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公開番号
2025171035
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-20
出願番号
2024075995
出願日
2024-05-08
発明の名称
塗工紙
出願人
日本製紙株式会社
代理人
弁理士法人お茶の水内外特許事務所
主分類
D21H
19/28 20060101AFI20251113BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約
【課題】折り加工適性に優れた塗工紙を提供すること。
【解決手段】 坪量が100g/m
2
以上の紙基材と、
PHBHとEVAとを含む塗工層と、
前記塗工層上にPHBHを含むオーバー層と、
を有し、
前記塗工層が前記PHBH100質量部に対して前記EVAを10質量部以上250質量部以下含み、
前記EVAが抗張力4.0MPa以上かつ伸度300%以上である塗工紙。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
坪量が100g/m
2
以上の紙基材と、
PHBHとEVAとを含む塗工層と、
前記塗工層上にPHBHを含むオーバー層と、
を有し、
前記塗工層が前記PHBH100質量部に対して前記EVAを10質量部以上250質量部以下含み、
前記EVAが抗張力4.0MPa以上かつ伸度300%以上であることを特徴とする塗工紙。
続きを表示(約 210 文字)
【請求項2】
前記EVAが抗張力6.0MPa以上かつ伸度400%以上であることを特徴とする請求項1に記載の塗工紙。
【請求項3】
前記EVAがガラス転移温度-30℃以上5℃以下であることを特徴とする請求項2に記載の塗工紙。
【請求項4】
前記塗工層が無機顔料を含むことを特徴とする請求項1に記載の塗工紙。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の塗工紙を有する紙容器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗工紙に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、生分解性材料を用いた環境配慮型の包装体の開発が注目を集めており、紙コップや紙皿等の紙器や、表面に凹凸を有するブリスターパック等の紙容器への応用が期待されている。生分解性材料として、ポリ乳酸やポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステルが知られているが、脂肪族ポリエステルは、温度が低いと生分解に時間がかかり、海洋などの自然環境での分解速度が遅いという問題がある。
ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂は、好気性、嫌気性下での分解性に優れた、微生物産生の熱可塑性プラスチックであり、海洋中などの水中でも微生物により短期間で分解されるという特筆すべき性能を有している。そして、3-ヒドロキシブチレートと3-ヒドロキシヘキサノエートとの共重合体であるポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-3-ヒドロキシヘキサノエート)(以下、PHBHともいう)が、その生分解性、樹脂物性等の点から注目されている。
【0003】
特許文献1には、紙基材の一面にPHBHと接着剤を塗工した、坪量150g/m
2
以上600g/m
2
以下の塗工紙が提案されている。ここで、上記したような紙容器を製造する場合、加工工程において紙を折り曲げる工程を伴うが、特許文献1に記載の塗工紙は、折り曲げ加工により、PHBHと接着剤とを含む塗工層に微小クラックが多く発生するという問題が判明した。塗工層でのクラックの発生は、包装体の密封性や封緘性の低下、内包物が水や油等の液体物を含む場合の紙へ浸透による不衛生化に繋がってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-195716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、折り加工適性に優れた塗工紙を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の課題を解決するための手段は、以下のとおりである。
1.坪量が100g/m
2
以上の紙基材と、
PHBHとEVAとを含む塗工層と、
前記塗工層上にPHBHを含むオーバー層と、
を有し、
前記塗工層が前記PHBH100質量部に対して前記EVAを10質量部以上250質量部以下含み、
前記EVAが抗張力4.0MPa以上かつ伸度300%以上であることを特徴とする塗工紙。
2.前記EVAが抗張力6.0MPa以上かつ伸度400%以上であることを特徴とする1.に記載の塗工紙。
3.前記EVAがガラス転移温度-30℃以上5℃以下であることを特徴とする2.に記載の塗工紙。
4.前記塗工層が無機顔料を含むことを特徴とする1.~3.のいずれかに記載の塗工紙。
5.1.~4.のいずれかに記載の塗工紙を有する紙容器。
【発明の効果】
【0007】
本発明の塗工紙は、折り加工適性に優れ、紙容器に好適に用いることができる。本発明の塗工紙は、塗工層が無機顔料を含んでいても折り加工適性に優れ、無機顔料によるバリア性等の機能性を付与することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の塗工紙は、 坪量が100g/m
2
以上の紙基材と、
PHBHとEVAとを含む塗工層と、
この塗工層上にPHBHを含むオーバー層と、
を有し、
塗工層がPHBH100質量部に対してEVAを10質量部以上250質量部以下含み、
EVAが抗張力4.0MPa以上かつ伸度300%以上である。
【0009】
本明細書において、抗張力と伸度は、JIS-K-6251:2017の3.4と3.5でそれぞれ評価した値である。
本明細書において「A~B」(A、Bは数値や比率)との記載は、A、Bを含む数値範囲を意味する。
【0010】
本発明の塗工紙は、紙基材と塗工層とオーバー層を有していればよく、紙基材の両面に塗工層を有することもでき、両面に塗工層を有する場合、少なくとも1面にオーバー層を有していればよい。また、紙基材と塗工層との間にアンカー層、水蒸気バリア層、ガスバリア層、インク受容層等の他の層を有していてもよい。なお、オーバー層は塗工層に接して設けられる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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