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公開番号2025181211
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-11
出願番号2024089056
出願日2024-05-31
発明の名称情報処理装置及び情報処理方法
出願人日産自動車株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G08G 1/123 20060101AFI20251204BHJP(信号)
要約【課題】 緊急車両に確実に進路を譲り、且つ配車サービスの利便性を維持する。
【解決手段】 情報処理装置300は、走行経路R1を走行中のサービス車両3に対する緊急車両9の接近を示す情報を取得する処理と、走行経路R1の一部を迂回する一以上の迂回経路を導出する処理と、サービス車両3が緊急車両9の進路から退避するために走行する退避経路の候補として、緊急車両9の通過後にサービス車両3が走行経路R1に復帰可能な一以上の該迂回経路を探索する処理と、該迂回経路をサービス車両3が走行した場合に生じる遅延時間を算出する処理と、該退避経路の候補である迂回経路のうち、上記遅延時間がユーザに許容される遅延時間の上限以下となる一以上の経路を許容迂回経路として抽出する処理と、該許容迂回経路のうち、迂回の開始が相対的に遅い経路を優先して上記退避経路に決定する処理と、を実行する第2コントローラ37を備える。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
ユーザの配車要求に応じた走行計画に基づいて車両を運行する配車サービスに供される車両に搭載された情報処理装置であって、
前記走行計画が示す走行経路を走行中の前記車両である走行車両に対する緊急車両の接近を示す情報を取得する処理と、
前記走行経路の一部を迂回して該走行経路に戻る一以上の迂回経路を導出する処理と、
前記走行車両が前記緊急車両の進路から退避するために走行する退避経路の候補として、前記迂回経路のうち前記緊急車両の通過後に前記走行車両が該走行経路に復帰可能な一以上の経路を探索する処理と、
前記退避経路の候補である前記迂回経路を、前記走行車両が走行した場合に生じる遅延時間を算出する処理と、
前記退避経路の候補である前記迂回経路のうち、前記遅延時間がユーザに許容される遅延時間の上限以下となる一以上の経路を許容迂回経路として抽出する処理と、
前記許容迂回経路のうち、迂回の開始が相対的に遅い経路を優先して前記退避経路に決定する処理と、
を実行するコントローラを備える、情報処理装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記コントローラは、
前記緊急車両の進路から退避するために前記走行車両が停車可能な退避領域が前記走行経路上に存在するか否かを判定し、
前記退避領域が存在しない場合に前記迂回経路を導出する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記コントローラは、
前記走行車両及び前記緊急車両それぞれの位置情報と速度とに基づいて、前記退避経路の候補となる前記迂回経路を探索する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記コントローラは、
前記走行車両及び前記緊急車両のそれぞれの位置情報と速度とに基づいて、前記迂回経路において前記緊急車両の進路からの退避に要する退避走行距離及び退避走行時間を算出し、
前記退避走行距離及び前記退避走行時間に基づいて前記退避経路の候補となる前記迂回経路を探索する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記コントローラは、
前記迂回経路の走行距離及び走行時間に基づいて前記走行車両が前記走行経路に復帰する復帰時刻を算出し、
前記退避経路の候補となる前記迂回経路の探索時において、前記復帰時刻に基づいて前記走行車両が前記緊急車両の通過後に前記走行経路に復帰可能か否かを判断する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記コントローラは、
前記許容迂回経路のうち、前記緊急車両が前記走行車両に追いつかない範囲で迂回の開始が相対的に遅い経路を、優先して前記退避経路に決定する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記コントローラは、
前記許容迂回経路のうち、最も迂回の開始が遅い経路を前記退避経路に決定する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記コントローラは、
前記緊急車両と前記走行車両との距離が一定値以下である場合に、前記許容迂回経路であるか否かに関わらず、前記迂回経路のうち迂回の開始が相対的に早い経路を優先して前記退避経路に決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記コントローラは、
前記走行車両が前記退避経路から前記走行経路に復帰する前に前記緊急車両の走行状況を確認し、
前記走行状況に基づいて、前記緊急車両の通過前に前記走行車両が前記走行経路に復帰すると判断した場合に、前記走行車両を前記退避経路上の停車可能な領域に停車させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記コントローラは、
前記走行車両が前記退避経路から前記走行経路に復帰する前に前記緊急車両の走行状況を確認し、
前記走行状況に基づいて、前記緊急車両の通過前に前記走行車両が前記走行経路に復帰すると判断した場合に、新たに前記迂回経路を探索し、該迂回経路から前記許容迂回経路を新たに抽出し、走行中の前記退避経路とは別の退避経路を新たに決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ユーザの移動サービス(モビリティサービス)に供される車両(サービス車両)に関する情報処理装置及び情報処理方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
サービス車両は、ユーザの配車要求に基づいて決定された走行経路を走行し、走行経路が経由する所定の地点においてユーザの乗降(又は2物の積み降ろし)が行われる。
走行経路上で緊急車両に遭遇した場合、サービス車両は、自律走行中(自動運転中)であってもドライバが運転する場合と同様に、車線変更や路肩への停車によって緊急車両の進路から退避して該進路を譲る必要がある。しかし、サービス車両の走行経路の道路状況(車線数の少なさや渋滞等)によっては、緊急車両が追いつくまでに、走行経路上でのサービス車両の退避が間に合わないことがある。この場合、緊急車両に確実に進路を譲るための次善策として、当初の走行経路を迂回するようにサービス車両を運行することが想定される。
例えば特許文献1には、ユーザからの乗車申込情報(配車要求)ではなく公共目的に対応する運行として、緊急事態が発生した際に緊急車両の通行する道路を通らないようにサービス車両(自動運転車)を運行する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-170264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、緊急車両に進路を譲るためにサービス車両が走行経路を迂回する場合、迂回の開始時期が早過ぎると迂回の距離が長くなり配車されるサービスの利便性が損なわれ、一方で迂回の開始時期が遅いと緊急車両に進路を譲る前に追いつかれる虞がある。
そこで本開示は、緊急車両に確実に進路を譲り、且つ配車サービスの利便性を維持することができる情報処理装置及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様の情報処理装置は、ユーザの配車要求に応じた走行計画に基づいて車両を運行する配車サービスに供される車両に搭載された情報処理装置であって、前記走行計画が示す走行経路を走行中の前記車両である走行車両に対する緊急車両の接近を示す情報を取得する処理と、前記走行経路の一部を迂回して該走行経路に戻る一以上の迂回経路を導出する処理と、前記走行車両が前記緊急車両の進路から退避するために走行する退避経路の候補として、前記迂回経路のうち前記緊急車両の通過後に前記走行車両が該走行経路に復帰可能な一以上の経路を探索する処理と、前記退避経路の候補である前記迂回経路を、前記走行車両が走行した場合に生じる遅延時間を算出する処理と、前記退避経路の候補である前記迂回経路のうち、前記遅延時間がユーザに許容される遅延時間の上限以下となる一以上の経路を許容迂回経路として抽出する処理と、前記許容迂回経路のうち、迂回の開始が相対的に遅い経路を優先して前記退避経路に決定する処理と、を実行するコントローラを備える。
【0006】
また本開示の一態様の情報処理方法は、ユーザの配車要求に応じた走行計画に基づいて車両を運行する配車サービスに供される車両に搭載された情報処理装置による情報処理方法であって、前記走行計画が示す走行経路を走行中の前記車両である走行車両に対する緊急車両の接近を示す情報を取得する処理と、前記走行経路の一部を迂回して該走行経路に戻る一以上の迂回経路を導出する処理と、前記走行車両が前記緊急車両の進路から退避するために走行する退避経路の候補として、前記迂回経路のうち前記緊急車両の通過後に前記走行車両が該走行経路に復帰可能な一以上の経路を探索する処理と、前記退避経路の候補である前記迂回経路を、前記走行車両が走行した場合に生じる遅延時間を算出する処理と、前記退避経路の候補である前記迂回経路のうち、前記遅延時間がユーザに許容される遅延時間の上限以下となる一以上の経路を許容迂回経路として抽出する処理と、前記許容迂回経路のうち、迂回の開始が相対的に遅い経路を優先して前記退避経路に決定する処理と、をコントローラに実行させる。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、緊急車両に確実に進路を譲り、且つ配車サービスの利便性を維持できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の一実施形態の配車管理システムの一例を説明する図である。
図1に示す配車制御装置における第1コントローラの機能構成の一例のブロック図である。
本開示の一実施形態に係る情報処理装置における第2コントローラの機能構成の一例のブロック図である。
サービス車両への緊急車両の接近について、模式的に説明する図である。
本開示の一実施形態に係る情報処理装置が導出する迂回経路の一例を説明する図である。
本開示の一実施形態に係る情報処理方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面は模式的なものであって、現実のものとは異なる場合がある。また、以下に示す本発明の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の構造、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【0010】
(構成)
図1は、実施形態の配車システムの一例の概略構成図である。実施形態の配車システム1は、ユーザが車両の配車を依頼する配車要求に応じて車両を配車する配車サービスを提供するシステムである。本明細書において、配車システム1の配車サービスに供される車両を「サービス車両」と表記する。
配車システム1は、配車制御装置2と、複数のサービス車両3A、3B…と、ユーザが所持する電子装置4を備える。以下、サービス車両3A、3B…を総称して「サービス車両3」と表記することがある。
(【0011】以降は省略されています)

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