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公開番号2024067951
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-17
出願番号2022178392
出願日2022-11-07
発明の名称排ガス浄化装置
出願人トヨタ自動車株式会社,株式会社豊田中央研究所,株式会社キャタラー
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類B01J 35/57 20240101AFI20240510BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】NOx排出量及びTHC排出量を低減させる排ガス浄化装置を提供する。
【解決手段】排ガス浄化装置は、排ガスが流入する上流端及び前記排ガスが排出される下流端を有する基材と、前記上流端と前記上流端から前記下流端に向かって第一距離を隔てた第一位置との間の第一領域において前記基材上に形成された、第一触媒粒子を含む第一触媒層と、前記第一領域において前記第一触媒層上に形成された、第二触媒粒子を含む第二触媒層と、を備える。前記第二触媒層は細孔を有し、前記第二触媒層の細孔連結度は、5%~35%である。前記第二触媒層の断面反射電子像において、前記第二触媒層の前記細孔の面積の平均値は0.7~9.0μm2であってよい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
排ガス浄化装置であって、
排ガスが流入する上流端及び前記排ガスが排出される下流端を有する基材と、
前記上流端と前記上流端から前記下流端に向かって第一距離を隔てた第一位置との間の第一領域において前記基材上に形成された、第一触媒粒子を含む第一触媒層と、
前記第一領域において前記第一触媒層上に形成された、第二触媒粒子を含む第二触媒層と、
を備え、
前記第二触媒層が細孔を有し、
下記式(1):
第二触媒層の細孔連結度(%)=(S2/900)×100 (1)
(式中、S2は、前記第二触媒層の断面反射電子像において、30μm四方の領域の外縁と交差又は接触している前記細孔の、前記30μm四方の領域内の面積の合計(μm

)の平均値を表す)
で表される前記第二触媒層の細孔連結度が5%~35%である、排ガス浄化装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記第二触媒層の前記細孔連結度が10%~35%である、請求項1に記載の排ガス浄化装置。
【請求項3】
前記第二触媒層の前記断面反射電子像において、前記断面反射電子像の外縁に接触していない前記細孔の面積の平均値が0.7~9.0μm

である、請求項1又は2に記載の排ガス浄化装置。
【請求項4】
前記第二触媒層の前記断面反射電子像において、前記断面反射電子像の外縁に接触していない前記細孔の面積の平均値が2.0~9.0μm

である、請求項1又は2に記載の排ガス浄化装置。
【請求項5】
前記第二触媒層が、15~65μmの範囲内の厚さを有する、請求項1又は2に記載の排ガス浄化装置。
【請求項6】
前記第二触媒層が、35~65μmの範囲内の厚さを有する、請求項1又は2に記載の排ガス浄化装置。
【請求項7】
前記第一触媒層が細孔を有し、
下記式(2):
第一触媒層の細孔連結度(%)=(S1/900)×100 (2)
(式中、S1は、前記第一触媒層の断面反射電子像において、30μm四方の領域の外縁と交差又は接触している前記細孔の、前記30μm四方の領域内の面積の合計(μm

)の平均値を表す)
で表される前記第一触媒層の細孔連結度が5%~35%である、請求項1又は2に記載の排ガス浄化装置。
【請求項8】
前記第一触媒層の前記細孔連結度が5%以上10%未満である、請求項7に記載の排ガス浄化装置。
【請求項9】
前記排ガス浄化装置が、前記下流端と前記下流端から前記上流端に向かって第二距離を隔てた第二位置との間の第二領域において、前記基材上に形成された、第三触媒粒子を含む第三触媒層をさらに備える、請求項1又は2に記載の排ガス浄化装置。
【請求項10】
前記第三触媒層が細孔を有し、
下記式(3):
第三触媒層の細孔連結度(%)=(S3/900)×100 (3)
(式中、S3は、前記第三触媒層の断面反射電子像において、30μm四方の領域の外縁と交差又は接触している前記細孔の、前記30μm四方の領域内の面積の合計(μm

)の平均値を表す)
で表される前記第三触媒層の細孔連結度が5%~35%である、請求項9に記載の排ガス浄化装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、排ガス浄化装置に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)【背景技術】
【0002】
自動車等の車両で使用される内燃機関から排出される排ガスには、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、及び窒素酸化物(NOx)等の有害成分が含まれている。これらの有害成分の排出量の規制は年々強化されており、これらの有害成分を除去するために、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)等の貴金属が触媒として用いられている。
【0003】
特許文献1において、細孔を有する触媒層を備える排気ガス浄化用触媒が記載されている。特許文献1において、触媒層が貴金属を含む触媒粉末を含むこと、及び該貴金属としてPd及びRhが例示されることが記載されている。
【0004】
特許文献2において、基材と、基材上に形成された触媒層とを有する排ガス浄化装置が記載されている。特許文献2の排ガス浄化装置は、排ガスの流れ方向における上流領域において、基材に接して形成された第一触媒層を有し、第一触媒層は、マクロ孔を画成す内表面を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2008-279428号公報
特開2022-061298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
NOx排出量及び全炭化水素(THC)排出量のさらなる低減が望まれている。そこで、本発明は、NOx排出量及びTHC排出量を低減させることができる排ガス浄化装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様として、以下の項の態様を挙げることができる。
[項1]
排ガス浄化装置であって、
排ガスが流入する上流端及び前記排ガスが排出される下流端を有する基材と、
前記上流端と前記上流端から前記下流端に向かって第一距離を隔てた第一位置との間の第一領域において前記基材上に形成された、第一触媒粒子を含む第一触媒層と、
前記第一領域において前記第一触媒層上に形成された、第二触媒粒子を含む第二触媒層と、
を備え、
前記第二触媒層が細孔を有し、
下記式(1):
第二触媒層の細孔連結度(%)=(S2/900)×100 (1)
(式中、S2は、前記第二触媒層の断面反射電子像において、30μm四方の領域の外縁と交差又は接触している前記細孔の、前記30μm四方の領域内の面積の合計(μm

)の平均値を表す)
で表される前記第二触媒層の細孔連結度が5%~35%である、排ガス浄化装置。
[項2]
前記第二触媒層の前記細孔連結度が10%~35%である、項1に記載の排ガス浄化装置。
[項3]
前記第二触媒層の前記断面反射電子像において、前記断面反射電子像の外縁に接触していない前記細孔の面積の平均値が0.7~9.0μm

である、項1又は2に記載の排ガス浄化装置。
[項4]
前記第二触媒層の前記断面反射電子像において、前記断面反射電子像の外縁に接触していない前記細孔の面積の平均値が2.0~9.0μm

である、項1~3のいずれか一項に記載の排ガス浄化装置。
[項5]
前記第二触媒層が、15~65μmの範囲内の厚さを有する、項1~4のいずれか一項に記載の排ガス浄化装置。
[項6]
前記第二触媒層が、35~65μmの範囲内の厚さを有する、項1~5のいずれか一項に記載の排ガス浄化装置。
[項7]
前記第一触媒層が細孔を有し、
下記式(2):
第一触媒層の細孔連結度(%)=(S1/900)×100 (2)
(式中、S1は、前記第一触媒層の断面反射電子像において、30μm四方の領域の外縁と交差又は接触している前記細孔の、前記30μm四方の領域内の面積の合計(μm

)の平均値を表す)
で表される前記第一触媒層の細孔連結度が5%~35%である、項1~6のいずれか一項に記載の排ガス浄化装置。
[項8]
前記第一触媒層の前記細孔連結度が5%以上10%未満である、項7に記載の排ガス浄化装置。
[項9]
前記排ガス浄化装置が、前記下流端と前記下流端から前記上流端に向かって第二距離を隔てた第二位置との間の第二領域において、前記基材上に形成された、第三触媒粒子を含む第三触媒層をさらに備える、項1~8のいずれか一項に記載の排ガス浄化装置。
[項10]
前記第三触媒層が細孔を有し、
下記式(3):
第三触媒層の細孔連結度(%)=(S3/900)×100 (3)
(式中、S3は、前記第三触媒層の断面反射電子像において、30μm四方の領域の外縁と交差又は接触している前記細孔の、前記30μm四方の領域内の面積の合計(μm

)の平均値を表す)
で表される前記第三触媒層の細孔連結度が5%~35%である、項9に記載の排ガス浄化装置。
[項11]
前記第三触媒層の前記細孔連結度が10%~35%である、項10に記載の排ガス浄化装置。
[項12]
前記第二触媒層の前記断面反射電子像において、下記式(4):
細孔の複雑度=L

/S (4)
(式中、Sは、前記断面反射電子像の外縁に接触していない前記細孔の面積の平均値を表し、Lは、前記断面反射電子像の前記外縁に接触していない前記細孔の周長の平均値を表す)
【発明の効果】
【0008】
本発明の排ガス浄化装置は、NOx排出量及びTHC排出量を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、一実施形態に係る排ガス浄化装置を、排ガスの流れ方向に平行な面で切断した要部拡大端面図であり、基材の隔壁及びその近傍の構成を模式的に示している。
図2は、基材の一例を模式的に示す斜視図である。
図3は、一実施形態に係る排ガス浄化装置を、排ガスの流れ方向に平行な面で切断した要部拡大端面図であり、基材の隔壁及びその近傍の構成を模式的に示している。
図4は、比較例1の排ガス浄化装置の第二触媒層の、排ガスの流れ方向に垂直な断面反射電子像を、画像解析ソフトにより処理して細孔を抽出した画像である。
図5は、比較例1の排ガス浄化装置の第二触媒層の、排ガスの流れ方向に平行な断面反射電子像を、画像解析ソフトにより処理して細孔を抽出した画像である。
図6は、実施例1の排ガス浄化装置の第二触媒層の、排ガスの流れ方向に垂直な断面反射電子像を、画像解析ソフトにより処理して細孔を抽出した画像である。
図7は、実施例1の排ガス浄化装置の第二触媒層の、排ガスの流れ方向に平行な断面反射電子像を、画像解析ソフトにより処理して細孔を抽出した画像である。
図8は、実施例5の排ガス浄化装置の第二触媒層の、排ガスの流れ方向に垂直な断面反射電子像を、画像解析ソフトにより処理して細孔を抽出した画像である。
図9は、実施例5の排ガス浄化装置の第二触媒層の、排ガスの流れ方向に平行な断面反射電子像を、画像解析ソフトにより処理して細孔を抽出した画像である。
図10は、実施例1~5及び比較例1~3の排ガス浄化装置のTHC浄化量を示すグラフである。
図11は、実施例1~5及び比較例1~3の排ガス浄化装置のNOx浄化量を示すグラフである。
図12は、実施例1~4、6~9の排ガス浄化装置のTHC浄化量を示すグラフである。
図13は、実施例1~4、6~9の排ガス浄化装置のNOx浄化量を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本開示の実施形態を説明する。以下の説明で参照する図面において、同一の部材又は同様の機能を有する部材には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率が説明の都合上実際の比率とは異なったり、部材の一部が図面から省略されたりする場合がある。また、本願において、記号「~」を用いて表される数値範囲は、記号「~」の前後に記載される数値のそれぞれを下限値及び上限値として含む。本願において記載された数値範囲の上限値及び下限値は、任意に組み合わせることができる。本願において「~上に」との記載は、文脈上特に明記されていない限り、「直接的に~上に」及び「間接的に~上に」の両方を包含する。本願において、「~を含む」は追加の成分を含み得ることを意味し、「~から本質的になる」及び「~からなる」を包含する。「~から本質的になる」は、実質的に悪影響を及ぼさない追加の成分を含み得ることを意味する。「~からなる」は、記載される材料のみを含むことを意味するが、不可避の不純物を含むことを除外しない。
(【0011】以降は省略されています)

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