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公開番号2025181605
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-11
出願番号2024199060,2024088681
出願日2024-11-14,2024-05-31
発明の名称飲料
出願人株式会社東洋新薬
代理人
主分類A23L 2/38 20210101AFI20251204BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】
本発明は、銅又は亜鉛を含有する飲料において、苦味又は金属臭が抑制された飲料の提供を目的とする。
【解決手段】
本出願人は、上記課題を鑑みて鋭意検討を行った結果、銅イオン及び/又は亜鉛イオンを含有する飲料において、カリウムの濃度を特定の範囲に調整することにより、金属臭や苦味が軽減されることを見出し、本発明を完成させるに至った。また、本発明の飲料がセルロースを含有する場合には、セルロースの沈殿が抑制されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【選択図】
なし
特許請求の範囲【請求項1】
銅イオン及び亜鉛イオンの中から選ばれる少なくとも1以上と、カリウムイオンを含有し、
前記銅イオン及び亜鉛イオンの濃度が1~100質量ppmであり、
前記カリウムイオンの濃度が50~500質量ppmであり、
さらに、ポリフェノールを含有することを特徴とする、飲料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、銅イオン及び/又は亜鉛イオンを含有する飲料に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
銅や亜鉛は、生命を維持する上で不可欠な必須微量栄養素である。銅は、ヘモグロビン合成に必須の酵素を構成する成分であり、鉄代謝に関与し、貧血予防に不可欠なミネラルである。また、免疫細胞(マクロファージなど)においてエネルギー代謝に関わる酵素を構成する成分でもあるため、免疫機能にも寄与している。一方、亜鉛は、タンパク質やDNAの合成に必要なミネラルであり、発育や生命の維持に重要な役割を果たしている。亜鉛が欠乏すると皮膚や粘膜などの再生不良による創傷治癒障害や、味蕾細胞数の減少による味覚障害が引き起こされることが知られている。このように、銅や亜鉛は欠くことのできない重要な栄養素であるため、銅や亜鉛を補給するサプリメントが広く流通している。
【0003】
銅や亜鉛を含有するサプリメントの剤形としては、錠剤やカプセルが一般的である。一方で、錠剤やカプセルを嚥下することが苦手な消費者もいるため、銅や亜鉛を手軽に補給できる飲料の開発が求められてきた。しかしながら、銅や亜鉛は独特の金属臭や苦味を有するため、飲料の剤形には適さないという課題があった。
【0004】
飲料においてミネラルの苦味を抑制する方法としては、例えば、マグネシウムイオン0.05~10mg/100mLを含有する飲料に、ナリンギンを1μg~50mg/100mLの濃度にて配合する方法が知られている(特許文献1)。しかしながら、特許文献1に記載されるのはマグネシウムに起因する苦味の抑制であり、銅や亜鉛に起因する苦味や金属臭の抑制ではない。そのため、飲料において銅や亜鉛に起因する苦味や金属臭を抑制する方法の開発が求められてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009-279013号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は以上の実情に鑑みてなされたものであり、銅又は亜鉛を含有する飲料において、苦味又は金属臭が抑制された飲料の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本出願人は、上記課題を鑑みて鋭意検討を行った結果、銅イオン及び/又は亜鉛イオンを含有する飲料において、カリウムの濃度を特定の範囲に調整することにより、金属臭や苦味が軽減されることを見出し、本発明を完成させるに至った。また、本発明の飲料がセルロースを含有する場合には、セルロースの沈殿が抑制されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、以下のとおりのものである。
[1]
銅イオン及び亜鉛イオンの中から選ばれる少なくとも1以上と、カリウムイオンを含有し、
前記銅イオン及び亜鉛イオンの濃度が1~100質量ppmであり、
前記カリウムイオンの濃度が50~500質量ppmであることを特徴とする、飲料。
[2]
さらに、セルロースを含有することを特徴とする、[1]に記載の飲料。
[3]
飲料中におけるセルロースの濃度が300~10000質量ppmであることを特徴とする、[2]に記載の飲料。
[4]
さらに、ポリフェノールを含有することを特徴とする、[1]~[3]のいずれか一項に記載の飲料。
[5]
飲料中におけるポリフェノールの濃度が3~80質量ppmであることを特徴とする、[4]に記載の飲料。
[6]
前記銅イオン及び亜鉛イオンの濃度が3~50質量ppmであることを特徴とする、[1]~[5]のいずれか一項に記載の飲料。
[7]
前記カリウムイオンの濃度が60~400質量ppmであることを特徴とする、[1]~[6]のいずれか一項に記載の飲料。
[8]
銅イオン及び亜鉛イオン1重量部に対して、カリウムイオン0.5~100重量部を含有することを特徴とする、[1]~[7]のいずれか一項に記載の飲料。
[9]
銅イオン及び亜鉛イオン1重量部に対して、セルロース30~1500重量部を含有することを特徴とする、[1]~[8]のいずれか一項に記載の飲料。
[10]
銅イオン及び亜鉛イオン1重量部に対して、ポリフェノール0.1~30重量部を含有することを特徴とする、[1]~[9]のいずれか一項に記載の飲料。
[11]
前記飲料が容器詰飲料であることを特徴とする、[1]~[10]のいずれか一項に記載の飲料。
[12]
銅イオン及び亜鉛イオンの濃度が1~100質量ppmであり、かつ、
カリウムイオンの濃度が50~500質量ppmであるように調整する工程を含む、飲料の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、銅イオン及び/又は亜鉛イオンを含有するにもかかわらず、金属臭や苦味の少ない飲料を得ることができる。また、本発明の飲料がセルロースを含有する場合には、セルロースの沈殿が抑制された飲料を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の飲料について説明する。なお、本発明は、下記の実施の形態に限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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