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公開番号2025170590
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-19
出願番号2024075297
出願日2024-05-07
発明の名称核医学診断装置
出願人キヤノンメディカルシステムズ株式会社
代理人弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
主分類G01T 1/161 20060101AFI20251112BHJP(測定;試験)
要約【課題】外部デバイスを用いずに、被検体の周期的な動きに対する同期再構成を行なうこと。
【解決手段】核医学診断装置は呼吸動と心拍動とが生じるスキャンのリストモードデータから呼吸動を解析し、呼吸位相ごとにリストモードデータを分割して第1画像を生成、呼吸位相ごとに心拍動を解析し、リストモードデータを呼吸位相ごと、心拍位相ごとに分割したデータのそれぞれから第2画像を生成、呼吸位相間の第1のモーションベクターと、心拍位相間の第2のモーションベクターの少なくとも一方を取得し、呼吸位相が異なり且つ心拍位相が共通する第2画像のグループごとに、第2画像に第1のモーションベクターを適用して合算し特定の位相に対応した第1の単一位相画像を生成、又は、心拍位相が異なり且つ呼吸位相が共通する第2画像のグループごとに、第2画像に対してモーションベクターを適用して合算し特定の位相に対応した第2の単一位相画像を生成する。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
呼吸動と心拍動とが生じる被検体に対して核医学スキャンを行なって得られたリストモードデータに基づいて、前記呼吸動を解析する第1解析部と、
前記呼吸動の位相である呼吸位相ごとに前記リストモードデータを分割した分割データのそれぞれから第1画像を生成する第1画像生成部と、
前記リストモードデータに基づいて、前記呼吸位相ごとに、前記心拍動を解析する第2解析部と、
前記リストモードデータを前記呼吸位相ごとに分割した位相データを、前記心拍動の位相である心拍位相ごとに分割した分割データのそれぞれから第2画像を生成する第2画像生成部と、
前記呼吸位相における位相間の変化を示す第1のモーションベクターと、前記心拍位相における位相間の変化を示す第2のモーションベクターとの少なくとも一方を取得するベクター取得部と、
前記呼吸位相が異なり且つ前記心拍位相が共通する前記第2画像のグループごとに、前記第2画像に対して前記第1のモーションベクターを適用して合算することによって、前記呼吸位相のうちの特定の位相に対応した第1の単一位相画像を生成し、又は、前記心拍位相が異なり且つ前記呼吸位相が共通する前記第2画像のグループごとに、前記第2画像に対して前記第2のモーションベクターを適用して合算することによって、前記心拍位相のうちの特定の位相に対応した第2の単一位相画像を生成する合算処理部と
を備える、核医学診断装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記合算処理部は、前記呼吸位相が異なり且つ前記心拍位相が共通する前記第2画像のグループごとに、前記第2画像に対して前記第1のモーションベクターを適用して合算することによって前記第1の単一位相画像を生成し、更に、前記第1の単一位相画像に対して、前記第2のモーションベクターを適用して合算することによって、或いは、前記心拍位相が異なり且つ前記呼吸位相が共通する前記第2画像のグループごとに、前記第2画像に対して前記第2のモーションベクターを適用して合算することによって前記第2の単一位相画像を生成し、更に、前記第2の単一位相画像に対して、前記第1のモーションベクターを適用して合算することによって、前記呼吸位相のうちの特定の位相に対応し且つ前記心拍位相のうちの特定の位相に対応する単一画像を生成する、請求項1に記載の核医学診断装置。
【請求項3】
前記第1解析部は、前記リストモードデータの時間方向における一部分を部分データとして抽出し、抽出した部分データから再構成した再構成画像に基づいて前記呼吸動の波形である呼吸波形を推定し、
前記第1画像生成部は、前記呼吸波形に基づいて前記呼吸位相ごとに前記リストモードデータを分割した分割データのそれぞれから前記第1画像を生成する、請求項1に記載の核医学診断装置。
【請求項4】
前記第1解析部は、前記リストモードデータから、第1の長さの時間幅を有する前記部分データを、前記第1の長さよりも短い第2の長さの時間間隔ごとに抽出する、請求項3に記載の核医学診断装置。
【請求項5】
前記第2解析部は、前記位相データの時間方向における一部分を部分データとして抽出し、抽出した部分データから再構成した再構成画像に基づいて前記心拍動の波形である心拍波形を推定し、
前記第2画像生成部は、前記心拍波形に基づいて前記心拍位相ごとに前記位相データを分割した分割データのそれぞれから前記第2画像を生成する、請求項1に記載の核医学診断装置。
【請求項6】
前記ベクター取得部は、前記第1画像に基づいて前記第1のモーションベクターを取得し、
前記合算処理部は、前記呼吸位相が異なり且つ前記心拍位相が共通する前記第2画像のグループごとに、前記第2画像に対して前記第1のモーションベクターを適用して合算することによって、前記呼吸位相のうちの特定の位相に対応した第1の単一位相画像を生成する、請求項1に記載の核医学診断装置。
【請求項7】
前記ベクター取得部は、前記第2画像に基づいて前記第2のモーションベクターを取得し、
前記合算処理部は、前記心拍位相が異なり且つ前記呼吸位相が共通する前記第2画像のグループごとに、前記第2画像に対して前記第2のモーションベクターを適用して合算することによって、前記心拍位相のうちの特定の位相に対応した第2の単一位相画像を生成する、請求項1に記載の核医学診断装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書及び図面に開示の実施形態は、核医学診断装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
核医学診断装置における画像収集は、呼吸動や心拍動等の影響を受ける場合がある。このような周期的な動きの影響を抑制して画質の向上を図るため、呼吸同期再構成や心拍同期再構成といった同期再構成技術が知られている。例えば、被検体に取り付けた外部デバイスにより呼吸や心拍を計測することにより、核医学診断装置により収集したデータを呼吸位相や心拍位相に対応付け、特定の位相のデータを抽出して再構成処理に使用することにより、呼吸動や心拍動の影響を抑制した核医学画像を取得することができる。但し、外部デバイスを被検体に装着することは、技師等の操作者にとっても被検体にとっても負担となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-187350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、外部デバイスを用いずに、被検体の周期的な動きに対する同期再構成を行なうことである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置付けることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る核医学診断装置は、呼吸動と心拍動とが生じる被検体に対して核医学スキャンを行なって得られたリストモードデータに基づいて、前記呼吸動を解析する第1解析部と、前記呼吸動の位相である呼吸位相ごとに前記リストモードデータを分割した分割データのそれぞれから第1画像を生成する第1画像生成部と、前記リストモードデータに基づいて、前記呼吸位相ごとに、前記心拍動を解析する第2解析部と、前記リストモードデータを前記呼吸位相ごとに分割した位相データを、前記心拍動の位相である心拍位相ごとに分割した分割データのそれぞれから第2画像を生成する第2画像生成部と、前記呼吸位相における位相間の変化を示す第1のモーションベクターと、前記心拍位相における位相間の変化を示す第2のモーションベクターとの少なくとも一方を取得するベクター取得部と、前記呼吸位相が異なり且つ前記心拍位相が共通する前記第2画像のグループごとに、前記第2画像に対して前記第1のモーションベクターを適用して合算することによって、前記呼吸位相のうちの特定の位相に対応した第1の単一位相画像を生成し、又は、前記心拍位相が異なり且つ前記呼吸位相が共通する前記第2画像のグループごとに、前記第2画像に対して前記第2のモーションベクターを適用して合算することによって、前記心拍位相のうちの特定の位相に対応した第2の単一位相画像を生成する合算処理部とを備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1は、実施形態に係る核医学診断装置の構成の一例を示す図である。
図2は、第1の実施形態に係る処理回路による一連の処理を示すフローチャートである。
図3Aは、第1の実施形態に係る呼吸動解析の一例を示す図である。
図3Bは、第1の実施形態に係る呼吸動解析の一例を示す図である。
図4Aは、第1の実施形態に係る呼吸動解析の一例を示す図である。
図4Bは、第1の実施形態に係る呼吸動解析の一例を示す図である。
図5は、第1の実施形態に係る呼吸位相ごとの画像について説明するための図である。
図6は、第1の実施形態に係るモーションベクターについて説明するための図である。
図7は、第1の実施形態に係る位相データについて説明するための図である。
図8は、第1の実施形態に係る心拍波形の推定処理の一例を示す図である。
図9は、第1の実施形態に係る単一位相画像の生成処理について説明するための図である。
図10は、第2の実施形態に係る単一位相画像の生成処理について説明するための図である。
図11は、第3の実施形態に係る医用情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しながら、核医学診断装置の実施形態について説明する。
【0008】
(第1の実施形態)
まず、核医学診断装置10について説明する。核医学診断装置10は、核医学スキャンを実行可能な医用画像診断装置(モダリティ)である。核医学スキャンとは、放射線核種でラベルされた薬剤を被検体に投与して行なうスキャンであり、典型的な例としては、PET(Positron Emission Computed Tomography)スキャンや、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)スキャンを挙げることができる。
【0009】
本実施形態では、核医学診断装置10がPET装置である場合を例として、図1を用いて説明する。図1は、第1の実施形態に係る核医学診断装置10の構成の一例を示す図である。図1に示す核医学診断装置10は、架台装置110と、コンソール装置120とを備える。架台装置110は、検出器130と、フロントエンド回路112と、天板113と、寝台114と、寝台駆動部116とを備える。
【0010】
検出器130は、放射線を検出する検出器である。例えば、検出器130は、被検体Pに投与され集積した薬剤から放出される陽電子が周囲の組織の電子と対消滅を起こすことで発生したガンマ線が発光体と相互作用することにより励起状態となった物質が再び基底状態に遷移する際に再放出される光であるシンチレーション光(蛍光)を検出することにより、放射線を検出する検出器である。また、実施形態においては、検出器130は、チェレンコフ光も検出することができる。検出器130は、被検体Pに投与され集積した薬剤から放出される陽電子が周囲の組織の電子と対消滅を起こすことで発生したガンマ線の放射線のエネルギー情報を検出する。検出器130は、被検体Pの周囲をリング状に取り囲むように複数配置され、例えば複数の検出器ブロックからなる。
(【0011】以降は省略されています)

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