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公開番号2025177212
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-05
出願番号2024083826
出願日2024-05-23
発明の名称医薬組成物
出願人沢井製薬株式会社
代理人弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
主分類A61K 31/47 20060101AFI20251128BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】本発明の課題の一つは、レンバチニブもしくはその塩またはそれらの溶媒和物からなる薬効成分を含む、医薬組成物の中性に近い条件下の溶出性を改善することを目的の一つとする。
【解決手段】本発明の一実施形態によると、医薬組成物は、レンバチニブもしくはその塩またはそれらの溶媒和物からなる薬効成分を含み、水15mLに懸濁したときのpHが6.0~8.0である。本発明の一実施形態によると、医薬組成物は、5%(W/W)水溶液または懸濁液のpHが7.0以上8.0未満となるpH調整剤をさらに含んでもよい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
レンバチニブもしくはその塩またはそれらの溶媒和物からなる薬効成分を含み、
水15mLに懸濁したときのpHが6.0~8.0である、医薬組成物。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
5%(W/W)水溶液または懸濁液のpHが7.0以上8.0未満となる一以上のpH調整剤をさらに含む、
請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記pH調整剤は、塩化ナトリウム、グルコン酸カルシウム水和物、L-グルタミン酸ナトリウム、コハク酸二ナトリウム水和物、酒石酸ナトリウム、乳酸カルシウム水和物、乾燥水酸化アルミニウムゲル、無水リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム水和物、アルギン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、酸化チタン、リン酸水素カルシウム造粒物、硬化油、および硫酸カルシウム水和物からなる群から選択される一つ以上である、
請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
前記医薬組成物は、前記薬効成分を含有する造粒物を含み、
前記pH調整剤は、第1pH調整剤を含み、
前記第1pH調整剤は、前記造粒物に含まれる、
請求項3に記載の医薬組成物。
【請求項5】
前記造粒物以外の添加物をさらに含み、
前記pH調整剤は、第2pH調整剤をさらに含み、
前記第2pH調整剤は、前記添加物に含まれる、
請求項4に記載の医薬組成物。
【請求項6】
前記第1pH調整剤および前記第2pH調整剤は、塩化ナトリウム、グルコン酸カルシウム水和物、L-グルタミン酸ナトリウム、コハク酸二ナトリウム水和物、酒石酸ナトリウム、乳酸カルシウム水和物、乾燥水酸化アルミニウムゲル、無水リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム水和物、アルギン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、酸化チタン、リン酸水素カルシウム造粒物、硬化油、および硫酸カルシウム水和物からなる群から選択される一つ以上である、
請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項7】
前記第1pH調整剤および前記第2pH調整剤は、塩化ナトリウム、酒石酸ナトリウム、乳酸カルシウム水和物、乾燥水酸化アルミニウムゲル、無水リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム水和物からなる群から選択される一つ以上である、
請求項6に記載の医薬組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の一実施形態は、レンバチニブもしくはその塩またはそれらの溶媒和物からなる薬効成分を含む、医薬組成物に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
レンバチニブは抗悪性腫瘍剤であり、甲状腺がん、肝細胞がん、胸腺がん、子宮体がん、腎細胞がん等種々の腫瘍に対する予防治療剤、これらの腫瘍の転移抑制剤として有効性が認められている。レンバチニブを薬効成分する製剤としては、「レンビマ(登録商標)カプセル」が販売されている。
【0003】
レンバチニブは加湿・加温保存条件下にて分解が起こりやすく、さらに、それを含む医薬組成物の表面にてゲル化が起こりやすい。このため、レンバチニブを加湿・加温保存条件下にて保存すると、吸湿により薬効成分の溶出遅延を引き起こすことが知られている。
【0004】
これまでに、レンバチニブを薬効成分とする医薬組成物として、pH8以上の添加剤およびケイ酸類を用いることで医薬組成物の安定性を改善し、ゲル化を抑制して溶出遅延を改善した医薬組成物が報告されている(特許文献1)。また、レンバチニブを薬効成分とする医薬組成物として、炭酸のアルカリ土類金属塩を用いることでレンバチニブの溶出性に優れ、長期間保存しても安定な医薬組成物が報告されている(特許文献2)。さらに、レンバチニブメシル酸塩を0.1M HCl(pH1.0)水溶液に分散させるとゲル化し、低pH溶液ではゲル化が促進されることが報告されている(非特許文献1)。
【0005】
しかしながら、特許文献1、特許文献2、および非特許文献1で報告されているpH8以上の添加剤を用いたレンバチニブを薬効成分とする医薬組成物は、pH1.2程度の酸性条件下における溶出性が優れていることは開示されていたものの、水やpH6.8程度の中性に近い条件下における溶出性については記載されておらず、今回発明者らによって、水やpH6.8程度の中性に近い条件下における溶出性が著しく低下することが明らかになった。ヒトが薬効成分を服用する際には、小腸等における吸収性を考慮する必要がある。小腸等のpHは中性に近いため、中性に近い条件下における溶出性が低いと十分な吸収が得られず、その結果、適切な治療効果が発揮できないことが懸念される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第4834553号公報
特許第5048871号公報
【非特許文献】
【0007】
「International Journal of Pharmaceutics,Volume 607,(2021),121019」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記問題を解決するものであって、レンバチニブもしくはその塩またはそれらの溶媒和物からなる薬効成分を含む医薬組成物の中性に近い条件下でも十分な溶出性を保持することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態によると、医薬組成物は、レンバチニブもしくはその塩またはそれらの溶媒和物からなる薬効成分を含み、前記医薬組成物を水15mLに懸濁したときのpHは6.0~8.0である。
【0010】
本発明の一実施形態によると、医薬組成物は、5%(W/W)水溶液または懸濁液のpHが7.0以上8.0未満となる一以上のpH調整剤をさらに含んでもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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