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公開番号2025169559
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-14
出願番号2024074354
出願日2024-05-01
発明の名称画素読出回路、及び撮像素子
出願人日本放送協会
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H04N 25/77 20230101AFI20251107BHJP(電気通信技術)
要約【課題】局所領域でビニングの有無を切り替え可能な撮像素子から、グローバルシャッター方式で画素値を読み出す。
【解決手段】画素読出回路は、n(nは1以上の自然数)個の画素と、n個の前記画素により共有されるフローティングディフュージョンとを有し、ビニングの有無に応じた画素値の取り出しが可能な画素ブロックから、グローバルシャッター方式により画素値を読み出す画素読出回路であって、前記画素ごとに備えられた画素信号読出スイッチと、ビニングを行わない場合には、フレームレートに応じた周波数で制御されるグローバルシャッター信号をn分の1に分周した周波数で画素値を読み出し、ビニングを行う場合には、前記グローバルシャッター信号と同一の周波数で画素値を読み出すGS信号転送スイッチと、を備える。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項１】
ｎ（ｎは１以上の自然数）個の画素と、ｎ個の前記画素により共有されるフローティングディフュージョンとを有し、ビニングの有無に応じた画素値の取り出しが可能な画素ブロックから、グローバルシャッター方式により画素値を読み出す画素読出回路であって、
前記画素ごとに備えられた画素信号読出スイッチと、
ビニングを行わない場合には、フレームレートに応じた周波数で制御されるグローバルシャッター信号をｎ分の１に分周した周波数で画素値を読み出し、ビニングを行う場合には、前記グローバルシャッター信号と同一の周波数で画素値を読み出すＧＳ信号転送スイッチと、
を備える画素読出回路。
続きを表示（約 700 文字）【請求項２】
画素ブロック毎にリセット信号の転送を制御するリセット信号転送スイッチを更に備え、
前記リセット信号は、選択可能な露光時間に応じて制御され、
前記リセット信号転送スイッチは、対応する画素ブロックの露光時間に応じて、リセット信号を前記画素ブロックに転送する、
請求項１に記載の画素読出回路。
【請求項３】
複数の前記画素ブロックを有する画素アレイ層と、前記画素ブロックからグローバルシャッターで読み出すための制御を行うグローバル制御回路層と、を有する裏面積層型回路から画素値を読み出す、
請求項１に記載の画素読出回路。
【請求項４】
前記画素アレイ層に配置され、読み出しモードに応じて、前記画素信号読出スイッチに対する制御信号を出力するモード制御回路を更に備える、
請求項３に記載の画素読出回路。
【請求項５】
前記画素アレイ層に配置され、読み出しモードに応じて、ＧＳ信号転送スイッチにより読み出された電荷を読み出すための信号と、前記フローティングディフュージョンに蓄積された電荷をリセットするリセット信号と、読み出し対象の画素を選択する画素選択信号とを出力する垂直走査回路を更に備える、
請求項３に記載の画素読出回路。
【請求項６】
請求項１から請求項５のいずれか一項に記載の画素読出回路と、
複数の前記画素ブロックを有する画素アレイ層と、
前記画素ブロックからグローバルシャッターで読み出すための制御を行うグローバル制御回路層と、
を備える撮像素子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、画素読出回路、及び撮像素子に関する。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
従来の撮像システムにおいて、解像度、フレームレート、及びダイナミックレンジ特性が、画面内で一定となるように設定されていることが一般的である。ここで、ヘッドマウントディスプレイや、ＬＥＤ（ＬｉｇｈｔＥｍｉｔｔｉｎｇＤｉｏｄｅ）ドーム等、従来の表示画角を大幅に超える高視野角映像を取得する映像システムでは、同一画像内に様々な動きや輝度を持つ被写体が同時に映り込むことが想定される。様々な動きや輝度を持つ被写体の一例としては、絵柄の細かい被写体や、動きの速い被写体、日向と日陰といった明暗差が大きな被写体等を例示することができる。
【０００３】
このような広視野映像に映り込む全ての被写体に対して、エイリアスや動きボケ、白飛び、黒つぶれ、信号対雑音比（ＳＮＲ）の劣化等を抑えた画像を取得するには、高解像度、高フレームレート、高ダイナミックレンジといった性能を同時に満たす撮像素子が求められる。しかしながら、高解像度化や高フレームレート化の実現には、撮像素子内で画素信号を高速に読み出す必要がある一方で、ダイナミックレンジやＳＮＲは、画素信号を高速に読み出すほど劣化しやすい、というトレードオフの関係がある。また、画素信号の読み出し速度が増加すると、読み出し回路の規模や消費電力の増大といった問題も生じる。したがって、一般的な撮像素子、例えばＣＭＯＳ（ＣｏｍｐｌｅｍｅｎｔａｒｙＭｅｔａｌＯｘｉｄｅＳｅｍｉｃｏｎｄｕｃｔｏｒ）撮像素子において、上述したような高性能化を実現するのは容易ではない。
【０００４】
一方で、主観画質を高品質化するという観点に立つと、撮像素子の駆動モードは必ずしも画面内で一定とする必要はない。一般的な画像の撮影においては、被写体の輝度や時空間周波数成分は、画面内で必ずしも一様ではない。例えば、静止した細かい絵柄の被写体が存在する領域は、高解像度で撮影することが望ましいが、高フレームレートで撮像する必要はない。また、高速で移動する物体が存在する領域は、高解像度で撮影しても、フレームレートによってはモーションブラーが発生するため、空間周波数成分は低下する。更に、輝度の高い被写体が存在する領域では、暗部の階調の確保やノイズによる画質への影響を考慮する優先度が下がり、輝度の低い被写体が存在する領域は、逆に明部の階調を確保する優先度が下がる。このように従来の撮像方式には、撮像素子の撮像パラメータに対して、被写体の特徴によってはスペックの過剰や不足が生じており、改善の余地があるということができる。
【０００５】
また、同一画像内に含まれる複数の被写体それぞれの特徴によって、求められる撮像パラメータの水準が異なるため、これらの撮像パラメータを必ずしも画面内で一定とすることを要しない。例えば、静止した被写体が存在する領域は、高いフレームレートで撮像する必要はなく、高解像度で撮像することが望ましい。また、高速で移動する物体が存在する領域は、動きぼやけにより空間周波数が低下するため、高解像度で撮像する必要はなく、高フレームレートで撮像することが望ましい。
【０００６】
また、輝度の高い被写体が存在する領域では、部分的に露光時間を短縮し、輝度の低い被写体が存在する領域では、部分的に露光時間を延長することにより、画面全体のダイナミックレンジを向上させることができる。このように、同一画像内に含まれる複数の被写体それぞれの特徴に合わせて撮像パラメータを好適に制御することにより、高解像度、フレームレート、ダイナミックレンジ特性を達成しなくとも、実質的にそれらを達成した場合と同様の画質を取得することが可能であると考えることができる。このような撮影の実現に向けた技術として、特許文献１に記載されている画素構造を用いた撮像素子が知られている。
【０００７】
また、特許文献１に記載されている画素構造を制御する技術として、特許文献２に記載されたような技術が知られている。特許文献２に記載されたような技術によれば、フォトダイオードからの読み出し動作の有無を切り替えることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００８】
特開２０２２－１２３５３９号公報
特開２０２３－３３９１１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００９】
しかしながら、特許文献２に記載されたような技術は、グローバルシャッター方式に対応することができない。また、特許文献１に記載されている画素構造から、グローバルシャッター方式で画素値を読み出すことは、一般に行われていない。
【００１０】
上記の課題を鑑み、本発明は、局所領域でビニングの有無を切り替え可能な撮像素子から、グローバルシャッター方式で画素値を読み出すことが可能な画素読出回路、及び撮像素子を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
（【００１１】以降は省略されています）

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