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公開番号
2025176389
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-04
出願番号
2024082507
出願日
2024-05-21
発明の名称
液液分配装置
出願人
株式会社エマルションフローテクノロジーズ
代理人
弁理士法人日峯国際特許事務所
主分類
B01D
11/04 20060101AFI20251127BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】2つの液相を持つ液液系に含まれる物質の分配を行うための装置であって、エントレインメントを抑制しながら、ファインで安定な乳濁状態に至る相混合を実現できる液液分配装置を提供する。
【解決手段】軽液相もしくは重液相またはその両方が、2枚以上の板を上下に積み重ねた構造内でジグザクに向きを変えながら移行する流路を設置することによって、液滴が移動する方向と線速度を制御する。
【選択図】図6(a)
特許請求の範囲
【請求項1】
軽液相と重液相の2つの液相を持つ液液系に含まれる物質の分配反応に基づいて正抽出、洗浄もしくは逆抽出、またはこれらを組み合わせた操作を行うための多段構造の容器と、前記各液相を送液するポンプから成る液液分配装置であり、
前記容器の各段における、軽液相と重液相の前記各段への入口部分若しくは前記各段からの出口部分またはその両方に設置された、各液相を左右交互に向きを変えながら移行させるための、2枚以上の板を水平または水平から勾配を持たせて上下に間隔をあけて積み重ねた構造のジグザク流路を備え、さらに
前記容器内の隣段との間に、上下が連通する段仕切板を備え、
前記段仕切板によって区切られた前記各段内に、軽液相と重液相の相混合によって前記物質の分配反応が進行する反応部と、相分離した軽液相及び重液相が該反応部を介して前記容器の上下で隣段にまたがって存在する緩衝部が形成されることを特徴とする液液分配装置。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の液液分配装置おいて、軽液相と重液相の前記相混合が、撹拌翼による機械撹拌もしくはノズルからの液滴噴出またはその両方により行われることを特徴とする液液分配装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の液液分配装置において、さらに、前記液相の流れの先に、堰の役目をするオーバーフロー板を設置することによって界面位置の変動を抑制する界面位置調整器を備えていることを特徴とする液液分配装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の液液分配装置において、さらに、前記軽液相もしくは前記重液相またはその両方を吸引する効果及び両相を混合する効果を増幅させるための吸引・撹拌増幅器を備えていることを特徴とする液液分配装置。
【請求項5】
軽液相と重液相の2つの液相を持つ液液系に含まれる物質の分配反応に基づいて正抽出、洗浄または逆抽出を行うための単一の容器と各液相を送液するポンプから成る液液分配装置であり、
前記容器の入口部分もしくは出口部分またはその両方に設けられた、各液相を左右交互に向きを変えながら前記容器内部に移行させるための流路であって、2枚以上の板を水平または水平から勾配を持たせて上下に間隔をあけて積み重ねた構造を有するジグザク流路を備え、
前記容器内部に、軽液相と重液相の相混合によって前記分配反応が進行する反応部と相分離した軽液相および重液相が該反応部を介して前記容器の上下に存在する緩衝部が形成され、相分離した軽液相が前記容器の上部に位置するジグザク流路を介して排出され、相分離した重液相が前記反応部から前記容器の下部に位置するジグザク流路を介して外部に排出されることを特徴とする液液分配装置。
【請求項6】
請求項5に記載の液液分配装置において、前記軽液相と重液相の相混合が、撹拌翼による機械撹拌もしくはノズルからの液滴噴出またはその両方により行われることを特徴とする液液分配装置。
【請求項7】
請求項5または6に記載の液液分配装置において、さらに、前記液相の流れの先に、堰の役目をするオーバーフロー板を設置することによって界面位置の変動を抑制する界面位置調整器を備えていることを特徴とする液液分配装置。
【請求項8】
請求項5乃至7のいずれかに記載の液液分配装置において、さらに軽液相もしくは重液相またはその両方を吸引する効果及び両相を混合する効果を増幅させるための吸引・撹拌増幅器を備えていることを特徴とする液液分配装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに混じり合わない2つの液相を持つ液液系に含まれる物質の分配反応に基づいて、所望の物質の抽出、洗浄、もしくは逆抽出、またはこれらを組み合わせた操作を行うための液液分配装置(塔)に係り、詳細には、上記操作を行うときに、エントレインメント(飛沫同伴)を抑制しながら、ファイン(微細)で安定な乳濁状態に至る相混合を実現できるように多段に構成された、または単段で構成された液液分配装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【0002】
本発明では、2枚以上の板を水平(例えば、後述の図1(a)を参照)または水平から勾配を持たせて(例えば、後述の図6(a)を参照)上下に積み重ねた構造の中を、各液相が左右交互に向きを変えながら移行するジグザク流路を装置内に設置することによって、エントレインメントの抑制とファインで安定な乳濁状態に至る相混合を両立させるようにしたものである。
【背景技術】
【0003】
互いに混じり合わない2つの液相から成る液液系は、化学分野などにおいて幅広く利用されている。例えば、物質の2液相間の分配の違いを利用して物質を分離精製したり回収除去したりする液液分配(液液抽出、溶媒抽出とも呼ばれる)は、金属や有機化合物の分離精製法あるいは回収除去法として、金属工業、化学工業などの基幹産業を支え、ハイテク産業で不可欠なレアメタルの分離回収技術としても、きわめて重要である。また、液液分配はバイオ産業においても重要な技術の1つとなっている。
【0004】
一方で、従来の液液分配装置(例えば、ミキサーセトラー)によって液液分配を連続的に行おうとすると、2つの液相が分離(相分離)する際に、一方の液相の飛沫(微細な液滴)が他方の液相に混入するエントレインメント(飛沫同伴)が発生しやすい。例えば、水相内に油相が同伴するエントレインメントが起こると、排水に油分が混入し、環境負荷が大きくなる。2つの液相を混合(相混合)する際、乳濁状態に至るまでファインに相混合すると、このようなエントレインメントがより起こりやすくなる。
【0005】
2つの液相をファインな乳濁状態に至らしめる方法としては、撹拌翼の回転を利用した撹拌、振とう・振動による撹拌といった機械撹拌が一般的だが、近年では、ノズルからの液滴噴出によってファインな乳濁状態に至るまで相混合する方法も開発されている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。しかしながら、いずれの方法を用いたとしても、よりファインな乳濁状態に至るまで相混合を行えば、より多くのエントレインメントが発生する。すなわち、これまではファインな相混合とエントレインメントの抑制は両立し得ないと考えられてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第5305382号公報
特許第5565719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
2つの液相を持つ液液系に含まれる物質の分配反応に基づく正抽出、洗浄、もしくは逆抽出、またはこれらを組み合わせた操作を連続的に行いたいとき、2つの液相の相混合と相分離を交互に連続して繰り返す必要がある。相混合の状態から相分離の状態に変換するためには、通常、何らかの作用が利用される。例えば、重力・浮力による沈降・浮上の作用によって自然に相分離が起こるのを待つセトリング(静置による重力分離)、あるいは遠心力の作用によって相分離を促進させる遠心分離が用いられる。
【0008】
しかし、セトリングでは、エントレインメントが抑制できなかったり、静置時間を非現実的に長くしない限り、十分に相分離されないままで排出されたり、といった問題が生じる。また、遠心分離では、相混合の状態に対して強力な遠心力を作用させる必要があるため、その力を発生のためのエネルギー負荷が大きいという問題がある。
【0009】
一方、相混合と相分離が同時進行で起こる場合、重力分離を待つこともなく、遠心力も必要とせずに、液液分配を迅速に完了させることができる。しかしながら、このような場合においても、ファインな相混合とエントレインメントの抑制は両立しない。この点に関しては、静置による重力分離の場合と同様である。
【0010】
そこで、相混合と相分離が同時進行で起こる多段の液液分配装置に対して鋭意検討を行なった結果、エントレインメントの抑制とファインで安定な乳濁相混合を両立させるジグザグ流路の仕組みを発明するに至った。なお、このジグザグ流路の仕組みは、多段の複数容器でも単段の単一容器でも機能する。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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