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公開番号
2025179150
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-09
出願番号
2025145824,2022534661
出願日
2025-09-03,2020-12-08
発明の名称
デジタル的に識別されたIL-4/IL-13関連障害を治療する方法
出願人
サノフィ・バイオテクノロジー
代理人
個人
,
個人
主分類
A61K
39/395 20060101AFI20251202BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】IL-4/IL-13関連障害を治療する方法に使用する組成物を提供する。
【解決手段】抗インターロイキン-4受容体α(抗IL-4Rα)抗体をそれを必要とする対象の眼関連障害を治療する方法で使用するための組成物であって、眼関連障害は、ドライアイ、眼瞼炎、瘢痕性類天疱瘡、モーレン角膜潰瘍、フォークト-小柳-原田症候群、交感性眼炎、水晶体アナフィラキシー内眼球炎、またはその組合せから選択され、前記方法は治療有効量の前記抗IL-4Rα抗体を対象に投与することを含む、前記組成物である。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
抗インターロイキン-4受容体α(IL-4Rα)関連障害の少なくとも1つの症状を示すかまたは該障害になりやすいと判定された対象を、抗IL-4Rα抗体によって治療する方法であって、
(a)複数の患者の医療記録を表すデータのセットにおいて、IL-4/IL-13経路に関連する特性または複数の特性を選択する工程と;
(b)該IL-4/IL-13経路に関連する該特性または該複数の特性に従って、コンピュータシステムによって、該複数の患者から患者のサブセットをクラスタリングする工程であって、該サブセットは該特性または該複数の特性を含む、工程と;
(c)該IL-4/IL-13経路に関連する該特性または該複数の特性に関連する症状に基づいて、工程(b)においてクラスタリングされた該サブセットにおいて該IL-4Rα関連障害を識別する工程と;
(d)該IL-4Rα関連障害は、アトピー性皮膚炎、喘息、鼻茸を伴う慢性鼻副鼻腔炎、好酸球性食道炎、ピーナッツアレルギー、草アレルギー、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、結節性痒疹、水疱性類天疱瘡、慢性特発性じん麻疹(CSU)、およびアレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)からなる群から選択されないという条件の下、工程(c)において識別された該IL-4Rα関連障害の少なくとも1つの症状を示すかまたは該障害になりやすいと判定された該対象を選択する工程と;
(e)治療有効量の該抗IL-4Rα抗体を該対象に投与する工程であって、
該抗IL-4Rα抗体は、
配列番号1(GFTFRDYA)の可変重鎖CDR1;
配列番号2(ISGSGGNT)の可変重鎖CDR2;
配列番号3(AKDRLSITIRPRYYGLDV)の可変重鎖CDR3;
配列番号4(QSLLYSIGYNY)の可変軽鎖CDR1;
配列番号5(LGS)の可変軽鎖CDR2;および
配列番号6(MQALQTPYT)の可変軽鎖CDR3
を含む、工程と
を含む前記方法。
続きを表示(約 1,900 文字)
【請求項2】
IL-4Rα関連障害の少なくとも1つの症状を示すかまたは該障害になりやすいと判定された対象を、抗IL-4Rα抗体によって治療する方法であって、
(a)患者のセットにおいて特性または複数の特性を選択する工程と;
(b)該特性または該複数の特性に従って、コンピュータシステムによって、該特性または該複数の特性を有する患者のサブセットをクラスタリングする工程であって、該特性または該複数の特性は、該IL-4Rα関連障害の少なくとも1つの症状に関連するかまたは該障害になりやすいと判定される、工程と;
(c)該IL-4/IL-13経路に関連する該特性または該複数の特性に関連する該症状に基づいて、工程(b)においてクラスタリングされた患者の該サブセットにおいて該IL-4Rα関連障害を識別する工程と;
(d)工程(c)において識別された該IL-4Rα関連障害の少なくとも1つの症状を示すかまたは該障害になりやすいと判定された該対象を選択する工程と;
(e)治療有効量の該抗IL-4Rα抗体を該対象に投与する工程であって、
該抗IL-4Rα抗体は、
配列番号1(GFTFRDYA)の可変重鎖CDR1;
配列番号2(ISGSGGNT)の可変重鎖CDR2;
配列番号3(AKDRLSITIRPRYYGLDV)の可変重鎖CDR3;
配列番号4(QSLLYSIGYNY)の可変軽鎖CDR1;
配列番号5(LGS)の可変軽鎖CDR2;および
配列番号6(MQALQTPYT)の可変軽鎖CDR3
を含む、工程と、
を含む前記方法。
【請求項3】
前記IL-4Rα関連障害は、皮膚関連障害、アレルギー反応、喘息、関節炎、鼻関連障害、肺関連障害、血液関連障害、眼関連障害、食道関連障害、胃腸関連障害、腎臓関連障害、前立腺関連障害、川崎病、甲状腺関連障害、血管関連障害、妊娠関連障害、またはがんである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
抗インターロイキン-4受容体α(抗IL-4Rα)抗体によって対象を治療する方法であって、治療有効量の抗IL-4Rα抗体を、皮膚関連障害、アレルギー反応、喘息、関節炎、鼻関連障害、肺関連障害、血液関連障害、眼関連障害、食道関連障害、胃腸関連障害、腎臓関連障害、前立腺関連障害、川崎病、甲状腺関連障害、血管関連障害、妊娠関連障害、およびがんからなる群から選択される障害の少なくとも1つの症状を示すかまたは該障害になりやすいと判定された対象に投与する工程を含み、
該抗IL-4Rα抗体は、
配列番号1(GFTFRDYA)の可変重鎖CDR1;
配列番号2(ISGSGGNT)の可変重鎖CDR2;
配列番号3(AKDRLSITIRPRYYGLDV)の可変重鎖CDR3;
配列番号4(QSLLYSIGYNY)の可変軽鎖CDR1;
配列番号5(LGS)の可変軽鎖CDR2;および
配列番号6(MQALQTPYT)の可変軽鎖CDR3
を含む、前記方法。
【請求項5】
皮膚関連障害は、アトピー性皮膚炎、アレルギー接触性皮膚炎、疱疹状皮膚炎、汗疱状湿疹、慢性手湿疹、貨幣状皮膚炎、強皮症、汎発性強皮症、肥厚性瘢痕化、じん麻疹、皮膚感染症、限局性脱毛症、結節性痒疹、水疱性類天疱瘡、ネザートン症候群、またはその組合せから選択される、請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
アレルギー反応は、乳製品、卵、小麦、大豆、トウモロコシ、魚、貝、ピーナッツ、木の実、牛肉、鶏肉、オート麦、大麦、豚肉、グリーンビーンズ、リンゴ、パイナップルまたはその組合せから選択される食物に対する過敏症である、請求項3または4に記載の方法。
【請求項7】
アレルギー反応は、昆虫毒、植物由来の物質、化学物質、医薬品、動物の鱗屑、またはその組合せに対する過敏症である、請求項3または4に記載の方法。
【請求項8】
IL-4Rα関連障害は喘息である、請求項3または4に記載の方法。
【請求項9】
IL-4Rα関連障害は関節炎である、請求項3または4に記載の方法。
【請求項10】
鼻関連障害は、鼻茸、副鼻腔炎、鼻炎、またはその組合せである、請求項3または4に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2019年12月9日に出願された、米国仮特許出願第62/945,807号、2020年5月22日に出願された、米国仮特許出願第63/028,919号、2020年5月29日に出願された、欧州特許出願第20315280.6号、2020年5月29日に出願された、欧州特許出願第20315281.4号、および2020年11月13日に出願された、欧州特許出願第20315450.5号からの優先権および恩典を主張するものであり、なお、これらの文献の内容および開示は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
続きを表示(約 3,000 文字)
【0002】
配列表に対する参照
本願は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる配列表を含む。2020年12月1日に作成された当該ファイルは、15.589キロバイトのサイズの37488-0781_Sequence_Listing.txtと命名されたテキストファイルとして含まれる。
【0003】
技術分野
本開示は、抗IL-4R抗体(例えば、抗IL-4Rα抗体、例えば、デュピルマブ)による、様々な障害の治療に関する。
【背景技術】
【0004】
インターロイキン-4(IL-4、B細胞刺激因子またはBSF-1としても知られる)は、表面免疫グロブリンを対象とする抗体の低濃度に対応して、B細胞の増殖を刺激する。IL-4は、T細胞、肥満細胞、顆粒球、巨核細胞、および赤血球の増殖刺激を含む広範囲の生物活性を有する。IL-4は、休止しているB細胞においてクラスIIの主要組織適合性複合体分子の発現を誘導し、ならびに刺激されたB細胞によるIgEおよびIgG1アイソタイプの分泌を増強する。IL-4の生物活性は、IL-4に対する特定の細胞表面受容体、すなわち、ヒトIL-4受容体α(hIL-4R)によって媒介される。
【0005】
多機能サイトカインとしてのインターロイキン-13(IL-13)は、炎症性疾患の一因となる活性化反応を誘導するように、IL-13Ra1/IL-4Rα複合体を介して作用する。IL-13は、B細胞成熟化および分化のいくつかの段階に関与し;IL-13は、CD23およびMHCクラスIIの発現を上方制御し、IgEアイソタイプによるB細胞のスイッチングを促進する。IL-13は、マクロファージ活性化も下方制御し、それによって、炎症促進性サイトカインおよびケモカインの産生を阻害する。
【0006】
デュピルマブは、IL-4およびインターロイキン-13(IL-13)のシグナル伝達を阻害する抗IL-4Rαモノクローナル抗体である。デュピルマブは、疾患が局部的施薬療法によって適切に制御されないか、またはそれらの療法が得策ではないような、中程度から重症のアトピー性皮膚炎を有する12歳以上の患者を治療するために現在使用されている。それは、中程度から重症の喘息を有する患者において、および鼻茸を伴う慢性鼻副鼻腔炎を有する患者において、追加維持療法としても使用される。依然として、他の障害を治療するために抗IL-4R抗体(例えば、抗IL-4Rα抗体、例えば、デュピルマブ)を使用することが必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示は、少なくとも部分的に、抗IL-4Rα抗体、例えば、デュピルマブなどによって治療可能な新たな障害の発見に基づいている。本明細書において説明される治療可能な障害は、少なくとも初めは、膨大な患者集団のデータを解析することができ、抗-4Rα抗体を使用する治療の治療転帰を予測することができる、新規の計算法を使用して識別された。
【課題を解決するための手段】
【0008】
したがって、抗インターロイキン-4受容体抗体によって、抗インターロイキン-4受容体α(IL-4Rα)関連障害の少なくとも1つの症状を示すかまたは当該障害になりやすいと判定された対象を治療する方法が、本明細書において開示される。一部の場合では、当該方法は、治療有効量の抗IL-4Rα抗体を、抗インターロイキン-4受容体α(IL-4Rα)関連障害の少なくとも1つの症状を示すかまたは当該障害になりやすいと判定された対象に投与する工程を含み、この場合、抗IL-4Rα抗体は、配列番号1(GFTFRDYA)の可変重鎖CDR1;配列番号2(ISGSGGNT)の可変重鎖CDR2;配列番号3(AKDRLSITIRPRYYGLDV)の可変重鎖CDR3;配列番号4(QSLLYSIGYNY)の可変軽鎖CDR1;配列番号5(LGS)の可変軽鎖CDR2;および配列番号6(MQALQTPYT)の可変軽鎖CDR3を含む。
【0009】
一部の場合では、当該方法は、(a)抗IL-4Rα抗体による治療のための対象を識別する工程と、(b)治療有効量の抗IL-4Rα抗体を対象に投与する工程とを含み、この場合、抗IL-4Rα抗体は、配列番号1(GFTFRDYA)の可変重鎖CDR1;配列番号2(ISGSGGNT)の可変重鎖CDR2;配列番号3(AKDRLSITIRPRYYGLDV)の可変重鎖CDR3;配列番号4(QSLLYSIGYNY)の可変軽鎖CDR1;配列番号5(LGS)の可変軽鎖CDR2;および配列番号6(MQALQTPYT)の可変軽鎖CDR3を含む。一部の場合では、治療のための対象を識別する工程は、(a)患者のセットにおいて特性または複数の特性を選択する工程と;(b)当該特性または当該複数の特性に従って、コンピュータシステムによって、当該特性または当該複数の特性を有する患者のサブセットをクラスタリングする工程であって、当該特性または当該複数の特性が、IL-4Rα関連障害の少なくとも1つの症状に関連するか、または当該障害になりやすいと判定される、工程と;(c)工程(b)においてクラスタリングされた患者のサブセットにおいて、IL-4/IL-13経路に関連する特性または複数の特性に関連する症状に基づいて、IL-4Rα関連障害を識別する工程と;(d)工程(c)において識別されたIL-4Rα関連障害の少なくとも1つの症状を示すかまたは当該障害になりやすいと判定された対象を選択する工程とを含む。
【0010】
一部の場合では、当該方法は、抗IL-4Rα抗体による、抗インターロイキン-4受容体α(IL-4Rα)関連障害に対する治療のための候補としての対象を識別する工程であって、(a)複数の対象の医療記録を表すデータのセットにおいて、IL4/IL13経路に関連する特性または複数の特性を選択する工程と;(b)IL-4/IL-13経路に関連する特性または複数の特性に従って、コンピュータシステムによって、複数の対象から対象のサブセットをクラスタリングする工程であって、当該サブセットが、当該特性または当該複数の特性を含む、工程と;(c)工程(b)においてクラスタリングされたサブセットにおいて、IL-4/IL-13経路に関連する特性または複数の特性に関連する症状に基づいて、IL-4Rα関連障害を識別する工程と;(d)当該IL-4Rα関連障害が、アトピー性皮膚炎、喘息、鼻茸を伴う慢性鼻副鼻腔炎、好酸球性食道炎、ピーナッツアレルギー、草アレルギー、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、結節性痒疹、水疱性類天疱瘡、慢性特発性じん麻疹(CSU)、およびアレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)からなる群から選択されないという条件の下、工程(c)において識別されたIL-4Rα関連障害の少なくとも1つの症状を有するかまたは当該障害にな
りやすいと判定された対象を選択する工程とを含む。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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