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公開番号2025175149
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-28
出願番号2025158193,2023173277
出願日2025-09-24,2013-12-16
発明の名称RNA誘導性ヒトゲノム改変
出願人プレジデント アンド フェローズ オブ ハーバード カレッジ
代理人個人
主分類C12N 15/09 20060101AFI20251120BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】真核細胞を改変する方法の提供。
【解決手段】真核細胞のゲノムDNAに相補的なRNAをコードする核酸を真核細胞にトランスフェクトすること、および前記RNAと相互作用して前記ゲノムDNAを部位特異的に切断する酵素をコードする核酸を前記真核細胞にトランスフェクトすることを含み、前記細胞が前記RNAおよび前記酵素を発現し、前記RNAが相補的ゲノムDNAに結合し、前記酵素がゲノムDNAを部位特異的に切断する、真核細胞を改変する方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
本開示に実質的に開示された発明。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願データ
本願は、2013年3月13日に出願された米国特許仮出願第61/779,169号および2012年12月17日に出願された米国特許仮出願第61/738,355号に基づく優先権を主張するものであり、あらゆる目的のため、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 4,300 文字)【0002】
政府利益に関する記述
本発明は、国立衛生研究所により授与されたP50HG005550の下、政府の援助により成されたものである。政府は、本発明に関して一定の権利を有する。
【背景技術】
【0003】
細菌および古細菌のCRISPRシステムは、Casタンパク質と複合体を形成したcrRNAに依存して、侵入するウイルスおよびプラスミドDNA中に存在する相補的配列を分解する(参照文献1~3)。近年、S.pyogenesのII型CRISPRシステムのインビトロ再構築により、通常はトランスにコードされるtracrRNAと融合したcrRNAが、Cas9タンパク質に該crRNAにマッチする標的DNA配列を配列特異的に切断させるのに十分であることが実証された(参照文献4)。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は文献を数字で参照し、それらは本開示の最後に列挙されている。数字に対応する文献は、完全に引用された場合と同様に、数字に対応する補足文献として参照により本明細書に組み込まれる。
【0005】
本開示のある態様によれば、ゲノムDNAに相補的なRNAおよび該RNAと相互作用する酵素を含む二成分系が真核細胞にトランスフェクトされる。RNAおよび酵素は細胞によって発現される。次いで、RNA/酵素複合体のRNAが相補的ゲノムDNAに結合する。次いで、酵素が前記ゲノムDNAの切断などの機能を果たす。RNAは、約10ヌクレオチド~約250ヌクレオチドを含む。RNAは、約20ヌクレオチド~約100ヌクレオチドを含む。ある態様によれば、酵素は、部位特異的に任意の所望の機能を果たすことができ、そのために酵素が改変されている。ある態様によれば、真核細胞は、酵母細胞、植物細胞、または哺乳動物細胞である。ある態様によれば、酵素は、RNA配列の標的とされたゲノム配列を切断し(参照文献(4~6)参照)、これによりゲノム改変された真核細胞が作り出される。
【0006】
ある態様によれば、本開示は、ゲノムDNAに相補的なRNAをコードする核酸を細胞のゲノム中に含めること、およびゲノムDNA上で所望の機能を果たす酵素をコードする核酸を細胞のゲノム中に含めることにより、ヒト細胞を遺伝子改変する方法を提供する。ある態様によれば、RNAおよび酵素が発現される。ある態様によれば、RNAは相補的ゲノムDNAとハイブリダイズする。ある態様によれば、RNAが相補的ゲノムDNAとハイブリダイズすると、酵素が活性化されて、切断などの所望の機能を部位特異的が果たされる。ある態様によれば、RNAおよび酵素は、細菌II型CRISPRシステムのコンポーネントである。
【0007】
ある態様によれば、真核細胞のゲノムDNAに相補的なRNAをコードする核酸を真核細胞にトランスフェクトすること、および前記RNAと相互作用して前記ゲノムDNAを部位特異的に切断する酵素をコードする核酸を前記真核細胞にトランスフェクトすることを含み、前記細胞が前記RNAおよび前記酵素を発現し、前記RNAが相補的ゲノムDNAに結合し、前記酵素が前記ゲノムDNAを部位特異的に切断する、真核細胞を改変する方法が提供される。ある態様によれば、酵素はCas9、改変Cas9、またはCas9のホモログである。ある態様によれば、真核細胞は、酵母細胞、植物細胞、または哺乳動物細胞である。ある態様によれば、RNAは約10ヌクレオチド~約250ヌクレオチドを含む。ある態様によれば、RNAは約20ヌクレオチド~約100ヌクレオチドを含む。
【0008】
ある態様によれば、真核細胞のゲノムDNAに相補的なRNAをコードする核酸をヒト細胞にトランスフェクトすること、および前記RNAと相互作用して前記ゲノムDNAを部位特異的に切断する酵素をコードする核酸を前記ヒト細胞にトランスフェクトすることを含み、前記ヒト細胞が前記RNAおよび前記酵素を発現し、前記RNAが相補的ゲノムDNAに結合し、前記酵素が前記ゲノムDNAを部位特異的に切断する、ヒト細胞を改変する方法が提供される。ある態様によれば、酵素はCas9、改変Cas9、またはCas9のホモログである。ある態様によれば、RNAは約10ヌクレオチド~約250ヌクレオチドを含む。ある態様によれば、RNAは約20ヌクレオチド~約100ヌクレオチドを含む。
【0009】
ある態様によれば、真核細胞のゲノムDNA上の異なる部位に相補的なRNAをコードする複数の核酸を真核細胞にトランスフェクトすること、および前記RNAと相互作用して前記ゲノムDNAを部位特異的に切断する酵素をコードする核酸を前記真核細胞にトランスフェクトすることを含み、前記細胞が前記RNAおよび前記酵素を発現し、前記RNAが相補的ゲノムDNAに結合し、前記酵素が前記ゲノムDNAを部位特異的に切断する、複数のゲノムDNA部位で真核細胞を改変する方法が提供される。ある態様によれば、酵素はCas9である。ある態様によれば、真核細胞は、酵母細胞、植物細胞、または哺乳動物細胞である。ある態様によれば、RNAは約10ヌクレオチド~約250ヌクレオチドを含む。ある態様によれば、RNAは約20ヌクレオチド~約100ヌクレオチドを含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
改変II型CRISPRシステムを用いたヒト細胞におけるゲノム編集を示す図である。
改変II型CRISPRシステムを用いたヒト細胞におけるゲノム編集を示す図である。
図1Cは、改変II型CRISPRシステムを用いたヒト細胞におけるゲノム編集を示す図である。
図1Cは、改変II型CRISPRシステムを用いたヒト細胞におけるゲノム編集を示す図である。
複数の細胞型における、もともと存在するAAVS1遺伝子座のRNA誘導性ゲノム編集を示す図である。
図2Bは、複数の細胞型における、もともと存在するAAVS1遺伝子座のRNA誘導性ゲノム編集を示す図である。
図2Bは、複数の細胞型における、もともと存在するAAVS1遺伝子座のRNA誘導性ゲノム編集を示す図である。
図2Bは、複数の細胞型における、もともと存在するAAVS1遺伝子座のRNA誘導性ゲノム編集を示す図である。
複数の細胞型における、もともと存在するAAVS1遺伝子座のRNA誘導性ゲノム編集を示す図である。
複数の細胞型における、もともと存在するAAVS1遺伝子座のRNA誘導性ゲノム編集を示す図である。
複数の細胞型における、もともと存在するAAVS1遺伝子座のRNA誘導性ゲノム編集を示す図である。
複数の細胞型における、もともと存在するAAVS1遺伝子座のRNA誘導性ゲノム編集を示す図である。
図3Aは、cas9遺伝子挿入断片の発現フォーマットおよび完全配列を示す図である。
図3Aは、cas9遺伝子挿入断片の発現フォーマットおよび完全配列を示す図である。
ガイドRNAのU6プロモーターに基づく発現スキーム、およびRNA転写産物の予想二次構造を示す図である。
使用した7種のgRNAを示す図である。
修復DNAドナー、Cas9タンパク質、およびgRNAの全ての可能な組み合わせの、93TにおいてHRを成功させる能力についての試験を示す図である。
gRNAおよびGas9を介したゲノム編集の分析を示す図である。
gRNAおよびGas9を介したゲノム編集の分析を示す図である。
別個のGFPレポーターコンストラクトをそれぞれ有する3種の293T安定発現細胞株を示す図である。
別個のGFPレポーターコンストラクトをそれぞれ有する3種の293T安定発現細胞株を示す図である。
293Tにおいて図1Bに記載のレポーターの隣接GFP配列を標的化する2種の新たなgRNAを示す図である。
別個のGFPレポーターコンストラクトをそれぞれ有する2種の293T安定発現細胞株を示す図である。
別個のGFPレポーターコンストラクトをそれぞれ有する2種の293T安定発現細胞株を示す図である。
ヒトiPS細胞におけるRNA誘導性NHEJを示す図である。
ヒトiPS細胞におけるRNA誘導性NHEJを示す図である。
ヒトiPS細胞におけるRNA誘導性NHEJを示す図である。
K562細胞におけるRNA誘導性NHEJを示す図である。
K562細胞におけるRNA誘導性NHEJを示す図である。
293T細胞におけるRNA誘導性NHEJを示す図である。
293T細胞におけるRNA誘導性NHEJを示す図である。
dsDNAドナーまたは短鎖オリゴヌクレオチドドナーのいずれかを用いた内在性AAVS1遺伝子座におけるHRを示す図である。
dsDNAドナーまたは短鎖オリゴヌクレオチドドナーのいずれかを用いた内在性AAVS1遺伝子座におけるHRを示す図である。
dsDNAドナーまたは短鎖オリゴヌクレオチドドナーのいずれかを用いた内在性AAVS1遺伝子座におけるHRを示す図である。
図13Aは、ヒトゲノム中の遺伝子を標的とするガイドRNAの多重合成、回収、およびU6発現ベクターのクローニングの方法を示す図である。
図13Aは、ヒトゲノム中の遺伝子を標的とするガイドRNAの多重合成、回収、およびU6発現ベクターのクローニングの方法を示す図である。
ヒトゲノム中の遺伝子を標的とするガイドRNAの多重合成、回収、およびU6発現ベクターのクローニングの方法を示す図である。
CRISPRを介したRNA誘導性転写活性化を示す図である。
CRISPRを介したRNA誘導性転写活性化を示す図である。
CRISPRを介したRNA誘導性転写活性化を示す図である。
CRISPRを介したRNA誘導性転写活性化を示す図である。
gRNA配列の柔軟性を示す図である。
gRNA配列の柔軟性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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