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公開番号2025171371
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-20
出願番号2024076629
出願日2024-05-09
発明の名称物品の製造方法および、発泡性接着シートおよび接着剤組成物
出願人大日本印刷株式会社
代理人個人,個人
主分類C09J 7/35 20180101AFI20251113BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】低温または短時間で硬化可能な発泡性接着シートおよび接着剤組成物、ならびにそれを用いた物品の製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも接着層1を有する発泡性接着シート10であって、上記接着層が、熱硬化性樹脂と、熱発泡剤と、紫外線照射により、上記熱硬化性樹脂を熱硬化させる硬化剤類を発生する発生剤とを含有する上記発泡性接着シートを準備する準備工程と、上記発泡性接着シートに紫外線Lを照射する紫外線照射工程と、第一部材20aおよび第二部材20bの間に、上記発泡性接着シートを配置する配置工程と、加熱により上記発泡性接着シートの上記接着層を発泡硬化させ、上記第一部材および上記第二部材を接着する加熱工程と、を有し、上記紫外線照射工程および上記配置工程を順不同に行う、物品100の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも接着層を有する発泡性接着シートであって、前記接着層が、熱硬化性樹脂と、熱発泡剤と、紫外線照射により、前記熱硬化性樹脂を熱硬化させる硬化剤類を発生する発生剤とを含有する前記発泡性接着シートを準備する準備工程と、
前記発泡性接着シートに紫外線を照射する紫外線照射工程と、
第一部材および第二部材の間に、前記発泡性接着シートを配置する配置工程と、
加熱により前記発泡性接着シートの前記接着層を発泡硬化させ、前記第一部材および前記第二部材を接着する加熱工程と、
を有し、前記紫外線照射工程および前記配置工程を順不同に行う、物品の製造方法。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記加熱工程における加熱温度が、80℃以上160℃以下である、請求項1に記載の物品の製造方法。
【請求項3】
前記加熱工程における加熱時間が、3秒以上10分以下である、請求項1に記載の物品の製造方法。
【請求項4】
前記紫外線照射工程前に、前記第一部材および前記第二部材のいずれか一方に前記発泡性接着シートを配置する第二の準備工程を有する、請求項1に記載の物品の製造方法。
【請求項5】
前記発泡性接着シートが、第一接着層および第二接着層を有し、
前記第一接着層および前記第二接着層が、前記熱硬化性樹脂と、前記発生剤とを含有し、
前記第一接着層および前記第二接着層の少なくとも一方が、前記熱発泡剤を含有する、請求項1に記載の物品の製造方法。
【請求項6】
少なくとも接着層を有する発泡性接着シートであって、
前記接着層が、熱硬化性樹脂と、熱発泡剤と、紫外線照射により、前記熱硬化性樹脂を熱硬化させる硬化剤類を発生する発生剤とを含有する、発泡性接着シート。
【請求項7】
第一接着層および第二接着層を有し、
前記第一接着層および前記第二接着層が、前記熱硬化性樹脂と、前記発生剤とを含有し、
前記第一接着層および前記第二接着層の少なくとも一方が、前記熱発泡剤を含有する、請求項6に記載の発泡性接着シート。
【請求項8】
熱硬化性樹脂と、熱発泡剤と、紫外線照射により、前記熱硬化性樹脂を熱硬化させる硬化剤類を発生する発生剤と、を含有する、接着剤組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、物品の製造方法、ならびにそれに用いられる発泡性接着シートおよび接着剤組成物に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
部材同士を接着する接着剤は、様々な分野で用いられており、その接着方法も、多くの方法が知られている。
【0003】
例えば特許文献1~3には、発泡剤を含有する接着シート(発泡性接着シート)が開示されている。発泡性接着シートの使用方法として、例えば、2つの部材の間に発泡性接着シートを配置し、その後、加熱により発泡性接着シートを発泡硬化させることで、2つの部材を接着する方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-203114号公報
国際公開第2016/163514号
特開2020-76059号公報
特開2002-249669号公報
特許第6488554号公報
特表2024-511830号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
加熱による発泡性接着シートの硬化には、例えば160℃以上の高い温度が必要である。また、加熱による発泡性接着シートの硬化には、一定時間の加熱が必要である。所定温度までの昇温時間や、加熱後の冷却時間を含めると、硬化に要する時間が長い。特に、硬化温度が高いと、上記時間がさらに長くなる傾向がある。そのため、コスト増大および生産性低下の要因になる。
【0006】
また、発泡性接着シートに低温硬化可能な熱硬化性樹脂を用いると、保管安定性に劣る。そのため、低温硬化可能な熱硬化性樹脂は適さない。
【0007】
例えば特許文献4には、電気・電子絶縁材料として使用する絶縁シートであって、短時間の紫外線照射で硬化する絶縁シートが開示されている。具体的には、基材と、紫外線硬化型樹脂組成物に中空体微粒子(マイクロバルーン)が配合された紫外線硬化系熱賦活性低誘電樹脂組成物から構成される樹脂層とを有する絶縁シートが開示されている。
【0008】
また、例えば特許文献5には、粘接着シートを用いたコンクリート工事の剥落防止工事の作業時間短縮化方法が開示されている。具体的には、電離放射線硬化性樹脂と、該電離放射線硬化性樹脂用硬化剤と、電離放射線照射後に上記電離放射線硬化性樹脂に反応する塩基が徐々に発生する光塩基発生剤とを含有する粘接着層と、繊維を含む補修又は補強部材とを備えた上記粘接着シートを準備する工程と、上記粘接着シートを上記コンクリートに貼り合わせる前に電離放射線を照射して上記粘接着層の硬化を開始させる工程と、上記硬化を開始させた後、上記粘接着層を上記コンクリートに貼り合わせ、上記コンクリートに貼り合わせた後の上記粘接着シートの硬化が、貼り合わせた上記粘接着シートをそのままにして次の作業又は段取りを行っている間に、該粘接着シートが硬化して対象構造物に接着するための上記電上記電離放射線の照射又は加熱処理を施さなくても、上記コンクリートの環境温度で進行させる工程と、を有する、剥落防止工事の作業時間短縮化方法が開示されている。
【0009】
しかし、特許文献4、5は、発泡性接着シートに関する技術ではない。
【0010】
また、特許文献6には、2つの基板を一時的に接合した後、剥離する場合に用いられる接着剤として、多官能性アクリレートオリゴマーと、アクリレートモノマーを含む反応性希釈剤と、光開始剤と、膨張開始温度T

より高い温度で膨張することができる熱膨張性微小球と、を含む接着剤前駆体組成物であって、接着剤前駆体組成物は温度T

で液体であり、T

はT

よりも低く、接着剤前駆体組成物の反応生成物は温度T
tanδmax
でtanδの最大値を有する熱膨張性仮接着剤であり、T
tanδmax
はT

よりも低い、接着剤前駆体組成物が開示されている。しかし、特許文献6は、2つの基板を一時的に接合し、接着剤が膨張することにより基板の剥離を容易にする技術であり、2つの基板を永久的に接合する技術ではない。
(【0011】以降は省略されています)

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