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公開番号
2025181572
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-11
出願番号
2024124426
出願日
2024-07-31
発明の名称
炭素源をエチレングリコールに転化する方法
出願人
南亞塑膠工業股分有限公司
,
NAN YA PLASTICS CORPORATION
代理人
弁理士法人南青山国際特許事務所
主分類
C12P
7/18 20060101AFI20251204BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】炭素源をエチレングリコールに転化する方法を提供する。
【解決手段】方法は、特定の遺伝子配列を含む、プラスミドを提供することと、前記プラスミドをエレクトロポレーション処理によってシアノバクテリアに移植することによって、改質されたシアノバクテリアを得ることと、前記改質されたシアノバクテリアに炭素源を提供することによって、前記改質されたシアノバクテリアが前記炭素源をエチレングリコールに転化させることと、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、及びSEQ ID NO:6の遺伝子配列を含む、プラスミドを提供することと、
前記プラスミドをエレクトロポレーション処理によってシアノバクテリアに移植することによって、改質されたシアノバクテリアを得ることと、
前記改質されたシアノバクテリアに炭素源を提供することによって、前記改質されたシアノバクテリアが前記炭素源をエチレングリコールに転化させることと、を含む炭素源をエチレングリコールに転化する方法。
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【請求項2】
前記シアノバクテリアのゲノムDNAは、第1の遺伝子座及び第2の遺伝子座を有し、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2、及びSEQ ID NO:3の遺伝子配列は、前記第1の遺伝子座に位置し、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、及びSEQ ID NO:6の遺伝子配列は、前記第2の遺伝子座に位置する、請求項1に記載の炭素源をエチレングリコールに転化する方法。
【請求項3】
前記改質されたシアノバクテリアは、3-ホスホグリセリン酸デヒドロゲナーゼ、ホスホセリンホスファターゼ、ホスホセリンアミノトランスフェラーゼ、オキサロ酢酸デカルボキシラーゼ、エタノールアミンオキシダーゼ、及びグリコールアルデヒドレダクターゼを産生する能力を有する、請求項1に記載の炭素源をエチレングリコールに転化する方法。
【請求項4】
前記シアノバクテリアは、単細胞性シアノバクテリアである、請求項1に記載の炭素源をエチレングリコールに転化する方法。
【請求項5】
前記エレクトロポレーション処理では、0.5kV~1.5kVの電圧で2~10mSec処理する、請求項1に記載の炭素源をエチレングリコールに転化する方法。
【請求項6】
前記エレクトロポレーション処理は、濃度が0.5wt%~2wt%のポリエチレングリコールを添加することを更に含む、請求項1に記載の炭素源をエチレングリコールに転化する方法。
【請求項7】
前記炭素源は、二酸化炭素、グルコース、スクロース、フルクトース、又はガラクトースである、請求項1に記載の炭素源をエチレングリコールに転化する方法。
【請求項8】
前記プラスミドは、大腸菌プラスミドである、請求項1に記載の炭素源をエチレングリコールに転化する方法。
【請求項9】
前記プラスミドを大腸菌に移植して量産する工程を更に含む、請求項1に記載の炭素源をエチレングリコールに転化する方法。
【請求項10】
改質されたシアノバクテリアで炭素源をセリンに転化し、前記改質されたシアノバクテリアは、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、及びSEQ ID NO:6の遺伝子配列を含むことを特徴とする、炭素源をエチレングリコールに転化する方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭素源をエチレングリコールに転化する方法に関し、特に、シアノバクテリアを用いて炭素源をエチレングリコールに転化する方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
シアノバクテリアは、光合成によって自身が必要な栄養素を合成できる独立栄養生物である。温室効果と環境破壊を低減させるために、二酸化炭素を代謝産物として固定する能力を持つシアノバクテリアが、エタノール、ブタノール、2,3-ブタンジオール、コハク酸、乳酸、イソプロピレンなどのアルコール及び有機酸の生産に使用されている。しかし、現時点では単一のシアノバクテリアを使用して炭素源をエチレングリコールに転化する方法は存在しない。
【0003】
エチレングリコール(Ethylene glycol,EG)は、最も単純な構造を有するジオールであり、ポリエステル繊維及びポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate,PET)の製造によく使用され、自動車用不凍液、油圧ブレーキ液や医薬品にも使用され、経済的価値のある化学物質である。しかし、既存のエチレングリコールは通常、エチレンオキシド(ethylene oxide;EO)から製造されており、銀の触媒によりエチレンを酸化して製造する必要があるため、製造工程が複雑となっている。
【0004】
故に、製造プロセスの改良により、シアノバクテリアで炭素源をエチレングリコールに転化することによって、炭素を含む排気ガスを処理しながら、経済的価値の高い化学品を生産できることは、本事業にとって重要な課題の一つとなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術の課題は、従来技術の不足に対し、炭素源をエチレングリコールに転化する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の技術的課題を解決するために、本発明が採用する技術的手段の一つは、炭素源をエチレングリコールに転化する方法を提供する。前記方法は、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、及びSEQ ID NO:6の遺伝子配列を含む、プラスミドを提供することと、前記プラスミドをエレクトロポレーション処理によってシアノバクテリアに移植することによって、改質されたシアノバクテリアを得ることと、前記改質されたシアノバクテリアに前記炭素源を提供することによって、前記改質されたシアノバクテリアが前記炭素源をエチレングリコールに転化させることと、を含む。
【0007】
本発明のある実施形態では、前記シアノバクテリアのゲノムDNAは、第1の遺伝子座及び第2の遺伝子座を有し、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2、及びSEQ ID NO:3の遺伝子配列は、前記第1の遺伝子座に位置し、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、及びSEQ ID NO:6の遺伝子配列は、前記第2の遺伝子座に位置する。
【0008】
本発明のある実施形態では、前記改質されたシアノバクテリアは、3-ホスホグリセリン酸デヒドロゲナーゼ、ホスホセリンホスファターゼ、ホスホセリンアミノトランスフェラーゼ、オキサロ酢酸デカルボキシラーゼ、エタノールアミンオキシダーゼ、及びグリコールアルデヒドレダクターゼを産生する能力を有する。
【0009】
本発明のある実施形態では、前記シアノバクテリアは、単細胞性シアノバクテリアである。
【0010】
本発明のある実施形態では、前記エレクトロポレーション処理では、0.5kV~1.5kVの電圧で2~10mSec処理する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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