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公開番号2025177550
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-05
出願番号2024084490
出願日2024-05-24
発明の名称検査システム、検査方法およびデータベース作成方法
出願人株式会社東芝
代理人弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
主分類G01V 5/12 20060101AFI20251128BHJP(測定;試験)
要約【課題】 検査を効率良く実施できる検査システム、検査方法およびデータベース作成方法を提供する。
【解決手段】 実施形態によれば、検査システムは、1次検査に用いる検査装置と2次検査に用いる情報処理装置とを有する。検査装置は、画像インタフェースと第1のプロセッサと第1の通信部とを備える。第1のプロセッサは、第1の表示装置に表示した検査対象の画像における指定箇所が第1の操作装置により指定された場合に指定箇所を含む物品の領域である特定領域を特定し、検査対象の画像と特定領域を示す情報とを含む1次検査結果を取得する。情報処理装置は、第2の通信部と第2のプロセッサとを備える。第2のプロセッサは、特定領域を強調表示させた検査対象の画像を第2の表示装置に表示させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
検査対象に対する1次検査に用いる検査装置と2次検査に用いる情報処理装置とを有する検査システムにおいて、
前記検査装置は、
検査対象に電磁波を照射して撮影した検査対象の画像を含む撮影画像データを取得する画像インタフェースと、
前記画像インタフェースにより取得する撮影画像データに含まれる検査対象の画像を第1の表示装置に表示させ、前記第1の表示装置に表示した前記検査対象の画像における指定箇所が第1の操作装置により指定された場合に前記指定箇所を含む物品の領域である特定領域を特定し、前記検査対象の画像と前記特定領域を示す情報とを含む1次検査結果を取得する第1のプロセッサと、
前記検査対象の画像と前記特定領域を示す情報とを含む1次検査結果を出力する第1の通信部と、を備え、
前記情報処理装置は、
前記検査対象の画像と前記検査装置が前記検査対象の画像から抽出した前記特定領域を示す情報とを含む1次検査結果を取得する第2の通信部と、
前記特定領域を強調表示させた前記検査対象の画像を第2の表示装置に表示させる第2のプロセッサと、を備える、
検査システム。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記第2の表示装置は、前記2次検査を実施する検査員が視認可能な画像を表示するウエアラブルデバイスである、
請求項1に記載の検査システム。
【請求項3】
前記画像インタフェースは、前記検査対象の画像と前記検査対象の画像の各部における物性を示す物性情報とを含む撮影画像データを取得し、
前記プロセッサは、前記指定箇所の物性情報と前記指定箇所の周辺における物性情報とに基づいて前記特定領域を特定する、
請求項1に記載の検査システム。
【請求項4】
前記画像インタフェースは、前記検査対象に電磁波を照射して3次元画像を撮影するCT装置から前記検査対象の画像としての3次元画像を取得し、
前記プロセッサは、前記3次元画像における前記指定箇所の近傍において前記指定箇所のボクセルの物性情報との差が所定範囲内となる物性情報のボクセル群を前記特定領域として特定する、
請求項3に記載の検査システム。
【請求項5】
前記物性情報は、密度データ又は実効原子番号の何れかを含む、
請求項3に記載の検査システム。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記特定領域にある物品の候補を前記特定領域の物性情報に基づいて選出し、選出した前記特定領域にある物品の候補を前記第1の表示装置に表示した状態において前記第1の操作装置により指定される前記特定領域にある物品を示す情報を含む1次検査結果を取得する、
請求項1に記載の検査システム。
【請求項7】
さらに、データサーバを有する検査システムであって、
前記検査装置の第1のプロセッサは、前記1次検査結果を前記第1の通信部により前記データサーバへ送信し、
前記情報処理装置の第2のプロセッサは、第2の操作装置により入力される2次検査結果を前記第2の通信部により前記データサーバへ送信し、
前記データサーバは、
データを記憶する記憶部と、
前記検査装置および前記情報処理装置と通信する第3の通信部と、
前記検査装置から取得する1次検査結果と前記情報処理装置から取得する2次検査結果とを検査対象ごとに前記記憶部に設けたデータベースに記憶する第3のプロセッサと、を備える、
請求項1に記載の検査システム。
【請求項8】
検査対象に対する1次検査に用いる検査装置と2次検査に用いる情報処理装置とを有する検査システムに用いる検査方法であって、
前記検査装置が検査対象に電磁波を照射して撮影した検査対象の画像を含む撮影画像データを取得し、
前記検査装置が前記撮影画像データに含まれる検査対象の画像を第1の表示装置に表示させ、前記第1の表示装置に表示した前記検査対象の画像における指定箇所が第1の操作装置により指定された場合に前記指定箇所を含む物品の領域である特定領域を特定し、前記検査対象の画像と前記特定領域を示す情報とを含む1次検査結果を出力し、
前記情報処理装置が前記検査対象の画像と前記検査装置が前記検査対象の画像から抽出した前記特定領域を示す情報とを含む1次検査結果を取得し、
前記情報処理装置が前記特定領域を強調表示させた前記検査対象の画像を第2の表示装置に表示させる、
検査方法。
【請求項9】
検査対象に対する1次検査に用いる検査装置と2次検査に用いる情報処理装置とデータサーバとを有する検査システムに用いるデータベース作成方法であって、
前記検査装置が検査対象に電磁波を照射して撮影した検査対象の画像を含む撮影画像データを取得し、
前記検査装置が前記撮影画像データに含まれる検査対象の画像を第1の表示装置に表示させ、前記第1の表示装置に表示した前記検査対象の画像における指定箇所が第1の操作装置により指定された場合に前記指定箇所を含む物品の領域である特定領域を特定し、前記検査対象の画像と前記特定領域を示す情報とを含む1次検査結果を前記データサーバへ送信し、
前記情報処理装置が前記検査対象の画像と前記検査装置が前記検査対象の画像から抽出した前記特定領域を示す情報とを含む1次検査結果を取得し、
前記情報処理装置が前記特定領域を強調表示させた前記検査対象の画像を第2の表示装置に表示させ、
前記情報処理装置が第2の操作装置により入力される2次検査結果を前記データサーバへ送信し、
前記データサーバが前記検査装置から取得する1次検査結果と前記情報処理装置から取得する2次検査結果とを検査対象ごとに記憶部に設けたデータベースに記憶する、
データベース作成方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、検査システム、検査方法およびデータベース作成方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、税関等の検査場において、荷物などの検査対象内に特定の対象物が存在するか否かを検査する検査作業が必要となることがある。検査対象となり得る荷物が多数である場合、検査員が多数の荷物を全て開披検査することは多大な時間や手間がかかる。このため、近年では、検査対象とする荷物をX線などの電磁波を用いて撮影した撮影画像(X線画像)の解析および撮影画像の検査員による目視確認などの1次検査を行った結果に基づいて開披検査などの2次検査を実施する検査システムが提案されている。
【0003】
従来の検査システムは、1次検査で開披検査などが必要であると判定された荷物に対して2次検査を行う場合、インカム(インターコミュニケーションシステム)等を用いて1次検査を行った第1の検査員から2次検査を行う第2の検査員に1次検査の結果などを伝達している。しかしながら、1次検査において2次検査が必要と判定した場所又は2次検査が必要と判定した理由などの1次検査の結果を第1の検査員から第2の検査員に正確に伝えるのは難しいという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-175410号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、検査を効率良く実施できる検査システム、検査方法およびデータベース作成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、検査システムは、検査対象に対する1次検査に用いる検査装置と2次検査に用いる情報処理装置とを有する。前記検査装置は、画像インタフェースと第1のプロセッサと第1の通信部とを備える。画像インタフェースは、検査対象に電磁波を照射して撮影した検査対象の画像を含む撮影画像データを取得する。第1のプロセッサは、前記画像インタフェースにより取得する撮影画像データに含まれる検査対象の画像を第1の表示装置に表示させ、前記第1の表示装置に表示した前記検査対象の画像における指定箇所が第1の操作装置により指定された場合に前記指定箇所を含む物品の領域である特定領域を抽出し、前記検査対象の画像と前記特定領域を示す情報とを含む1次検査結果を取得する。第1の通信部は、前記検査対象の画像と前記特定領域を示す情報とを含む1次検査結果を出力する。前記情報処理装置は、第2の通信部と第2のプロセッサとを備える。第2の通信部は、前記検査対象の画像と前記検査装置が前記検査対象の画像から抽出した前記特定領域を示す情報とを含む1次検査結果を取得する。第2のプロセッサは、前記特定領域を強調表示させた前記検査対象の画像を第2の表示装置に表示させる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、実施形態に係る検査システムによる検査の運用形態を概略的に説明するための図である。
図2は、実施形態に係る検査システムの全体構成を概略的に示す図である。
図3は、実施形態に係る検査システムの1次検査システムにおける撮影装置および検査装置の構成例を示すブロック図である。
図4は、実施形態に係る検査システムの2次検査システムにおける情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
図5は、実施形態に係る検査システムにおけるデータサーバの構成例を示すブロック図である。
図6は、実施形態に係る検査システムにおける検査装置による1次検査処理の例を説明するためのフローチャートである。
図7は、実施形態に係る検査装置が表示装置に表示する検査対象とする荷物Mの撮影画像としての3次元画像を表示した表示例を示す図である。
図8は、実施形態に係る検査装置が表示装置に表示する荷物の3次元画像を検査員の操作指示に応じて回転させて表示するための表示画面の例を示す図である。
図9は、実施形態に係る検査装置が荷物の3次元画像を検査員が指定するスライス面でスライスしたスライス画像を表示する表示画面の例を示す図である。
図10は、実施形態に係る検査装置が表示装置に表示する指定箇所を含む検査特定領域(特定領域)を強調表示した表示例を示す図である。
図11は、実施形態に係る検査装置が検査特定領域を色付けした荷物の3次元画像と検査特定領域にある物品の候補とを表示する表示画面の例を示す図である。
図12は、実施形態に係る検査システムにおける2次検査システムによる2次検査処理の流れを説明するためのフローチャートである。
図13は、実施形態に係る検査システムにおけるデータサーバによるデータベースの作成処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
まず、実施形態に係る検査システム1の構成について説明する。
図1は、実施形態に係る検査システム1による検査の運用形態を概略的に説明するための図である。図2は、実施形態に係る検査システム1全体の構成例を説明するための図である。
検査システム1は、検査対象とする荷物内に特定の対象物が存在するか否かを検査するためのシステムである。特定の対象物としては、例えば、危険な物品、危険な薬品、取り扱いが禁止されている薬物、国内などの所定領域内への持込又は持出が禁止されている物質などが想定される。また、特定の対象物は、特定の形状をなす固体でなくても良く、液体や粉体などの物質も含まれるものとする。
【0009】
検査システム1は、図2に示すように、1次検査システム1Aと2次検査システム1Bとデータサーバ10とを含む。1次検査システム1Aは、検査対象とする個々の荷物に対して1次検査を行うためのシステムである。2次検査システム1Bは、1次検査によって2次検査が必要であると判定された荷物に対して2次検査を行うためのシステムである。データサーバ10は、1次検査および2次検査による検査結果などに関するデータを管理するためのサーバ装置である。
【0010】
検査システム1における1次検査システム1Aは、図1および図2に示すように、コンベア11、撮影装置12、検査装置13、表示装置(第1の表示装置)14、および、操作装置(第1の操作装置)15などを備える。検査装置13は、撮影装置12、表示装置14、および、操作装置15などに通信接続される。検査装置13は、1次検査の結果などに基づいて2次検査システム1Bのスマートグラス16に表示するためのデータを供給する。例えば、検査装置13は、1次検査の結果を含むデータを2次検査システム1Bの情報処理装置17へデータサーバ10経由又は直接送信する。
(【0011】以降は省略されています)

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