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公開番号2025174921
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-28
出願番号2025081510
出願日2025-05-14
発明の名称殺菌剤の殺菌効果の評価方法
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類C12Q 1/686 20180101AFI20251120BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】植物病原菌に対する殺菌効果を評価する方法の提供。
【解決手段】(1)サンプルに、(A1)~(A4)からなる群より選ばれる1種以上の化合物A、及び(B1)及び(B2)からなる群より選ばれる1種以上の化合物Bを接触させて、殺菌処理を行う工程、(A1):R1O-(EO)l-R2、(A2)特定のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、(A3)特定のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、(A4):特定のポリグリセリンモノ脂肪酸エステル、(B1)R5O-[(PO)m/(EO)p]-R6、(B2):R7-OH、(2)工程(1)で殺菌処理されたサンプルより該植物病原菌由来の核酸を抽出し、サンプルあたりの核酸の濃度を定量する工程、(3)工程(2)で得られた核酸の濃度の定量値を工程(1)で処理されていないサンプルより得られる核酸の濃度定量値と比較し、該殺菌剤の殺菌効果を評価する工程、を含む、方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
次の工程(1)~(3)を含む、殺菌剤の植物病原菌に対する殺菌効果の評価方法。
(1)植物病原菌を含むサンプルに、評価対象の殺菌剤と共に下記(A1)~(A4)からなる群より選ばれる1種以上の化合物A、及び(B1)及び(B2)からなる群より選ばれる1種以上の化合物Bを接触させて、殺菌処理を行う工程
(A1):R

O-(EO)

-R

〔式中、R

は炭素数10~18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、lはエチレンオキシ基の平均モル数であり、3~40の数を示し、R

は水素原子又はメチル基を示す。〕
(A2):ポリオキシエチレン脂肪酸エステル(ただし、該脂肪酸の脂肪酸残基は炭素数8~18であり、エチレンオキシドの平均モル数は5~40である。)
(A3):下記式(A3-1)又は(A3-2)で示されるポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
JPEG
2025174921000013.jpg
49
170
〔式中、R

及びR
3’
はそれぞれ炭素数8~18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、a1、b1、c1、a2、b2、及びc2は、それぞれエチレンオキシドのモル数を表す0以上の整数であり、a1、b1、c1、a2、b2、及びc2の合計は平均で4以上40以下である。〕
(A4):下記式で示されるポリグリセリンモノ脂肪酸エステル
JPEG
2025174921000014.jpg
18
170
〔式中、R

はいずれか一つが炭素数8~16の脂肪酸残基であり、他は水素原子であり、nは1~3の整数であり重合モル数を示す。〕
(B1):R

O-[(PO)

/(EO)

]-R

〔式中、R

は炭素数6~12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、POはプロピレンオキシ基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、m、pはそれぞれ、プロピレンオキシ基、エチレンオキシ基の平均モル数であり、mは1~25の数、pは0~4の数を示し、mと、m及びpの合計との比であるm/(m+p)は0.6~1であり、R

は水素原子又はメチル基を示す。“/”はPOとEOの配列がランダムでもブロックでもよいことを意味する。〕
(B2):R

-OH
〔式中、R

は炭素数8~14の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示す。〕
(2)前記工程(1)で殺菌処理されたサンプルより前記植物病原菌由来の核酸を抽出し、サンプルあたりの核酸の濃度を定量する工程
(3)前記工程(2)で得られた核酸の濃度の定量値を前記工程(1)で処理されていないサンプルより得られる核酸の濃度定量値と比較することにより、評価対象の殺菌剤の前記植物病原菌に対する殺菌効果を評価する工程
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記(A1)は、R

が炭素数12~18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、lが4~23の数であり、R

が水素原子であるか、
前記(A2)は、脂肪酸の脂肪酸残基が炭素数10~18であり、エチレンオキシドの平均モル数が10~12であるか、
前記(A3)は、R

又はR
3’
が炭素数10~18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、a1+b1+c1+a2+b2+c2が5以上20以下であるか、
前記(B1)は、R

が炭素数8の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、mが3であり、pが0であり、R

が水素原子であるか、又は、
前記(B2)は、R

が炭素数8~12の直鎖アルキル基である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記化合物Bに対する、前記化合物Aの質量比〔A/B〕が0.05~20である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記工程(1)が下記工程(1’)である、請求項1に記載の方法。
(1’)植物病原菌を含むサンプルに、評価対象の殺菌剤と共に前記化合物A及び化合物Bを含む組成物を接触させる処理を行う工程
【請求項5】
前記組成物が、前記(A1)及び前記(B1)を含む組成物、又は前記(A2)及び(B2)を含む組成物である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記植物病原菌が、ガノデルマ属菌、フザリウム属菌、リゾクトニア属菌、根こぶ病菌、木材腐朽菌、ピシウム属菌、ボトリティス属菌、バーティシリウム属菌、さび菌、うどん粉病菌、バチルス属菌、軟腐病菌、根頭癌腫病菌又は青枯病菌から選ばれる1種である、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
植物病原菌を含むサンプルが、植物病原菌を培養した培地、植物病原菌で汚染された土壌、水又は植物体のいずれかである、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
核酸がDNAである、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
下記(A1)~(A4)からなる群より選ばれる1種以上の化合物A、及び(B1)及び(B2)からなる群より選ばれる1種以上の化合物Bを有効成分とする死滅植物病害菌の核酸分解促進剤。
(A1):R

O-(EO)

-R

〔式中、R

は炭素数10~18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、lはエチレンオキシ基の平均モル数であり、3~40の数を示し、R

は水素原子又はメチル基を示す。〕
(A2):ポリオキシエチレン脂肪酸エステル(ただし、該脂肪酸の脂肪酸残基は炭素数8~18であり、エチレンオキシドの平均モル数は5~40である。)
(A3):下記式(A3-1)又は(A3-2)で示されるポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
JPEG
2025174921000015.jpg
49
170
〔式中、R

及びR
3’
はそれぞれ炭素数8~18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、a1、b1、c1、a2、b2、及びc2は、それぞれエチレンオキシドのモル数を表す0以上の整数であり、a1、b1、c1、a2、b2、及びc2の合計は平均で4以上40以下である。〕
(A4):下記式で示されるポリグリセリンモノ脂肪酸エステル
JPEG
2025174921000016.jpg
18
170
〔式中、R

はいずれか一つが炭素数8~16の脂肪酸残基であり、他は水素原子であり、nは1~3の整数であり重合モル数を示す。〕
(B1):R

O-[(PO)

/(EO)

]-R

〔式中、R

は炭素数6~12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、POはプロピレンオキシ基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、m、pはそれぞれ、プロピレンオキシ基、エチレンオキシ基の平均モル数であり、mは1~25の数、pは0~4の数を示し、mと、m及びpの合計との比であるm/(m+p)は0.6~1であり、R

は水素原子又はメチル基を示す。“/”はPOとEOの配列がランダムでもブロックでもよいことを意味する。〕
(B2):R

-OH
〔式中、R

は炭素数8~14の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示す。〕
【請求項10】
請求項1に記載の方法を用いる植物病原菌に対する殺菌剤のスクリーニング方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は殺菌剤の植物病原菌に対する殺菌効果の評価方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
病害感受性の植物に病原菌等が接触し、増殖することで発症する植物病害は、農作物生産における大きな脅威となる。植物病害には、大きく分けて種子伝染性病害と土壌伝染性病害の2つがある。種子伝染性病害は、種子や球根等に病原体が付着していて、催芽時あるいは出芽時に病気が拡散する病害である。また、土壌伝染性病害は、土壌中で腐生的に生存している病原性の糸状菌や細菌が土壌中で増殖することにより発生する病害である。
【0003】
細菌により引き起こされる病害として、イネもみ枯細菌病、イネ苗立枯細菌病、白葉枯細菌病、褐条病等、糸状菌により引き起こされる病害として、ばか苗病、ごま葉枯病、いもち病等が広く知られている。また、マレーシア、インドネシア等の熱帯諸国の主要な油糧植物資源であるアブラヤシは、近年、Basal Stem Rotという土壌病害が問題となっている。Basal Stem Rotは、土壌中に存在するガノデルマ・ボニネンス(Ganoderma boninense)という糸状菌がアブラヤシの根部と接触した後に感染することにより引き起こされ、根部の感染に始まり、やがて患部が根から茎に広がり、葉も枯れる病気である。
更に、バナナプランテーションではフザリウム菌による病害が問題となっており、エクアドル等の中南米を中心に被害をもたらしたパナマ病、及び、インド、インドネシア及びフィリピン等の東南アジア中心に被害をもたらすとされる新パナマ病の影響が懸念されている。
【0004】
斯かる植物病害(特に土壌伝染性病害/土壌病害感染)に対しては、殺菌剤等の農業用薬物を使用して、病原性の細菌や糸状菌の感染を防除することが行われるが、防除効果が不十分であると病気が進行し、それとともに作物の生産性が低下したり、植物自体が枯れるという事態を招く。
そのため、殺菌剤を使用する際には、育成植物に感染する病害菌に対して確実な殺菌効果を示す殺菌剤を植物に施用することが感染の防止及び進行を食い止めるうえで重要である。
【0005】
殺菌剤の病原菌に対する殺菌効果を評価する方法としては、培養によって生育する菌の生菌数等を測定する方法(培養法)が一般的であり(例えば、非特許文献1)、画像によって生育菌を解析する方法も知られている。
また、サンプル中の微生物の存在や存在量を検出、測定する方法としては、微生物の核酸(デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA))量やアデノシン三リン酸(ATP)量を測定する方法等が知られている。DNAの測定は、検出感度が非常に高く、菌種同定もできるが、DNAの寿命が長く、生菌と死菌、両方のゲノムを拾ってしまうことから、エチジウムモノアジド(EMA)を用いたEMA-ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法のような生菌のDNAのみを検出する手法が提案されている(非特許文献2)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
日本食品工業学会誌、1991,Vol.38,No.6,570-574.
Ethidium monoazide for DNA-based differentiation of viable and dead bacteria by 5‘-nuclease PCR. Biotechniques. 2003 Apr;34(4):804-8, 810, 812-3.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、培養法は菌に応じて培地選択が必要で、培養した菌の識別が困難であり、菌によっては培養に数週間を要するという問題があり、画像によって生育菌を解析する場合には特殊な機器や操作が必要になる。また、生菌のDNAのみを検出するEMA-PCR法では、使用するエチジウムに強い発がん性が疑われ、容易に扱うには課題がある。また、ATP量は簡単な検査方法であるが、菌全般を検出してしまうため、菌の生死や菌種の識別ができない。
【0008】
本発明は、殺菌剤の植物病原菌に対する殺菌効果を、核酸を定量することによって精度よく評価する方法を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、殺菌剤の植物病原菌に対する殺菌効果の評価系に、評価殺菌剤と共に特定の非イオン界面活性剤を共存させた場合に、生菌数と核酸量が相関し、核酸、特にDNAを定量することにより殺菌効果の評価が可能となることを見出した。
【0010】
すなわち、本発明は、以下の1)~3)に係るものである。
1)次の工程(1)~(3)を含む、殺菌剤の植物病原菌に対する殺菌効果の評価方法。
(1)植物病原菌を含むサンプルに、評価対象の殺菌剤と共に下記(A1)~(A4)からなる群より選ばれる1種以上の化合物A、及び(B1)及び(B2)からなる群より選ばれる1種以上の化合物Bを接触させて、殺菌処理を行う工程
(A1):R

O-(EO)

-R

〔式中、R

は炭素数10~18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し
、EOはエチレンオキシ基を示し、lはエチレンオキシ基の平均モル数であり、3~40の数を示し、R

は水素原子又はメチル基を示す。〕
(A2):ポリオキシエチレン脂肪酸エステル(ただし、該脂肪酸の脂肪酸残基は炭素数8~18であり、エチレンオキシドの平均モル数は5~40である。)
(A3):下記式(A3-1)又は(A3-2)で示されるポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
(【0011】以降は省略されています)

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