TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025180071
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-11
出願番号2024087153
出願日2024-05-29
発明の名称シミュレーション装置、シミュレーションシステム、およびシミュレーション方法
出願人株式会社日立製作所
代理人青稜弁理士法人
主分類G06Q 10/04 20230101AFI20251204BHJP(計算;計数)
要約【課題】
シミュレーション時に解析対象に関する測定データが得られない場合でも、モデルを適切に更新可能な技術を提供すること。
【解決手段】
シミュレーション装置は、支配方程式を更新し、シミュレーションを行う装置である。シミュレーション装置は、プロセッサと、プロセッサが実行するプログラムを格納するメモリと、を備える。プロセッサは、支配方程式が解析を行う対象に含まれるイベントを格納するイベントフラグを取得する。プロセッサは、イベントフラグに格納されたイベントごとに、支配方程式の各項の係数を格納したデータを生成する。プロセッサは、支配方程式に基づくシミュレーションの対象となるイベントに基づいて、支配方程式の各項の係数を、前記データにおいて対応する前記イベントの係数に更新する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
支配方程式を更新し、シミュレーションを行うシミュレーション装置であって、
プロセッサと、
前記プロセッサが実行するプログラムを格納するメモリと、
を備え、
前記プロセッサは、
前記支配方程式が解析を行う対象のイベントに関するフラグデータを格納するイベントフラグを取得し、
前記イベントフラグに格納されたイベントごとに、前記支配方程式の各項の係数を格納したデータを生成し、
前記支配方程式に基づくシミュレーションの対象となるイベントに基づいて、前記支配方程式の各項の係数を、前記データにおいて対応する前記イベントの係数に更新する、
ことを特徴とするシミュレーション装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
請求項1に記載のシミュレーション装置であって、
前記プロセッサは、
観測値および支配方程式を用いた状態推定もしくはデータ同化を行うことにより取得する値に基づいて、前記データに格納する前記支配方程式の各項の係数を算出する、
ことを特徴とするシミュレーション装置。
【請求項3】
請求項2に記載のシミュレーション装置であって、
前記プロセッサは、
前記イベントフラグに格納されたイベントごとに、前記算出した支配方程式の各項の係数の平均値を格納したデータを生成する、
ことを特徴とするシミュレーション装置。
【請求項4】
請求項2に記載のシミュレーション装置であって、
通信により外部からデータを取得する通信インタフェース装置を備え、
前記プロセッサは、
前記通信インタフェース装置を介して、前記観測値および前記支配方程式を取得する、
ことを特徴とするシミュレーション装置。
【請求項5】
請求項4に記載のシミュレーション装置であって、
前記プロセッサは、
自動化処理により、前記観測値および前記支配方程式を取得する、
ことを特徴とするシミュレーション装置。
【請求項6】
請求項1に記載のシミュレーション装置であって、
通信により外部からデータを取得する通信インタフェース装置を備え、
前記プロセッサは、
前記通信インタフェース装置を介して、前記イベントフラグを取得する、
ことを特徴とするシミュレーション装置。
【請求項7】
請求項6に記載のシミュレーション装置であって、
前記プロセッサは、
自動化処理により、前記イベントフラグを取得する、
ことを特徴とするシミュレーション装置。
【請求項8】
請求項1に記載のシミュレーション装置であって、
外部にデータを出力するインタフェース装置を備え、
前記プロセッサは、
前記インタフェース装置を介して、更新された前記支配方程式に関する情報を表示するデータを出力する、
ことを特徴とするシミュレーション装置。
【請求項9】
請求項1に記載のシミュレーション装置であって、
外部にデータを出力するインタフェース装置を備え、
前記プロセッサは、
前記インタフェース装置を介して、更新された前記支配方程式に関するログファイルを出力する、
ことを特徴とするシミュレーション装置。
【請求項10】
支配方程式を更新し、シミュレーションを行うシミュレーション装置と、
前記シミュレーション装置と通信可能な端末装置と、
を備え、
前記シミュレーション装置は、
プロセッサと、
前記プロセッサが実行するプログラムを格納するメモリと、
通信に用いる通信インタフェース装置と、
を備え、
前記プロセッサは、
前記支配方程式が解析を行う対象のイベントに関するフラグデータを格納するイベントフラグを取得し、
前記イベントフラグに格納されたイベントごとに、前記支配方程式の各項の係数を格納したデータを生成し、
前記支配方程式に基づくシミュレーションの対象となるイベントに基づいて、前記支配方程式の各項の係数を、前記データにおいて対応する前記イベントの係数に更新する、
ことを特徴とするシミュレーションシステム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シミュレーション装置、シミュレーションシステム、およびシミュレーション方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、低次元化シミュレーションの精度向上を実現する手段として、データ同化を用いて、測定データとシミュレーション結果との誤差を最小にするように解析対象の系に関する重み係数を決定する、低次元化シミュレーション技術が記載されている。特許文献1には、例えば、熱流体シミュレーションで得られる速度場および温度場のスナップショットデータを用いて、解析対象の低次元化モデリング(ROM:Reduced Order Modeling)を行うことが記載されている。また、この特許文献1では、実次元数よりも少ない次元数で、基底ベクトルと重み係数の線形和で解析対象の系が表現され、低次元化シミュレーションが行われ、さらに、データ同化により実行中の低次元化シミュレーションの結果と測定データとの誤差が最小となるように前記重み係数が決定される、シミュレーションプログラムの例が説明されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-26440号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、シミュレーション対象の測定データが無い(入手できない)状況については検討されていない。そして、例えば、特定のスナップショットデータを用いてROMで得られたモデルの重み係数を更新せずに、ROM時のデータの範囲とは異なる状況(例えば、解析対象の温度、流速などが極端に外れているなど)を想定したシミュレーションでは、適切な結果が得られない可能性がある。
【0005】
そこで、上記の課題に鑑みて、シミュレーション時に解析対象に関する測定データが得られない場合でも、モデルを適切に更新可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、下記のシミュレーション装置が提供される。このシミュレーション装置は、支配方程式を更新し、シミュレーションを行う装置である。シミュレーション装置は、プロセッサと、プロセッサが実行するプログラムを格納するメモリと、を備える。プロセッサは、支配方程式が解析を行う対象のイベントに関するフラグデータを格納するイベントフラグを取得する。プロセッサは、イベントフラグに格納されたイベントごとに、支配方程式の各項の係数を格納したデータを生成する。プロセッサは、支配方程式に基づくシミュレーションの対象となるイベントに基づいて、支配方程式の各項の係数を、前記データにおいて対応する前記イベントの係数に更新する。
【0007】
本発明の第2の態様によれば、下記のシミュレーションシステムが提供される。このシミュレーションシステムは、支配方程式を更新し、シミュレーションを行うシミュレーション装置と、シミュレーション装置と通信可能な端末装置と、を備える。シミュレーション装置は、プロセッサと、プロセッサが実行するプログラムを格納するメモリと、通信に用いる通信インタフェース装置と、を備える。プロセッサは、支配方程式が解析を行う対象のイベントに関するフラグデータを格納するイベントフラグを取得する。プロセッサは、イベントフラグに格納されたイベントごとに、支配方程式の各項の係数を格納したデータを生成する。プロセッサは、支配方程式に基づくシミュレーションの対象となるイベントに基づいて、支配方程式の各項の係数を、前記データにおいて対応する前記イベントの係数に更新する。
【0008】
本発明の第3の態様によれば、下記のシミュレーション方法が提供される。この方法では、イベントごとのフラグデータを格納するイベントフラグを取得する。前記イベントごとに、支配方程式の各項の係数を格納したデータを生成する。シミュレーションの対象となるイベントを特定し、前記支配方程式の各項の係数を、前記データにおいて対応する前記イベントの係数に更新し、前記更新された支配方程式によりシミュレーションを行う。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、シミュレーション時に解析対象に関する測定データが得られない場合でも、モデルを適切に更新可能な技術が提供される。なお、上記した以外の課題、構成および効果は、以下の発明を実施するための形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
シミュレーション装置の構成とデータの流れの一例を示す図である。
係数更新マップの生成処理の一例を示すフローチャートである。
シミュレーション中のモデル更新処理の一例を示すフローチャートである。
イベントフラグのマップの一例を示す図である。
係数更新マップの一例を示す図である。
係数更新マップを用いたモデル係数の更新例を示す図である。
空調機による室内温度のシミュレーションを実施した結果を説明するための図である。
シミュレーション装置のハードウェア構成例を示す図である。
シミュレーション装置を用いたシステムの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許