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公開番号2025181558
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-11
出願番号2024097749
出願日2024-05-30
発明の名称確保器用カラビナ
出願人個人
代理人
主分類A63B 29/02 20060101AFI20251204BHJP(スポーツ;ゲーム;娯楽)
要約【課題】登攀者の墜落を制止した後、確保者がロープを引っ張り制止した状態を確保し続ける際の負担を軽減する確保用カラビナを提供する。
【解決手段】確保用カラビナの主軸1の中央部付近の外側にロープ巻き具3を設け、主軸1と横軸2の交差する内側の部分に横ずれ防止具4を設ける。確保器7にロープ8を通し、確保器用カラビナのゲート5を開き、ロープ開口部9に横軸2を通す。また、ハーネス15のビレイループ14をゲート開口部6より通し、ゲート5を閉じて確保用カラビナに掛ける。確保者は登攀者の墜落を制止した後、ロープ巻き具3に末端側ロープ11を1回巻くことで右手12、左手13で軽く握って引っ張っているだけで制止した状態を確保し続けることができる。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
一部に開口部を有する本体と、回動可能に軸支されて開口部を閉止可能な閉止部とを有するカラビナであって、主軸1の中央部付近の外側にロープ巻き具3を設けたことを特徴とする確保用カラビナ。
続きを表示(約 110 文字)【請求項2】
一部に開口部を有する本体と、回動可能に軸支されて開口部を閉止可能な閉止部とを有するカラビナであって、主軸1と横軸2の交差する内側の部分に横ずれ防止具4を設けたことを特徴とする確保用カラビナ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ロッククライミング用確保器と共に使用するカラビナに関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、確保器用カラビナはゲートの反対側の上部の肩部に突起を設けて確保器の横ずれを防止するカラビナ、又はHMSカラビナを使用していた。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
KEM2024-2025オリジナルカタログ、p.16
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の確保器用カラビナは、次のような欠点があった。
(イ)、登攀者のハーネスに結んであるロープは登攀壁のアンカー、クイックドローを通して確保者の確保器と確保器用カラビナに続いており、登攀者が登攀中に墜落すると確保者はこれらを使って墜落を制止させる。その後、登攀者が再び登り始めるまで、確保者はしっかりとロープを握り続けて登攀者が落下しないように確保する必要があった。
(ロ)、確保をしている時に確保器が確保器用カラビナの横軸上で横ずれすることがあった。
本発明は、以上の問題点を解決するために発明されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
主軸1の中央部付近の外側にロープ巻き具3を設け、主軸1と横軸2の交差する内側の部分に横ずれ防止具4を設ける。
以上の構成よりなる確保用カラビナ。
【発明の効果】
【0006】
本発明を使用することによって、登攀者が墜落すると登攀者のハーネスのビレイループに結んであるロープは登攀壁に取付けてあるアンカー、クイックドローを通して、確保器、確保器用カラビナに通じており確保者は、このロープ握って登攀者の墜落を止める。
確保者は、その後確保用カラビナのロープ巻き具3にロープを巻くことで摩擦抵抗を大きくしてロープを制止させる。この時、ロープ巻き具3にロープを巻いていない場合より、はるかに楽にロープを握って制止させることができる。登攀者が再び登り始めると、ロープをロープ巻き具3から外してから確保を始める。
また、確保器とカラビナを使用し岩場等で懸垂下降を行う場合に、本発明の確保用カラビナを使うと懸垂下降中でもロープ巻き具3にロープを巻くことで楽に制止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の確保用カラビナの正面図である。
本発明の確保用カラビナのA-B断面拡大図である。
ロープを組み込んだ確保器を本発明の確保用カラビナにセットする前の斜視図である。
本発明の使用状態を示す斜視図である。
従来の確保用カラビナの使用状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(イ)、長さが主軸1の半分程の棒状の軸を、主軸1の中央部付近の外側にロープの直径程離してロープ巻き具3を設ける。
(ロ)、主軸1と横軸2の交わる内側の部分に横ずれ防止具4を設ける。
本発明を使用する場合は、確保器7にロープ8を通し、確保器用カラビナのゲート5を開き、ロープ開口部9に横軸2を通す。また、ハーネス15のビレイループ14をゲート開口部6より通し、ゲート5を閉じて確保用カラビナに掛ける。
この状態で、登攀者側ロープ10を右手12、末端側ロープ11を左手13に持って登攀者を確保する。登攀者が墜落すると、確保者はロープの登攀者側を右手12で軽く握り、末端側ロープ11を左手13で強く握り引っ張ることで登攀者の墜落をロープと確保用カラビナの摩擦で制止させる。その後、登攀者が登り始めるまでロープを強く握り引っ張り続けなければならないが、本発明の確保用カラビナの使用により、ロープ巻き具3に末端側ロープ11を1回巻くことで右手12、左手13で軽く握って引っ張っているだけで制止させていることができる。2回巻くとより完全に止めることができる。確保用カラビナを左右反対に使用する場合には右手と左手が逆になる。
また登攀者が墜落した後、墜落者の動きや確保者の動き等によって確保器7がロープ巻き具3側にずれることがある。しかし、本発明の確保器用カラビナは横ずれ防止具4を設けているため、確保器7は横ずれするがほとんどなく、中央部に位置する。さらに、末端側ロープ11をロープ巻き具3に巻くときに確保器7が横軸2の中央部にあるので、ロープが確保器7に当たって障害になることが少ない。
【符号の説明】
【0009】
1 主軸
2 横軸
3 ロープ巻き具
4 横ずれ防止具
5 ゲート
6 ゲート開口部
7 確保器
8 ロープ
9 ロープ開口部
10 登攀者側ロープ
11 末端側ロープ
12 右手
13 左手
14 ビレイループ
15 ハーネス

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