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公開番号2025176068
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-03
出願番号2025142154,2024513071
出願日2025-08-28,2022-08-25
発明の名称常温常圧超伝導セラミック化合物及びその製造方法
出願人クォン ヨンワン,KWON, Young-Wan
代理人TRY国際弁理士法人
主分類C01G 1/00 20060101AFI20251126BHJP(無機化学)
要約【課題】常温常圧超伝導セラミック化合物及びその製造方法を提供する。
【解決手段】常温常圧超伝導セラミック化合物及びその製造方法は、化学式1で表されるセラミック化合物を含むことを特徴とする。
<化学式1>
A10-xBx(PO4)6O
(Aは、Ca、Ba、Sr、SnまたはPb、Bは、Cu、Cd、Zn、Mn、Fe、NiまたはAg、xは0.1~2.0である)
これによれば、常温常圧で超伝導特性を発揮する効果がある。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
化学式1で表されるセラミック化合物を含むことを特徴とする、超伝導性セラミック化合物。
<化学式1>

10-x


(PO




(Aは、Ca、Ba、Sr、SnまたはPb、Bは、Cu、Cd、Zn、Mn、Fe、NiまたはAg、xは0.1~2.0である)
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記化学式1のAのサイトにBが置換されたことを特徴とする、請求項1に記載の超伝導性セラミック化合物。
【請求項3】
前記Bによって、他のAの位置が変更されたことを特徴とする、請求項2に記載の超伝導性セラミック化合物。
【請求項4】
前記Bの置換によって、セラミック化合物の格子構造が変形されたことを特徴とする、請求項2に記載の超伝導性セラミック化合物。
【請求項5】
前記Aと(PO



との間に超伝導量子井戸(SQW)が生成されたことを特徴とする、請求項2に記載の超伝導性セラミック化合物。
【請求項6】
前記超伝導量子井戸(SQW)の間は3.7Å~6.5Åであることを特徴とする、請求項5に記載の超伝導性セラミック化合物。
【請求項7】
前記超伝導量子井戸(SQW)の間でトンネリングが起こることを特徴とする、請求項5に記載の超伝導性セラミック化合物。
【請求項8】
前記Bの置換により熱容量の変化が減少することを特徴とする、請求項2に記載の超伝導性セラミック化合物。
【請求項9】
化学式1で表されるセラミック化合物を蒸着合成する工程を含むことを特徴とする、超伝導性セラミック化合物の製造方法。
<化学式1>

10-x


(PO




(Aは、Ca、Ba、Sr、SnまたはPb、Bは、Cu、Cd、Zn、Mn、Fe、NiまたはAg、xは0.1~2.0である)
【請求項10】
前記蒸着は、反応温度550℃~2000℃で行われることを特徴とする、請求項9に記載の超伝導性セラミック化合物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、常温常圧超伝導セラミック化合物及びその製造方法に関し、より詳細には、常温常圧で超伝導特性を示す超伝導セラミック化合物及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
現代は、電気、電子の時代と呼ばれるほど電子を扱う技術において目覚ましい進歩を重ねてきた。その根源的な側面は、もちろん、発電、送電、配電をベースとする電力の十分な供給にあり、電力を貯蔵することができる媒体である一次電池、二次電池及び無線電力送受信の技術にまで発展し、現代の目覚ましい発展を成し遂げる原動力となっている。
【0003】
しかし、最近登場してきた環境、エネルギーの問題に対する代替案の準備、及び半導体の高集積化/高密度化により生じる効率低下の問題などを解決する課題は、根源的に既存の銅、金のような低抵抗物質の使用により解決してきた方式を新たに代替/解決する物質を探さなければならないまでに至った。
【0004】
それに対するアプローチとして関心を集めた分野が高温超伝導分野であり、1986年、ベドノルツ(Bednorz)とミューラー(Muller)が、古典的な理論であるBCS理論の臨界温度の限界よりも高い臨界温度(Tc)を有する超伝導性物質の新しいクラスを発表し、固体物理学コミュニティを驚かせた[Bednorz,et al,ZPhys B 64,189(1986)]。
【0005】
これらの物質は、緩衝剤陽イオンによって分離された酸化銅層からなるセラミックである。ベドノルツ及びミューラーの元の化合物(LBCO)では、緩衝剤陽イオンはランタン及びバリウムである。彼らの研究に触発されたポール・チュー(Paul Chu)は、緩衝イオンがイットリウム及びバリウムである類似の物質を合成した。
【0006】
この物質がYBCOであり、液体窒素の沸点(77K)を超えるTcを有する最初の超伝導体である[Wu,et al,Phys Rev Lett 58,908(1987)]。
【0007】
それと類似の転機となった報告の中で、最高の臨界温度の上昇は、155GPaの圧力で硫化水素が示す203.5Kとして知られている。[Conventional superconductivity at 203 kelvin at high pressures in the sulfur hydride system.Nature 525,73(2015)。]
【0008】
その後も同様の物質を用いた関連研究が進み、臨界温度は上昇し続け、2020年に常温に迫る15℃の臨界温度を有する超伝導物質も報告されたが、267GPaの非常に高い圧力を要求しており、相対的に圧力を下げようとする努力を重ねた結果、2021年には、186GPaの圧力を加えたとき、約零下5℃で超伝導特性を示すものが報告されたが、このような方式で実生活に応用するのは難しいと考えられる(https://en.Wikipedia.org/wiki/Room-temperature_superconductor)。
【0009】
その理由は、このような硫化水素系や、イットリウム超水素化物の実験結果により、学界でも常温超伝導体に対する期待が大きいのは事実であるが、267GPaや186GPaは、大気圧(1atm)の約20万倍前後に該当する圧力であり、重量に換算すると、1cm

の面積に2700トン以上が加えられているもので、それ自体として産業的に利用することはほとんど不可能であると見ることができる。
【0010】
そのため、常温だけでなく常圧でも使用可能な超伝導物質の開発が必要であり、これは、硫化水素やイットリウム超水素化物系ではない、言い換えると、高圧が必要でない物質であって初めて、その応用性が高くなり、産業全般に利用可能性が高まると考えられる。
(【0011】以降は省略されています)

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