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公開番号
2025180344
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-11
出願番号
2024087613
出願日
2024-05-30
発明の名称
車両の電装品異常判定方法および装置
出願人
日産自動車株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
G01R
31/00 20060101AFI20251204BHJP(測定;試験)
要約
【課題】基準電流波形を学習したAIモデル3を用いてバッテリ1の電源電流から各電装品の異常判定を行う電装品異常判定装置において、AIモデル3自体の異常を診断する。
【解決手段】電装品異常判定装置は、バッテリ1の電源電流からAIモデル3が各電装品の異常判定を行う。AIモデル3の異常診断のためにスピーカ4が基準電装品として選択されており、テスト信号が入力される。車室内のマイクロフォン5が検出した音を第1の比較部6がテスト信号と比較することで、スピーカ4の正常動作が確認される。第1の比較部6の判定結果とAIモデル3による判定結果が第2の比較部7によって比較される。第1の比較部6が正常と判定しかつAIモデル3が異常と判定したら、AIモデル3自体が異常であると診断する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
車両のバッテリから電力が供給される複数の電装品に関し、上記バッテリから流れる電源電流を取得し、各電装品が正常に動作しているときの基準電流波形を学習したAIモデルを用いて電流波形に基づき各電装品の異常の検出を行う車両の電装品異常判定方法において、
上記AIモデルの異常診断のために上記電装品に含まれる1つあるいは複数の基準電装品を定めるとともに、この基準電装品に対して上記AIモデルに依存しない第2の正常・異常判別手段を予め準備し、
上記基準電装品を動作させ、そのときの電流波形に基づき上記AIモデルを用いた異常判定を行うとともに、上記第2の正常・異常判別手段による異常判定を行い、
上記第2の正常・異常判定手段による判定結果が正常でかつ上記AIモデルを用いた判定結果が異常であったら、上記AIモデルが異常であるとみなす、
車両の電装品異常判定方法。
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【請求項2】
上記基準電装品は、動作時に、音、振動、電波、光、のいずれかを出力する電装品であり、
上記第2の正常・異常判定手段は、基準電装品が出力した音、振動、電波あるいは光をレシーバを介して検出し、基準電装品への入力と比較することで正常か異常かの判定を行う、
請求項1に記載の車両の電装品異常判定方法。
【請求項3】
上記基準電装品は、動作時に熱を生じる電装品であり、
上記第2の正常・異常判定手段は、上記基準電装品が出力した熱を温度センサを介して検出し、基準電装品への入力と比較することで正常か異常かの判定を行う、
請求項1に記載の車両の電装品異常判定方法。
【請求項4】
上記基準電装品は、動作時に機械的な動きを生じる電装品であり、
上記第2の正常・異常判定手段は、上記基準電装品の機械的な動きをセンサを介して検出し、基準電装品への入力と比較することで正常か異常かの判定を行う、
請求項1に記載の車両の電装品異常判定方法。
【請求項5】
上記基準電装品として複数の基準電装品を有し、
上記AIモデルの異常診断のために第1の基準電装品を動作させ、上記第2の正常・異常判定手段による判定結果が正常でかつ上記AIモデルを用いた判定結果が異常であったら、
第2の基準電装品を動作させ、そのときの電流波形に基づき上記AIモデルを用いた異常判定を行うとともに、並行して、上記第2の正常・異常判別手段による異常判定を行い、
上記第2の正常・異常判定手段による判定結果が正常でかつ上記AIモデルを用いた判定結果が異常であったら、上記AIモデルが異常であるとみなす、
請求項1に記載の車両の電装品異常判定方法。
【請求項6】
上記第2の基準電装品として上記第1の基準電装品よりも動作時の消費電力が大きな電装品を選択する、
請求項5に記載の車両の電装品異常判定方法。
【請求項7】
車両オーディオ装置が相対的に消費電力が小さな第1のスピーカと相対的に消費電力が大きな第2のスピーカとを含み、
上記第1の基準電装品は上記第1のスピーカであり、上記第2の基準電装品は上記第2のスピーカである、
請求項6に記載の車両の電装品異常判定方法。
【請求項8】
上記基準電装品は車両オーディオ装置のスピーカであり、上記レシーバは車室内に設けられている音声入力用のマイクロフォンである、
請求項2に記載の車両の電装品異常判定方法。
【請求項9】
上記基準電装品を動作させて上記第2の正常・異常判別手段による異常判定を行い、
正常と判定した場合に、同じ基準電装品を動作させて上記AIモデルを用いた異常判定を行い、
上記AIモデルを用いた判定結果が異常であったら、上記AIモデルが異常であるとみなす、
請求項1に記載の車両の電装品異常判定方法。
【請求項10】
上記バッテリから流れる電源電流を個々の電装品毎の電流波形に分解し、個々の電流波形に基づき各電装品の異常の検出を行う、
請求項1に記載の車両の電装品異常判定方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、バッテリから電力が供給される電装品に関し、各電装品が正常に動作しているときの基準電流波形を学習したAIモデルを用いて電源電流の電流波形に基づき各電装品の異常の検出を行う車両の電装品異常判定技術に関し、特に、電装品異常判定に先立って上記AIモデルが異常でないかを確認するようにした電装品異常判定に関する。
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【背景技術】
【0002】
本出願人の先の出願に係る特許文献1には、車両の種々の電装品の異常をバッテリの電源電流に基づいて判定する技術が開示されている。すなわち、車両のバッテリから電力が供給される複数の電装品に関し、バッテリから流れる電源電流を取得し、各電装品が正常に動作しているときの基準電流波形を学習したAIモデルを用いて電流波形に基づいて各電装品の異常の検出を行う。このような技術によれば、電装品が車両に搭載されている状態において、比較的簡単に各電装品の異常の判定を行うことが可能である。なお、特許文献1ではAIモデルという用語は用いていないが、電流波形から電装品を特定し、その異常判定を行う部分がいわゆるAIモデルに相当する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-100889号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような電装品の異常判定は、当然のことながら、学習のデータ量が十分であるか否か等を含めAIモデルが正常に機能していることが前提となる。しかしながら、特許文献1においては、AIモデルの正常/異常の判定については言及がない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、車両のバッテリから電力が供給される複数の電装品に関し、上記バッテリから流れる電源電流を取得し、各電装品が正常に動作しているときの基準電流波形を学習したAIモデルを用いて電流波形に基づき各電装品の異常の検出を行う車両の電装品異常判定方法において、
上記AIモデルの異常診断のために上記電装品に含まれる1つあるいは複数の基準電装品を定めるとともに、この基準電装品に対して上記AIモデルに依存しない第2の正常・異常判別手段を予め準備し、
上記基準電装品を動作させ、そのときの電流波形に基づき上記AIモデルを用いた異常判定を行うとともに、上記第2の正常・異常判別手段による異常判定を行い、
上記第2の正常・異常判定手段による判定結果が正常でかつ上記AIモデルを用いた判定結果が異常であったら、上記AIモデルが異常であるとみなす。
【0006】
第2の正常・異常判別手段はどのようなものであってもよいが、多数の電装品が存在する車両にあっては、例えばスピーカに対するマイクロフォンのようにある電装品が動作していることを車両が元々備える他の電装品やセンサ類を利用して確認することが可能である。このような第2の正常・異常判別手段により基準電装品が正常に動作していると判定したときに仮にAIモデルを用いた判定結果が異常であったら、AIモデルそのものが異常であると疑うことができる。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、電装品の異常判定を行うAIモデルそのものが異常である場合にこれを簡単に検知することができるので、電源電流に基づく電装品の異常判定の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
この発明に係る電装品異常判定装置の第1実施例を示すブロック図。
第1実施例の処理の流れを示すフローチャート。
電装品異常判定装置の第2実施例を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明に係る電装品異常判定装置の第1実施例を示すブロック図であり、特に、この発明の要部のみを模式的に示している。基本的な電装品異常判定装置は、特許文献1に開示されているように、車両のバッテリ1から電力が供給される複数の電装品に関し、バッテリ1から流れる電源電流を電流センサ2によって取得し、各電装品が正常に動作しているときの基準電流波形を学習したAIモデル3を用いて電流波形に基づき各電装品の異常の検出を行うように構成される。
【0010】
この発明は、AIモデル3そのものの異常の判定を行うものであり、好ましい一実施例では、基準電装品として、車両オーディオ装置におけるスピーカ4が定められており、このスピーカ4の動作を検出する動作検出部としてスピーカ4の音を検出するレシーバつまりマイクロフォン5が予め選択されている。マイクロフォン5は、車室内に設けられている何らかの指令を与えるための音声入力用のマイクロフォンが用いられる。ハンズフリー型電話を構成する車室内のマイクロフォンであってもよい。第1の比較部6は、スピーカ4に入力された信号とマイクロフォン5から得られた信号とを比較することで、スピーカ4が動作していることを判定するものである。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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