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公開番号
2025182132
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-11
出願番号
2025170246,2021042375
出願日
2025-10-08,2021-03-16
発明の名称
離型フィルム
出願人
東洋紡株式会社
代理人
主分類
B32B
27/36 20060101AFI20251204BHJP(積層体)
要約
【課題】離型フィルムとして、環境負荷を小さく、かつ剥離性に優れた離型フィルムを提供しようとするものである。
【解決手段】帯電防止層と、基材としてのポリエステルフィルムと、離型層とをこの順で有する離型フィルムであって、前記離型層は、前記基材の上に形成された層であり、
前記離型層は、離型層を形成する塗布液から形成され、塗布液はUV硬化型シリコーン樹脂を含み、該基材フィルムの固有粘度が0.50~0.90dl/gであり、厚みが10μm以上188μm以下であり、かつ離型層の厚みが0.001μm以上1.5μm以下であり、
前記帯電防止層は、帯電防止層用塗布液から形成され、帯電防止層用塗布液は、高分子帯電防止剤を含む、離型フィルム。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
帯電防止層と、基材としてのポリエステルフィルムと、離型層とをこの順で有する離型フィルムであって、
前記離型層は、前記基材の上に形成された層であり、
前記離型層は、離型層を形成する塗布液から形成され、塗布液はUV硬化型シリコーン樹脂を含み、
該基材フィルムの固有粘度が0.50~0.90dl/gであり、厚みが10μm以上188μm以下であり、かつ離型層の厚みが0.001μm以上1.5μm以下であり、
前記帯電防止層は、帯電防止層用塗布液から形成され、帯電防止層用塗布液は、高分子帯電防止剤を含
む、離
型フィルム。
続きを表示(約 520 文字)
【請求項2】
前記ポリエステルフィルムは、前記離型層を有する面とは反対面を形成する表面層Bを有し、前記表面層Bが 平均粒径が0.01~10μm の粒子を0.005~5重量%の割合で含有する、請求項1に記載の離型フィルム。
【請求項3】
前記ポリエステルフィルムは、離型層を有する側の層である表面層Aと、その反対面の層である表面層Bとを有し、前記表面層Bは、50~90質量%のフィルム屑および/またはペットボトルの再生原料を含む、請求項1に記載の離型フィルム。
【請求項4】
前記ポリエステルフィルムは、離型層を有する側の層である表面層Aと、その反対面の層である表面層Bと、これら以外の芯層である層Cとを有し、
前記ポリエステルフィルムにおける表面層A以外の層が、50~90質量%のフィルム屑および/またはペットボトルの再生原料を含む、請求項1に記載の離型フィルム。
【請求項5】
全固体電池用の固体電解質層、正極活物質層、負極活物質層、集電体層、絶縁層からなる群から選択される少なくとも1つの全固体電池用部材を製造するための、
請求項1に記載の離型フィルム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、全固体電池材料製造用の離型フィルムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話、パソコン等の情報関連機器や通信機器等の普及、また新たにIoT(Internet of Things、モノのインターネット)機器やウェアラブル機器の急速な拡大、進展に伴い、電源として利用される充放電可能な電池についての開発が進められている。また、自動車業界においても、電気自動車やハイブリッド自動車に用いられる、高出力かつ高容量の電池の開発が重要視されている。これまで、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池等の各種電池が検討されてきたが、近年はこれら電池の中でも、エネルギー密度と出力が高いことから、リチウムイオン電池が特に注目されている。
【0003】
一般的なリチウムイオン電池は、正極活物質を含む正極活物質層と正極活物質層から集電を行う正極集電体層を組み合わせた正極、負極活物質を含む負極活物質層と負極活物質層から集電を行う負極集電体層を組み合わせた負極、リチウムイオンを輸送する役割を担う電解質層、および正極と負極間を隔離して両極間の短絡を防ぐ一方、多孔構造中に電解液を包含してリチウムイオン輸送の通路を形成するセパレータ層から構成される。
【0004】
リチウムイオン二次電池の電解液は、通常電解質塩と有機溶媒から構成されている。有機溶媒には電解質を高濃度で溶解するため、高誘電率であること、またリチウムイオンを速やかに移動させるために低粘度であることが求められ、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートやこれらおよび他の有機溶媒の混合溶媒が用いられる。この有機溶媒は可燃性であるため、電池の過充電やリチウムデンドライトの形成による短絡を原因とした発火や、液漏れが発生した際の引火等、安全性への対策が不可欠である。
【0005】
この安全性対策の一つとして、電解質に有機溶媒ではなく、硫化物系や酸化物系の固体電解質を用いる、全固体リチウム二次電池等、全固体電池の研究が現在盛んに進められている。
【0006】
全固体電池は、例えば材料である固体電解質層、正極活物質層、負極活物質層、集電体層、絶縁層の各層を、各構成成分の粉体にバインダー、溶媒等を混合した混合スラリーを、離型処理したPET等のキャリアフィルム上に塗布や印刷等により薄板状に成形し、乾燥後にフィルムを剥離することにより得た後、これらをプレスすることにより得られる。 この時、集電体層に銅やアルミ箔を用いることもあり、さらに一部の層を直接銅箔やアルミ箔上に形成する方法もある。
【0007】
また、全固体電池は、例えば、LTCC(Low Temperature Co-Fired Ceramics)、HTCC(High Temperature Co-Fired Ceramics)等の積層セラミックス技術に用いられる、グリーンシート工法により作成することもできる。グリーンシートとは、特定の組成のセラミックの粉体に、バインダー、溶媒等を混合して均質なスラリーを生成し、このスラリーを塗布や印刷後に乾燥した、焼成する前のシートである。このグリーンシートを作成するための方法として、キャリアフィルムとしてPET等の離型フィルム上にスラリーを塗布、乾燥後フィルムを剥離する方法が記載されている(例えば、特許文献1、2を参照)。
【0008】
具体的には、特許文献1には、少なくとも熱処理後にリチウムイオン伝導性を呈する無機化合物粉末及び有機バインダを含むグリーンシートを焼成してイオン伝導性固体電解質を製造する方法において、前記無機化合物粉末及び有機バインダを混合してスラリーを作製するスラリー製造工程と、 前記スラリーをキャリアフィルムへ塗布して塗膜を作製する塗膜工程と、 塗膜を乾燥させる乾燥工程と、 前記塗膜を前記キャリアフィルムから剥離してグリーンシートを作製する剥離工程と、前記グリーンシートを積層して積層体を作製する積層工程とを含み、 前記剥離工程直後の前記塗膜の含水率が、0.1~5%であることを特徴とするイオン伝導性固体電解質を製造する方法が記載されているが、本文献の課題を解決する手段および実施例の固体電解質用グリーンシートの作成において、スラリーをドクターブレードにより離型処理を施したPETフィルム上に成型する旨の記載がある。
【0009】
また、特許文献2には、電極活物質層と固体電解質層とを含む全固体電池の製造方法であって、 少なくとも固体電解質とバインダーとを溶媒に分散させた固体電解質スラリーを、塗布及び乾燥して固体電解質シートを作製する工程、並びに、少なくとも電極活物質とバインダーとを溶媒に分散させた活物質スラリーを、塗布及び乾燥して電極活物質シートを作製する工程のうち少なくとも一方の工程を含み、 前記固体電解質スラリー及び前記活物質スラリーの少なくとも一方が、前記溶媒として、第一の溶媒と、該第一の溶媒よりも沸点の高い第二の溶媒と、を含むことを特徴とする全固体電池の製造方法が記載されているが、本文献の背景技術、発明を実施するための形態、実施例に、離型処理を施したPETフィルムを使用する旨の記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2010-108882号公報
特開2012-243472号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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