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公開番号
2025178048
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-05
出願番号
2024159620
出願日
2024-09-13
発明の名称
水相重金属除去剤浮遊キャリア及び水相重金属除去方法
出願人
上海化工院環境工程有限公司
,
Shanghai Chemical Industry Design Institute Environmental Engineering Co., Ltd
,
上海化工研究院有限公司
代理人
個人
,
個人
主分類
C02F
1/28 20230101AFI20251128BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】形式が簡単で薬剤接触面積が大きく、汚染閉塞に抵抗するなどの特徴を有し、水相重金属修復のニーズを満たす水相重金属除去剤浮遊キャリア及び水相重金属除去方法を提供する。
【解決手段】水相重金属除去剤浮遊キャリアは、キャリア浮遊キャップ1、外側ブラケット8、内側ブラケット、複数の薬剤フィルターカートリッジ2、水流チャネル3、マイクロ流体チャネル4、マイクロオリフィスを含み、キャリア浮遊キャップ1は、浮力を与えるための中空シェル構造であり、複数の薬剤フィルターカートリッジ2は、薬剤を収容及び支持するために用いられ、水流チャネル3は、外側ブラケット8の中央部に設けられ、ベンチュリ管構造を呈し、水流がキャリアを通るように導き、マイクロ流体チャネル4は、外側ブラケット8に設けられ、水流チャネル3に接続され、マイクロオリフィスは、マイクロ流体チャネル4に連通する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
水相重金属除去剤浮遊キャリアであって、
水相中で浮力を与えるための中空シェル構造であるキャリア浮遊キャップ(1)と、
前記キャリア浮遊キャップ(1)の下方に設けられた外側ブラケット(8)と、
前記外側ブラケット(8)に設けられ、複数の支持位置を構成する内側ブラケット(9)と、
各支持位置にそれぞれ設けられ、薬剤を収容及び支持するための複数の薬剤フィルターカートリッジ(2)と、
外側ブラケット(8)の中央部に設けられ、ベンチュリ管構造を呈し、水流がキャリアを通るように導くための水流チャネル(3)と、
マイクロ流体チャネル(4)であって、前記外側ブラケット(8)に設けられ、前記水流チャネル(3)に接続され、負圧吸水状態を形成するために用いられ、これによりマイクロ流体チャネル(4)内の水が水流チャネル(3)に吸い込まれるマイクロ流体チャネル(4)と、
マイクロオリフィス(6)であって、前記内側ブラケット(9)に設けられ、前記マイクロオリフィス(6)が前記マイクロ流体チャネル(4)に連通し、これにより薬剤フィルターカートリッジ(2)内の水の一部がマイクロオリフィス(6)に吸い込まれ、且つマイクロオリフィス(6)からマイクロ流体チャネル(4)に入るマイクロオリフィス(6)と、を含む、ことを特徴とする水相重金属除去剤浮遊キャリア。
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【請求項2】
前記キャリア浮遊キャップ(1)は、正六角柱本体構造と、正六角柱本体構造に設けられた半球体頂部構造と、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の水相重金属除去剤浮遊キャリア。
【請求項3】
前記キャリア浮遊キャップ(1)の正六角柱本体構造の各面に、複数のキャリアの接合を実現するための複数の凹凸型係着口がいずれも設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の水相重金属除去剤浮遊キャリア。
【請求項4】
前記内側ブラケット(9)は、前記外側ブラケット(8)に設けられた多層仕切り板棚体構造であり、前記多層仕切り板棚体構造に複数の支持位置が設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の水相重金属除去剤浮遊キャリア。
【請求項5】
前記薬剤フィルターカートリッジ(2)は、フィルタースクリーンを加工してなる筒体構造であり、薬剤が薬剤フィルターカートリッジ(2)に充填され、
前記内側ブラケット(9)の各支持位置に複数の支持リブ(7)がいずれも設けられており、前記薬剤フィルターカートリッジ(2)が支持リブ(7)に設けられ、前記支持リブ(7)が薬剤フィルターカートリッジ(2)を支えるために用いられ、これにより前記薬剤フィルターカートリッジ(2)と前記内側ブラケット(9)の仕切り板との間にマイクロオリフィス(6)を構成する、ことを特徴とする請求項4に記載の水相重金属除去剤浮遊キャリア。
【請求項6】
前記薬剤フィルターカートリッジ(2)は円筒状構造であり、薬剤フィルターカートリッジ(2)のフィルタースクリーンのメッシュ断面は台形であり、孔径の範囲は50μm~5mmであり、薬剤フィルターカートリッジ(2)の数は、修復対象水媒体の深さに応じて増減する、ことを特徴とする請求項1に記載の水相重金属除去剤浮遊キャリア。
【請求項7】
外側ブラケット(8)の外部における前記水流チャネル(3)の入口直径は、キャリア浮遊キャップ(1)の1/5と薬剤フィルターカートリッジ(2)の外径との間であり、且つ水流チャネル(3)の中央部直径の最小箇所の直径は、外孔の直径の1/2未満であり、
前記マイクロ流体チャネル(4)は、複数のマイクロオリフィス(6)に同時に接続され、同時にマイクロ流体チャネル(4)の出口は、水流チャネル(3)の中央部に接続され、ベンチュリ効果によって水の吸い込みを実現し、
前記マイクロオリフィス(6)の直径範囲は、0.5mm~50mmである、ことを特徴とする請求項1に記載の水相重金属除去剤浮遊キャリア。
【請求項8】
水相重金属の種類及び濃度を検出し、対応する重金属除去薬剤を選択して搭載する前処理と、
組み立てたキャリアを修復対象水媒体に投入するキャリア投入と、
キャリアによって形成された負圧を利用して水を汲み上げ、汚染水を薬剤に接触させ、反応後に流出させる水相重金属除去と、
キャリアを回収し、薬剤フィルターカートリッジ内の薬剤を交換した後に再投入使用する薬剤回収/交換と、を含む、ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載のキャリアを用いる水相重金属除去方法。
【請求項9】
前記薬剤粒子の粒径は、薬剤フィルターカートリッジの有効な濾過を確保するために、60μmよりも大きい、ことを特徴とする請求項8に記載の水相重金属除去方法。
【請求項10】
キャリアを投入する際に、キャリア浮遊キャップ(1)の一部のみを水面に露出させて、キャリアの堆積や成層現象を防止する、ことを特徴とする請求項8に記載の水相重金属除去方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水相重金属修復の環境保護技術分野に関し、特に水相重金属除去剤浮遊キャリア及び水相重金属除去方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
どのように高効率、安価に水田中の重金属汚染物質を除去するかはすでに現在のホットスポットと難点になっている。現在、水田、河川、河道の重金属処理はほとんど工業場所汚染処理技術を採用しており、投資が大きく、二次汚染を引き起こしやすいが、重金属の生物学的処理技術の発展は成熟しておらず、処理周期が比較的長いなどの問題が存在している。水稲の生育過程で大量の灌水が必要であるため、灌水と併せて実施される汚染土壌の浸出修復技術は、迅速で効率的な低コストの重金属汚染水稲土の修復技術となる可能性がある。
【0003】
現在、伝統的な修復薬剤キャリアの記録は比較的少なく、工事上で使用するキャリアは、すべて化学工業充填剤キャリアを主とし、普遍的に耐汚染性が悪く、繰り返し使用性が強くないなどの問題が存在している。また、文献記録にある記載の多くはフィルタースクリーン包み修復薬剤が主であり、同様に耐汚染性が悪いなどの難題もある。
【0004】
特許「ナノスポンジ担持リン酸変性キトサン複合適合材料、製造方法及び応用」(202210741043.X)は、ナノスポンジ担持リン酸変性キトサン複合材料、製造方法及び応用を開示し、当該方法は、キトサン/ポリビニルアルコールを秤量して脱イオン水に加え、設定温度で撹拌し、設定比率のゾルを得るステップ1と、室温で0.5*0.5*0.5cmの正方形のナノスポンジをステップ1のキトサン/ポリビニルアルコールゾルの製造中で設定時間静止させ、設定濃度の水酸化ナトリウム溶液中で設定時間硬化させ、その後分離、洗浄してナノスポンジ担持キトサン複合材料を得てテトラメチルサルファンに加えて設定時間浸潤させるステップ2と、を含む。本発明は、安価で、操作が簡便で、薬剤のリサイクルが容易であるなどの利点がある。しかし、本発明はスポンジが非選択的であるため、水中での使用時に他の汚染物で汚染されるなどの問題が生じやすい。
【0005】
特許「高効率吸着の汚水処理用キャリア」(202120117141.7)が提供されており、この特許は、8個の第1の固定ブラケットを内側に固定的に取り付けた第1の外側固定枠を含む高効率吸着の汚水処理用キャリアを開示している。当該高効率吸着の汚水処理用キャリアは、均一に分布する第1の汚水処理部材、第2の汚水処理部材及び第3の汚水処理部材を利用して、装置と汚水との接触面積を増加させることができ、活性炭及びナノ粒子を担持したポリウレタン多孔質親水ゲルは、濾過、吸着及びナノ粒子物理化学効果の特徴を有し、装置の汚水処理能力を増加させ、第1の取り付けブロックと第2の取り付けブロックの外側のボルトを外し、第1の汚水処理キャリアを第1の外側固定枠と第2の固定ブラケットとの間から引き抜き、第3の取り付けブロックと第4の取り付けブロックの外側のボルトを外し、第3の汚水処理キャリアを第2の外側固定枠と第3の固定ブラケットとの間から引き抜き、操作が簡単で、全体構造がコンパクトで、設計が合理的であり、使用しやすい。当該装置は、使用中に外面の汚染物粒子を除去することができず、使用中に汚泥などの粒子により吸着能力が大きく影響を受ける。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を克服するために、簡単かつ効率的な水相重金属除去剤浮遊キャリア及び水相重金属除去方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、以下の技術案によって実現される。
【0008】
本発明の第1態様は、水相重金属除去剤浮遊キャリアを提供し、キャリア浮遊キャップ、外側ブラケット、内側ブラケット、複数の薬剤フィルターカートリッジ、水流チャネル、マイクロ流体チャネル、マイクロオリフィスを含み、ここで具体的には、
キャリア浮遊キャップは、水相中で浮力を与えるための中空シェル構造であり、
外側ブラケットは、前記キャリア浮遊キャップの下方に設けられ、
内側ブラケットは、前記外側ブラケットに設けられ、複数の支持位置を構成し、
複数の薬剤フィルターカートリッジは、各支持位置にそれぞれ設けられ、薬剤フィルターカートリッジは、薬剤を収容及び支持するために用いられ、
水流チャネルは、外側ブラケットの中央部に設けられ、ベンチュリ管構造を呈し、水流がキャリアを通るように導くために用いられ、
マイクロ流体チャネルは、前記外側ブラケットに設けられ、前記水流チャネルに接続され、負圧吸水状態を形成するために用いられ、これによりマイクロ流体チャネル内の水が水流チャネルに吸い込まれ、
マイクロオリフィスは、前記内側ブラケットに設けられ、前記マイクロオリフィスが前記マイクロ流体チャネルに連通し、これにより薬剤フィルターカートリッジ内の水の一部がマイクロオリフィスに吸い込まれ、且つマイクロオリフィスからマイクロ流体チャネルに入る。
【0009】
さらに、前記キャリア浮遊キャップは、正六角柱本体構造と、正六角柱本体構造に設けられた半球体頂部構造と、を含む。
【0010】
さらに、前記キャリア浮遊キャップの正六角柱本体構造の各面に、複数のキャリアの接合を実現するための複数の凹凸型係着口がいずれも設けられている。接合後の複数のキャリアは、修復対象水媒体の安定したカバーを実現する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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