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公開番号2025171115
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-20
出願番号2024076121
出願日2024-05-08
発明の名称光学部材
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人弁理士法人ゆうあい特許事務所
主分類G02B 5/08 20060101AFI20251113BHJP(光学)
要約【課題】ユーザ側へ光を射出する射出領域のうち最終領域における光量の低下を抑制可能な光学部材を提供する。
【解決手段】光学部材1は、ミラー2と、ミラー2と対向配置されたハーフミラー3と、を備える。ハーフミラー3は、入射光の一部を透過し、他の一部をミラー2の側に反射する透過反射層32を有する。ミラー2またはハーフミラー3を介した光が射出され、ユーザに外景を視認させる視認領域RVは、複数の領域RV1~RVNに区画される。ハーフミラー3のうちミラー2の外郭の外側にはみ出し、外景光が入射する領域の一端を入射端部とし、視認領域RVのうち入射端部から最も遠い1つの領域を最終領域の第N領域RVNとする。このとき、透過反射層32は、ハーフミラー3のうち第N領域RVNに位置する領域以外の他の領域に配置される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
光学部材であって、
光を反射するミラー(2)と、
入射した光の一部を透過させ、前記光の他の一部を前記ミラーの側に反射する透過反射層(32)を有し、前記ミラーと対向配置されたハーフミラー(3)と、を備え、
前記ミラーまたは前記ハーフミラーを介した光が射出される領域であって、ユーザに外景を視認させる領域を視認領域(RV)とし、前記ハーフミラーのうち前記ミラーの外郭の外側にはみ出し、外景光(L1)が入射する領域の一端を入射端部(3A)として、
前記視認領域は、複数の領域(RV1~RVN)を有してなり、
前記透過反射層は、複数の前記領域のうち前記入射端部から最も遠い1つの領域を最終領域(RVN)として、前記ハーフミラーのうち前記最終領域に位置する領域以外の他の領域に配置されている、光学部材。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記ミラーまたは前記ハーフミラーのなす平面に対する法線方向を厚み方向(D1)とし、前記平面に沿った方向であって、前記ハーフミラーのうち前記入射端部から反対側の終端部(3B)に向かう方向を導光方向(D2)とし、前記ミラーまたは前記ハーフミラーに入射する光の進行方向と前記厚み方向とのなす角度をθとし、前記ミラーと前記ハーフミラーとの前記厚み方向における距離をTとし、前記ミラーと前記ハーフミラーとの間における光の最大の往復回数をN-1(N:2以上の整数)とし、前記透過反射層の前記導光方向における長さL
TR
として、
前記透過反射層は、L
TR
=(N-1)×T×2tanθを満たす、請求項1に記載の光学部材。
【請求項3】
前記ハーフミラーのうち前記透過反射層が形成される基材(31)の前記導光方向における長さをL

として、
前記ハーフミラーは、L

>L
TR
を満たし、
前記透過反射層は、前記基材のうち前記入射端部から前記導光方向においてL
TR
の長さまでの領域に形成され、前記基材のうち残部のすべての領域には形成されていない、請求項2に記載の光学部材。
【請求項4】
前記ハーフミラーのうち前記透過反射層が形成される基材(31)の前記導光方向における長さをL

として、
前記ハーフミラーは、L

=L
TR
を満たすと共に、前記最終領域に位置する領域には配置されていない、請求項2に記載の光学部材。
【請求項5】
透光性材料で構成され、第一面(4a)と、前記第一面に平行な第二面(4b)とを有する導光体(4)をさらに備え、
前記ミラーは、前記第一面における一端(41)および反対側の他端(42)のうち前記他端の側から所定の一部の領域に配置されており、
前記ハーフミラーは、前記第二面のうち前記一端の側に位置する第一端部(43)の側から所定の一部の領域に配置されており、
前記導光体は、前記第一面のうち前記一端の側における前記ミラーが配置されていない領域が内部に光を入射させる入射部(4aa)であり、前記第二面のうち前記第一端部とは反対側の第二端部(44)側における前記ハーフミラーが配置されていない領域が前記ミラーで反射した光の一部を外部に射出する射出部(4ba)である、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の光学部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、対をなすミラーおよびハーフミラーを備え、入射した光の導光および射出が可能な光学部材に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、光の反射を主に行うミラーと、光の反射および透過を行うハーフミラーとが対向配置されてなる一対のミラーを備える光学部材が知られている(例えば特許文献1)。特許文献1に記載の光学部材は、入射した外景光が一対のミラー間で反射および透過・射出がなされ、ハーフミラー側から外部に射出されることで、ユーザに死角領域の光景を視認させる死角補助装置として用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6172511号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ハーフミラーは、例えば、誘電体多層膜や金属蒸着膜で構成されるが、前者の場合にはハーフミラーにおける光の吸収率が小さく、光の損失をある程度抑えることができるものの、反射率が光の波長や入射角度によって変化してしまう。一方、後者の場合、ハーフミラーは、光の一部を吸収してしまい、外部に射出する光の光量を低下させてしまう。
【0005】
また、ハーフミラーが上記のいずれの構成であっても、ミラーとハーフミラーとの間における光の反射回数が増えるほど、一対のミラーを導光される光の光量が低下してしまう。このため、光学部材は、ユーザ側に光を射出する射出領域のうち外景光の入射領域から最も遠い一部の領域である最終領域では、ユーザに視認させる光景が暗くなってしまう。
【0006】
本開示は、上記の点に鑑み、ミラーおよびハーフミラーを有し、ユーザ側へ光を射出する射出領域のうち最終領域における光量の低下を抑制可能な光学部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の1つの観点によれば、光学部材は、
光を反射するミラー(2)と、
入射した光の一部を透過させ、光の他の一部をミラーの側に反射する透過反射層(32)を有し、ミラーと対向配置されたハーフミラー(3)と、を備え、
ミラーまたはハーフミラーを介した光が射出される領域であって、ユーザに外景を視認させる領域を視認領域(RV)とし、ハーフミラーのうちミラーの外郭の外側にはみ出し、外景光(L1)が入射する領域の一端を入射端部(3A)として、
視認領域は、複数の領域(RV1~RVN)を有してなり、
透過反射層は、複数の領域のうち入射端部から最も遠い1つの領域を最終領域(RVN)として、ハーフミラーのうち最終領域に位置する領域以外の他の領域に配置されている。
【0008】
この光学部材は、対をなすミラーおよびハーフミラーを有し、ハーフミラーが光を透過・反射する透過反射層を有すると共に、ユーザに外景を視認させる視認領域が複数の領域を有している。そして、ハーフミラーのうちミラーの外郭の外側に突き出した部位の端部を入射端部として、透過反射層は、複数の領域のうち入射端部から最も遠い最終領域に位置する領域とは異なる領域に配置される。これにより、光学部材は、ミラーおよびハーフミラーの間を導光した光が、最終領域で透過反射層を介さずに外部に射出されることとなり、最終領域における射出光の光量の低下が抑制される。
【0009】
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
第1実施形態の光学部材を示す断面図である。
図1のII方向から見た矢視図である。
第1実施形態の光学部材における導光の説明図である。
比較例の光学部材における導光の説明図である。
第2実施形態の光学部材を示す断面図である。
第2実施形態の光学部材における導光の説明図である。
第3実施形態の光学部材を示す断面図である。
第3実施形態の光学部材における導光の説明図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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