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公開番号2025177630
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-05
出願番号2024084651
出願日2024-05-24
発明の名称車両制御装置、車両制御方法
出願人株式会社デンソー
代理人個人,個人
主分類B60W 30/02 20120101AFI20251128BHJP(車両一般)
要約【課題】乗り心地の低下につながる運転操作の癖の改善を支援する技術を提供する。
【解決手段】運転システム30は自動運転を実施可能に構成された装置であって、自動運転を実施する機能モジュールに加えて記録部F6とパラメータ調整部F7を備える。記録部F6は、手動運転時におけるドライバの運転特性(換言すれば運転操作の癖)を示すデータを取得し、特性記憶部M1に保存する。パラメータ調整部F7は、特性記憶部M1に保存されている運転特性のデータに基づいて、自動運転時における車両挙動を規定する制御パラメータの設定値を、手動運転時の車両挙動に近づくように変更する。すなわち、パラメータ調整部F7は、手動運転特性を自動運転制御に反映する処理を行う。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
自動運転モードと手動運転モードを切替可能に構成されている車両制御装置であって、
前記手動運転モードが適用されている場合に、センサからドライバの運転特性を示すデータである運転特性データを取得して第１記憶部に保存する記録部（Ｆ６）と、
第２記憶部に保存されている、自動運転における車両挙動を決定するための制御パラメータに従って、前記自動運転の計画を作成する計画部（Ｆ３）と、
前記第１記憶部に記録されている前記運転特性データを用いて、前記制御パラメータに前記運転特性を反映する処理を行う反映部（Ｆ７）と、を備える車両制御装置。
続きを表示（約 1,200 文字）【請求項２】
前記運転特性は、走行速度、加速度、減速度、ジャーク、減速タイミング、操舵速度、車間距離、ふらつき度合い、横方向における走行位置、及び反応時間の少なくともいずれか１つを含む、請求項１に記載の車両制御装置。
【請求項３】
前記運転特性データは、ふらつき度合いを示すパラメータを含み、
前記制御パラメータは、ふらつき度合いを再現するためのパラメータを含み、
前記反映部は、前記運転特性データに基づいて、前記ふらつき度合いを再現するためのパラメータの値を決定し、
前記計画部は、決定された前記ふらつき度合いのパラメータに従って操舵の計画を作成するように構成されている請求項１に記載の車両制御装置。
【請求項４】
前記制御パラメータには、設定可能な値の上限値が設定されており、
前記反映部は、前記上限値を超過しないように前記制御パラメータの値を設定するように構成されている請求項１に記載の車両制御装置。
【請求項５】
前記記録部は、前記運転特性データを、データ取得時の状況と紐づけて保存し、
前記第２記憶部には、状況ごとの前記制御パラメータが保存されており、
前記反映部は、状況ごとの前記運転特性データに基づいて、状況ごとの前記制御パラメータを調整し、
前記計画部は状況に応じた前記制御パラメータを用いて前記自動運転の計画を作成するように構成されている、請求項１に記載の車両制御装置。
【請求項６】
前記状況の区分は、道なり走行、カーブ走行、右折、左折、転回、発進、停止に向けた減速、及び、渋滞の少なくとも２つの区分を含んでいる、請求項５に記載の車両制御装置。
【請求項７】
前記状況の区分は、雨天時か否かによって細分化されている、請求項６に記載の車両制御装置。
【請求項８】
前記状況の区分は、自動車専用道路を走行中か否かによって細分化されている、請求項６に記載の車両制御装置。
【請求項９】
前記運転特性は、複数種類のメトリックを含み、
前記反映部は、所定条件が成立しているときに収集されたメトリックごとの代表値に基づいて、前記制御パラメータを決定するように構成されている、請求項１に記載の車両制御装置。
【請求項１０】
前記自動運転モードは、前記制御パラメータの設定が異なる複数の具体的モードを含み、
複数の前記具体的モードは、前記運転特性が反映される基本モードに加えて、前記運転特性は反映されずに事前定義された前記制御パラメータが適用されるプリセットモードを少なくとも１つ含み、
前記計画部は、前記自動運転モードの前記具体的モードを入力装置からの信号に基づいて切り替えるように構成されている、請求項１に記載の車両制御装置。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、車両の運動を自動制御する技術に関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１には、ドライバの運転熟練度（例えば運転の粗さなど）を評価し、それに基づいて、運転操作のアドバイスを行うシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１９－２１５５９９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
ドライバは、無意識に同乗者の快適性や安心感の低下につながるような運転操作の癖を有することがある。例えば、強いブレーキや、左折時の急ハンドル、短い車間距離、ふらつきなどである。
【０００５】
一方で、ドライバは、他人やシステムから運転操作の助言をされても、運転操作の癖をなおしにくい。これは、現状の運転操作の態様を継続することによるデメリット、及び、運転操作の改善によるメリットをドライバ本人が感じにくいためと考えられる。心理的リアクタンスもまた、他者又はシステムによる助言の効果が薄い一因でありうる。
【０００６】
本開示の目的の１つは、乗り心地の低下につながる運転操作の癖の改善を支援する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
ここに開示される車両制御装置は、自動運転モードと手動運転モードを切替可能に構成されている車両制御装置であって、手動運転モードが適用されている場合に、センサからドライバの運転特性を示すデータである運転特性データを取得して第１記憶部に保存する記録部（Ｆ６）と、第２記憶部に保存されている、自動運転における車両挙動を決定するための制御パラメータに従って、自動運転の計画を作成する計画部（Ｆ３）と、第１記憶部に記録されている運転特性データを用いて、制御パラメータに運転特性を反映する処理を行う反映部（Ｆ７）と、を備える。
【０００８】
また、本開示に含まれる車両制御方法は、車両の走行速度及び操舵を自動制御するためのコンピュータによって実行される車両制御方法であって、コンピュータは、動作モードとして手動運転モードと自動運転モードとを含み、入力装置からの信号に基づいて動作モードを切り替えることと、手動運転モードに設定されている場合に、センサからドライバの運転特性を示すデータである運転特性データを取得して第１記憶部に保存することと、第２記憶部に保存されている、自動運転における車両挙動を決定するための制御パラメータに従って、自動運転の計画を作成することと、第１記憶部に記録されている運転特性データを用いて、制御パラメータに運転特性を反映することと、を含む。
【０００９】
以上の構成によれば、手動運転時に観測されるドライバの運転操作の癖（つまり運転特性）が、自動運転時における車両挙動に反映される。これにより、ドライバは、自動運転時には、自分自身の運転特性が反映された車両挙動を体感可能となる。ドライバ自身の運転特性が反映された車両挙動を体感することは、ドライバが客観的に自分自身の運転操作を見つめ直す機会となりうる。自分自身が運転操作の主体であるときには気づきにくい操作の癖や問題点をドライバが認識しやすくなる。すなわち、自動運転に自分自身の運転特性が反映される事により、ドライバは自発的に自分自身の運転操作の問題点を認識しうる。人は、自らが気付いた（又は実感した）問題点に対しては、心理的リアクタンスを受けることなく、改善に取り組みやすい。また、問題点（たとえば不快や不安全）を実感することにより、改善によるメリットを理解しやすい。よって、ドライバは、乗り心地の低下につながる運転操作の癖を改善しやすくなる。
【００１０】
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
（【００１１】以降は省略されています）

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