸角部を接続する径方向内側に凹状に形成された複数の接続辺とに高低差が設けられているので、頭部外径の小型化に応じて回り止め部の小型化の必要性が生じても、回り止め部の外側縁部について所望の曲率を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
クリンチングスタッドボルトの斜視図である。
クリンチングスタッドボルトの側面図である。
図2のIII-III線矢視図である。
図3のIV-IV線断面図である。
凸状部が最も環状突部に遠ざかる位置での拡大断面図である。
凸状部が最も環状突部に近付く位置での拡大断面図である。
クリンチングスタッドボルトを取付対象板材に圧入する前の断面図である。
クリンチングスタッドボルトを取付対象板材に圧入した後の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明に係るクリンチングスタッドボルトの実施形態について、図面に基づいて説明する。本実施形態では、取付対象板材としての金属板材に圧入されるクリンチングスタッドボルトを一例として説明する。ただし、以下の実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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