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公開番号2024092367
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-08
出願番号2022208249
出願日2022-12-26
発明の名称研削装置
出願人株式会社ディスコ
代理人弁理士法人東京アルパ特許事務所
主分類H01L 21/304 20060101AFI20240701BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】ウェーハの傷付きを防ぐとともに、研削中のウェーハの厚みを高精度に測定することができる研削装置を提供すること。
【解決手段】チャックテーブル10と、研削砥石を配置した研削ホイール35を回転させ研削砥石35bでテーブル10に保持されたウェーハWを研削する研削機構30と、研削液供給手段50と、チャックテーブル10に保持されたウェーハWの上面に接触する第1接触子41とチャックテーブル10の保持面10aに接触する第2接触子42を備える厚み測定器40を備える研削装置1に、研削砥石35bの回転に伴う遠心力を受けて該研削砥石35bから放射状に放出されて第1接触子41とウェーハWとの接触部に向かう研削廃液の流れC1と、第2接触子42と保持面10aとの接触部に向かう研削廃液の流れC2に向かって二流体をそれぞれ噴射する第1及び第2の二流体噴射ノズル81,82を設ける。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
保持面でウェーハを保持するチャックテーブルと、
環状の研削砥石を配置した研削ホイールを回転させ該研削砥石で該保持面に保持されたウェーハを研削する研削機構と、
ウェーハと該研削砥石との接触部に研削液を供給する研削液供給手段と、
該保持面に保持されたウェーハの上面に接触する第1接触子を備え、該ウェーハの上面高さを測定する第1ハイトゲージと、を備える研削装置であって、
該研削砥石の回転に伴う遠心力を受け該研削砥石から放射状に放出されて該第1接触子と該ウェーハとの接触部に向かう研削廃液の流れに向かって水とエアとを混合させた二流体を噴出する第1の二流体噴射ノズルを設けた、研削装置。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
該保持面に接触する第2接触子を備え、該保持面の高さを測定する第2ハイトゲージと、該第1接触子によって測定されるウェーハの上面高さと該第2接触子によって測定される該保持面の上面高さとの差によってウェーハの厚みを測定する厚み測定器と、を備え、
該研削砥石の回転に伴う遠心力を受け該研削砥石から放射状に放出されて該第2接触子と該保持面との接触部に向かう研削廃液の流れに向かって水とエアとを混合させた二流体を噴射する第2の二流体噴射ノズルをさらに設けた、請求項1記載の研削装置。
【請求項3】
該第1及び第2の二流体ノズルは、該研削ホイールの中心と該第1接触子の接触点とを結ぶ直線に対して垂直方向で、且つ、該研削ホイールの回転方向に順方向に二流体を噴射する位置及び方向に配置されている請求項1または請求項2記載の研削装置。
【請求項4】
該第1及び第2の二流体ノズルは、該研削ホイールの中心と該第1の接触子の接触点とを結ぶ直線と平行で、且つ、ウェーハの径方向外方に向かって二流体を噴射する位置及び方向に配置されている請求項1または請求項2記載の研削装置。
【請求項5】
該第1及び第2の二流体ノズルは、該研削ホイールの中心と該第1接触子の接触点とを結ぶ直線に斜めに交差する方向で、且つ、該研削ホイールの回転方向に逆方向に二流体を噴射する位置及び方向に配置されている請求項1または請求項2記載の研削装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、チャックテーブルの保持面に保持されたウェーハの研削中の厚みを測定する厚み測定器を備える研削装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
電子機器に用いられるICやLSIなどの半導体デバイスの製造工程においては、半導体デバイスの小型化と軽量化のために、ウェーハの裏面が研削されて該ウェーハが所定の厚さまで薄肉化されている。特に近年、電子機器の薄型化や小型化などの要求に応えるため、半導体デバイスを薄く形成することが求められている。
【0003】
ところで、ウェーハを研削する研削装置は、チャックテーブルの保持面に保持されたウェーハを、回転する研削ホイールの研削砥石によって研削するが、研削中、研削砥石には、該研削砥石の潤滑や冷却を目的として研削液が供給され、研削中のウェーハの厚みは、厚み測定器によって測定される。ここで、厚み測定器には、ウェーハの上面に接触する第1接触子とチャックテーブルの保持面に接触する第2接触子を備え、第1接触子によって測定されるウェーハの上面高さと第2接触子によって測定されるチャックテーブルの保持面の上面高さとの差によってウェーハの厚みを測定するものがある。
【0004】
研削加工中のウェーハの厚みを上記厚み測定器によって測定する場合、研削砥石に供給されて該研削砥石の冷却や研削屑の排出に供された研削液(以下、「研削廃液」と称する)が研削砥石の回転に伴う遠心力によって該研削砥石の径方向外方に向かって放射状に放出される。この場合、研削廃液にはウェーハが削られた屑と研削砥石が消耗した砥粒を含む屑とからなる研削屑が含まれており、この研削屑が研削廃液と共に厚み測定器の第1接触子とウェーハとの接触部や第2接触子とチャックテーブルの保持面との接触部に入り込み、ウェーハの研削面を傷付けたり、ウェーハの厚みの測定精度を低下させる原因となる。
【0005】
そこで、特許文献1には、厚み測定器の接触子とウェーハとの接触部に洗浄水を供給し、研削砥石から脱落した砥粒を当該接触部から除去するようにした研削装置が提案されている。また、特許文献2には、厚み測定器の測定子を保護する測定子保護部を備えた研削装置が提案されている。この研削装置においては、測定子保護部には、測定子を通過させる通過孔を備えた配水プレートが設けられ、この配水プレートには、下面に開口する放水口が形成されており、この放水口から洗浄水を放水することによって、測定子の周囲が洗浄水によって囲繞され、測定子と板状ワークとの間の砥粒などの付着物の侵入が阻止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2005-246491号公報
特開2014-079838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、研削ホイール(研削砥石)の回転による遠心力を受けて該研削ホイールの径方向外方に放射状に放出される研削廃液の勢いが強いため、接触子の接触部に洗浄水を供給しても、この洗浄水を押しのけて接触子の接触部に研削廃液が入り込み、この研削廃液に含まれる研削屑が接触子の先端に付着し、ウェーハの研削面をソーマーク以外の傷を付けたり、ウェーハの厚み測定精度の低下を招くという問題を解決することができない。このような問題は、チャックテーブルの回転速度を上げても解決することができない。
【0008】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的は、ウェーハの傷付きを防ぐとともに、研削中のウェーハの厚みを高精度に測定することができる研削装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本発明は、保持面でウェーハを保持するチャックテーブルと、環状の研削砥石を配置した研削ホイールを回転させ該研削砥石で該保持面に保持されたウェーハを研削する研削機構と、ウェーハと該研削砥石との接触部に研削液を供給する研削液供給手段と、該保持面に保持されたウェーハの上面に接触する第1接触子と該保持面に接触する第2接触子を備え、該第1接触子によって測定されるウェーハの上面高さと該第2接触子によって測定される該保持面の上面高さとの差によってウェーハの厚みを測定する厚み測定器と、を備える研削装置であって、該研削砥石の回転に伴う遠心力を受け該研削砥石から放射状に放出されて該第1接触子と該ウェーハとの接触部に向かう研削廃液の流れと、該第2接触子と該保持面との接触部に向かう研削廃液の流れに向かって水とエアとを混合させた二流体をそれぞれ噴射する第1及び第2の二流体噴射ノズルを設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、研削砥石の回転に伴う遠心力を受けて研削砥石から放射状に放出されて厚み測定器の第1接触子とウェーハとの接触部に向かう研削廃液の流れの方向が第1の二流体ノズルからの二流体の噴射によって変えられるため、研削廃液に含まれる研削屑が第1接触子の先端に付着することがなく、ウェーハの研削面にソーマーク以外の傷が付くことがない。この結果、ウェーハの抗折強度の低下が防がれる。
(【0011】以降は省略されています)

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