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公開番号2025182131
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-11
出願番号2025170244,2024216419
出願日2025-10-08,2021-04-01
発明の名称表面処理プラスチックフィルム
出願人東洋紡株式会社
代理人
主分類B32B 27/20 20060101AFI20251204BHJP(積層体)
要約【課題】筆記性が飛躍的に改善され、粉落ち現象もないプラスチックフィルムを提供する。
【解決手段】基材プラスチックフィルムの少なくとも片面に表面被覆層が形成された表面処理プラスチックフィルムであって、
表面被覆層は、バインダー組成物(A)及び無機粒子(B)を含む表面被覆層形成組成物が硬化された層であり、
バインダー組成物(A)がポリエステル樹脂とメラミン化合物を含み、
表面被覆層形成組成物の全固形分100質量%中の無機粒子(B)の含有量が20質量%以上、40質量%以下であり、
表面被覆層同士を擦り合わせた際の静摩擦係数(μs)が0.65以下であり、
前記表面被覆層の表面粗さ(Ra)が1.6μmを超え、4.0μm以下であり、最大突起高さ(Rz)が20μmを超え、40μm以下であ表面処理プラスチックフィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】

材プラスチックフィルムの少なくとも片面に表面被覆層が形成された表面処理プラスチックフィルムであって、
前記表面被覆層は、バインダー組成物(A)及び無機粒子(B)を含む表面被覆層形成組成物が硬化された層であり、
前記バインダー組成物(A)がポリエステル樹脂とメラミン化合物を含み、
前記表面被覆層形成組成物の全固形分100質量%中の無機粒子(B)の含有量が20質量%以上、40質量%以下であり、
表面被覆層同士を擦り合わせた際の静摩擦係数(μs)が0.65以下であり、
前記表面被覆層の表面粗さ(Ra)が1.6μmを超え、4.0μm以下であり、最大突起高さ(Rz)が20μmを超え、40μm以下であ


表面処理プラスチックフィルム。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
前記バインダー組成物(A)の全固形分100重量%中のポリエステル樹脂の含有量が25質量%以上、100質量%以下である請求項1に記載の
表面処理プラスチックフィルム。
【請求項3】
前記基材プラスチックフィルムが、空洞を含有する白色ポリエステルフィルムである請求項1に記載の
表面処理プラスチックフィルム。
【請求項4】
前記基材プラスチックフィルムが、ポリエステルフィルムまたは、空洞を含有する白色ポリエステルフィルムであり、前記ポリエステルフィルムまたは、空洞を含有する白色ポリエステルフィルムを構成する全ポリエステル樹脂に対して、フィルム屑、ペットボトルの再生原料からなるポリエステル樹脂を25質量%以上90質量%以下含有する請求項1に記載の
表面処理プラスチックフィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、表面処理プラスチックフィルムに関する。特に、本発明は、各種ラベルやカード、配送伝票、プリンター用記録紙等として有用なプラスチックフィルムに関し、捺印適性と筆記性が飛躍的に改善され、粉落ち現象もないプラスチックフィルムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
プラスチックフィルムは、天然紙に比べて耐水性、吸湿寸法安定性、平面平滑性、印刷物の光沢性や鮮明性に加えて、機械的強度等にも優れていることから、天然紙に代わる合成紙として、例えば包装用紙、ラベル、地図、ポスター、名刺などの各種カード、配送伝票、各種プリンター用記録紙等の分野でも広く利用される様になっている。
【0003】
近年では、その簡便さ、印刷物の画像品質の向上から電子写真方式によって印刷、印字されるケースが多くなっている。電子写真方式では、トナーと呼ばれる、樹脂に顔料や各種添加剤を分散させた微粒子をフィルムに転写、定着させる事で印字が行われるが、この場合ではフィルムへのトナーの定着性が重要である。
【0004】
例えば、特許文献1には、基材上にトナー易接着層を有する表面処理プラスチックフィルムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2003-345051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に示す表面処理プラスチックフィルムでは、表面粗さが低くなる傾向がある。また、近年、印刷、印字が高速化され、枚葉状態または連通紙状態にて折り重ねられ印字面同士が接触する場合において、摩擦などの衝撃によってトナーが対面に転写する、いわゆるトナー転写の問題が生じている。例えば、特許文献1のような表面処理プラスチックフィルムを用いて、折り重ね、印字面同士が接触すると、トナー転写が生じるおそれがあった。
さらに紙からの代替において、近年はプラスチックフィルム上に捺印性が要求される。特許文献1のような表面処理プラスチックフィルムに捺印をすると、時間が経過すると文字が滲み、指や物が擦れた際に文字が潰れてしまう恐れもあった。
その上、プラスチックフィルムは、用途に応じて、他のプラスチックフィルムと識別できる特性が求められている。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、トナー定着性が良く、トナー転写が発生せず、捺印用途も適用でき、かつ手触りにより別種のプラスチックカードと識別が可能である表面処理プラスチックフィルムの提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
即ち、本発明は以下の構成よりなる。
[1]基材プラスチックフィルムの少なくとも片面に表面被覆層が形成された表面処理プラスチックフィルムであって、
前記表面被覆層は、少なくともバインダー組成物(A)及び無機粒子(B)を含む表面被覆層形成組成物が硬化された層であり、
前記表面被覆層形成組成物の全固形分100質量%中の無機粒子(B)の含有量が20質量%以上、40質量%以下であり、
表面被覆層同士を擦り合わせた際の静摩擦係数(μs)が0.65以下であり、
前記表面被覆層の表面粗さ(Ra)が1.6μmを超え、4.0μm以下であり、最大突起高さ(Rz)が20μmを超え、40μm以下である表面処理プラスチックフィルム。
[2]一態様において、表面処理プラスチックフィルムは、表面被覆層を形成する表面被覆層形成組成物の全固形分中に添加剤としてワックス成分を0質量%以上、10.0質量%以下含有する。
[3]一態様において、表面処理プラスチックフィルムは、バインダー組成物(A)が少なくともポリエステル樹脂を含み、バインダー組成物(A)の全固形分100重量%中のポリエステル樹脂の含有量が25質量%以上、100質量%以下である。
[4]一態様において、表面処理プラスチックフィルムは、 無機粒子(B)が、少なくとも平均粒子径0.1μm以上、5.0μm未満の粒子(B1)と平均粒子径5.0μm以上、20.0μm以下の粒子(B2)を含み、
B1:B2=60:40~10:90(質量比)である。
[5]一態様において、表面処理プラスチックフィルムは、 基材プラスチックフィルムがポリエステルフィルムである。
[6]一態様において、表面処理プラスチックフィルムは、基材プラスチックフィルムが、空洞を含有する白色ポリエステルフィルムである。
[7]一態様において、表面処理プラスチックフィルムは、基材プラスチックフィルムが、ポリエステルフィルムまたは、空洞を含有する白色ポリエステルフィルムであり、前記ポリエステルフィルムまたは、空洞を含有する白色ポリエステルフィルムを構成する全ポリエステル樹脂に対して、フィルム屑、ペットボトルの再生原料からなるポリエステル樹脂を25質量%以上90質量%以下含有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の表面処理プラスチックフィルムは、従来のフィルムと比較して、トナー定着性が良く、トナー転写が発生せず、捺印用途も適用できる。更に、手触りにより、別種のプラスチックカードと識別が可能である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳細に説明する。
(基材プラスチックフィルム)
本発明において基材フィルムを構成するプラスチックフィルムとしては、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリ塩化ビニル、等からなる様々の高分子フィルムを使用できるが、これらの中でも特に好ましいのは、ポリエステルフィルムが耐熱性、強度、腰などの点で好ましい。これら基材フィルムの厚みにも特に制限はないが、合成紙などとしての一般的な強度特性を確保する意味から、好ましくは1~500μm、より好ましくは10~300μmである。
(【0011】以降は省略されています)

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