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公開番号2025177661
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-05
出願番号2024084692
出願日2024-05-24
発明の名称管路内調査装置
出願人管清工業株式会社
代理人個人
主分類E03F 7/00 20060101AFI20251128BHJP(上水;下水)
要約【課題】下水圧送管路などの内面腐食個所を効率的に調査できる管路内調査装置を提供する。
【解決手段】管路内調査装置の調査装置本体29は、ケーシング33と、このケーシング33内に嵌め込んだ内側シャーシ35と、内側シャーシ35内に配置した電子基板及びバッテリを有する電子部品類37と、ケーシング33の後端開口部31を密封的に閉塞する蓋部材41を有し、ケーシング33の先端部にワイヤ43を取り付け、このワイヤ43の先端に先導体としてのスポンジ体を取り付けて管路内調査装置を構成する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
水が流れる管路内をこの水の流れに乘って下流に移動しながら管路内を調査する管路内調査装置であって、
ケーシングと、
このケーシング内に配置された、管路内の状態を検出するための又は管路内の状態を予想するためのセンサと、
前記ケーシングの先端にワイヤ又は紐状体を介して接続されたスポンジ状の先導体と、を備えたことを特徴とする管路内調査装置。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記ケーシングの先端側はテーパ状に形成されている、ことを特徴とする請求項1記載の管路内調査装置。
【請求項3】
前記ケーシングの先端から前記ワイヤ又は紐状体の後端にかけては、弾性を有する回避用部材が被せられていて、
この回避用部材は前記ケーシングの先端側のテーパ角度よりも小さいテーパ角度を有して細長く延びている、ことを特徴とする請求項2記載の管路内調査装置。
【請求項4】
前記センサは前記管路内の自由水面又は空気溜りを検出するセンサである、ことを特徴とする請求項1、2又は3記載の管路内調査装置。
【請求項5】
前記センサは静電容量センサである、ことを特徴とする請求項4記載の管路内調査装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、下水圧送管路などの管路の内面腐食個所等を検出する技術に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
下水管路システムとしては、ポンプによる圧力を利用する圧力管路方式のものと、地盤の高低差を利用する自然流下方式のものとが用いられているが、圧力管路方式のものの管路内面の腐食状態の調査では、管路が山部及び谷部を有していることや満管状態の管路個所を通過させる必要があるために、自然流下方式のものの管路内面の腐食状態の調査で用いられている走行車輪を有する調査機器や水上航行体を有する調査機器は基本的には利用することが困難である。また、モータなどの駆動機構を有するものも圧力管路内に入れるには大きすぎるので簡単には利用できない。
【0003】
そこで、特許文献1に示すように、圧力管路の内面の硫化水素による腐食は圧力管路内の空気溜りがある個所で生じるとの観点から、空気溜りを検出するための静電容量センサを有するが、駆動機構を備えていない小型のカプセル状の調査機器を利用することが行われている。このような小型のカプセル状の調査機器は、圧力管路に接続されている空気弁又は補修弁個所から圧力管路内に導入することが可能であり、圧力管路内に導入されると圧力管路内の下水の流れに乗って下流側に移動し、移動過程において静電容量センサにより空気溜り又は空気溜り個所を検出する。空気溜り又は空気溜り個所を検出した調査機器は下流側のマンホールや処理施設から回収され、例えばメモリの記録内容を確認することにより圧力管路の空気溜り又は空気溜り個所を特定することができる。
【0004】
空気溜り個所が特定されると、特定された個所で圧力管路の内面に硫化水素による腐食が生じている可能性が高いので、圧力管路の特定された個所をより詳しく検査して内面の腐食状態を確認する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-52521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1での空気溜り発生個所の調査は、駆動機構を有しない調査機器を下水圧送管内の下水の流れに乗せて無人で下流側に移動させて行っているので、下水圧送管内に段差があると調査機器が段差に引っ掛かってしまい、下水の流れを受けるだけでは引っ掛かった状態のままで簡単に段差から脱出できなくなるおそれがある。また、調査機器が下水圧送管の溝内に入り込んでしまうと溝から容易に抜け出ることができなくなるおそれもある。さらに、調査機器は下水圧送管内の水に浮かぶように比重が1以下に構成される必要があるが、このような軽量の調査機器は下水圧送管の下り配管内では移動方向(移動すべき方向)とは逆に浮力を受けることとなるので移動速度が極端に低下したり、実質的には停止状態となったり、移動方向とは反対側に上昇してしまったりする場合もある。
【0007】
このように段差に引っ掛かり又は溝内に入り込んで調査機器が一時的に停止したり、下水圧送管の下り配管(下り配管部)内で移動速度が極端に低下したりすると、調査作業効率が悪くなってしまう。さらに、段差に引っ掛かり又は溝内に入り込んで調査機器が最早移動できない状態となり下水圧送管内に残留すると、仕切弁及び空気弁等に悪影響を与えるし、下り配管で移動できなくなった時も同様であるのだが、下水圧送管路の閉塞にもつながるので大掛かりな調査機器の回収作業が必要となる。
【0008】
そこで本発明は、下水圧送管路などの内面腐食個所等を効率的に調査できる管路内調査装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的を達成するための本発明の管路内調査装置は、水が流れる管路内をこの水の流れに乘って下流に移動しながら管路内を調査する管路内調査装置であって、ケーシングと、このケーシング内に配置された、管路内の状態を検出するための又は管路内の状態を予想するためのセンサと、前記ケーシングの先端にワイヤ又は紐状体を介して接続された例えば連続気泡のスポンジ状の先導体と、を備えたものである。ケーシングは例えばカプセル状、小型のカプセル状、小さな容器状又は小さな筒状に形成される。本発明の管路内調査装置は例えば駆動機構を有しない。先導体としてスポンジ状のもの又は連続気泡のスポンジ状のものを用いることにより、例えば先導体を水面に浮かないで水中を例えば流速と同じ速度で移動させることができ、しかも大きな流体抵抗を受けるように大きく形成しても、導入時には細い部分を通過できるように小さく変形させることが可能になる。
【0010】
角部を通過しやすいようにケーシングの先端側をテーパ状に形成することができる。さらに、ケーシングの先端からワイヤ又は紐状体の後端にかけて、弾性を有する回避用部材を被せておき、この回避用部材をケーシングの先端のテーパ角度よりも小さいテーパ角度(傾斜角度)を有して細長く延びるように形成しておくことができる。例えば、回避用部材は細長い先細り状に形成され、回避用部材の先端側はケーシングの先端を越えて延びている。このように構成することにより、ケーシングの先端側が角部に引っ掛かっても、先導体に引っ張られるとケーシングが簡単に角部から脱出できるようになる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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