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公開番号
2025168360
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-07
出願番号
2025131618,2024101985
出願日
2025-08-06,2019-09-24
発明の名称
品質最適化デブロッキングを実行するためのイメージ処理デバイス及び方法
出願人
ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
代理人
個人
,
個人
主分類
H04N
19/117 20140101AFI20251030BHJP(電気通信技術)
要約
【課題】ブロック符号でエンコードされたイメージの第1のブロックと第2のブロックとの間のブロックエッジをデブロッキングするための、イメージエンコーダ及び/又はイメージデコーダにおける使用のためのイメージ処理デバイス(501)を提供する。
【解決手段】イメージ処理デバイス(501)は、ブロックエッジをフィルタリングするためのフィルタ(502)を備え、ブロックエッジからのデブロッキング範囲であって、ブロックエッジに垂直となるデブロッキング範囲内のフィルタリング対象の画素の少なくともいくつかに対して、画素の元の画素値及び少なくとも1つのさらなる画素値からフィルタリングされる画素値を決定し、ブロックエッジからの画素の距離に依存する画素のクリッピング値を決定し、クリッピング値を用いてフィルタリングされる画素値をクリッピングして、結果としてデブロッキングされた画素値が得られるように構成される。
【選択図】図9
特許請求の範囲
【請求項1】
ブロック符号でエンコードされたイメージの第1のブロック(401)と第2のブロック(402)との間のブロックエッジ(403、800)をデブロッキングするための、イメージエンコーダ(600)及び/又はイメージデコーダ(700)における使用のためのイメージ処理デバイス(501、601、701)であって、イメージ処理デバイス(501、601、701)は、ブロックエッジ(403、800)をフィルタリングするためのフィルタ(502、602、702)を備え、ブロックエッジ(403、800)からのデブロッキング範囲内のフィルタリング対象の少なくとも1つの画素に対して、
画素の元の画素値からフィルタリングされる画素値を決定し、
ブロックエッジ(403、800)からの画素の距離に依存する画素のクリッピング値を決定し、
クリッピング値を用いてフィルタリングされる画素値をクリッピングして、結果としてデブロッキングされた画素値が得られる
ように構成される、イメージ処理デバイス(501、601、701)。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
クリッピング値は、元の画素値とデブロッキングされた画素値との間で最大限許容される変化量である、請求項1に記載のイメージ処理デバイス(501、601、701)。
【請求項3】
クリッピング値を用いてフィルタリングされる画素値をクリッピングして、結果としてデブロッキングされた画素値が得られることは、
フィルタリングされる画素値とデブロッキングされた画素値との間の差の絶対値が画素のクリッピング値を越えない場合、デブロッキングされた画素値をフィルタリングされる画素値に設定することと、
フィルタリングされる画素値が、元の画素値プラスクリッピング値を超える場合、デブロッキングされた画素値を、元の画素値プラス画素のクリッピング値に設定することと、
フィルタリングされる画素値が、元の画素値マイナスクリッピング値より小さい場合、デブロッキングされた画素値を、元の画素値マイナス画素のクリッピング値に設定することと
を有する、請求項1又は2に記載のイメージ処理デバイス(501、601、701)。
【請求項4】
フィルタ(502、602、702)は、関数又はルックアップテーブルを用いることにより、ブロックエッジ(403、800)からの画素の距離に依存する画素のクリッピング値を決定するように適合される、請求項1から3のうちのいずれか一項に記載のイメージ処理デバイス(501、601、701)。
【請求項5】
フィルタ(502、602、702)は、ブロックエッジ(403、800)からの画素の距離を拡大しつつ単調に減少する関数を用いることにより、ブロックエッジ(403、800)からの画素の距離に依存する画素のクリッピング値を決定するように適合される、請求項1から3のうちのいずれか一項に記載のイメージ処理デバイス(501、601、701)。
【請求項6】
関数は指数関数である、請求項5に記載のイメージ処理デバイス(501、601、701)。
【請求項7】
関数は、tc’=tc+(tc>>i)であり、tc’はクリッピング値であり、tcは一定値であり、iは、ブロックエッジ(403、800)からの画素の距離であり、>>は、右シフトを示す、請求項6に記載のイメージ処理デバイス(501、601、701)。
【請求項8】
関数は線形関数である、請求項5に記載のイメージ処理デバイス(501、601、701)。
【請求項9】
関数はtc’=tc+(tc-(i*x)であり、tc’はクリッピング値であり、tcは一定値であり、iは、ブロックエッジ(403、800)からの画素の距離であり、xは一定値である、請求項8に記載のイメージ処理デバイス(501、601、701)。
【請求項10】
フィルタ(502、602、702)は、ブロックエッジ(403、800)からのデブロッキング範囲内のフィルタリング対象の各画素に対して、
画素の元の画素値からフィルタリングされる画素値を決定し、ブロックエッジ(403、800)から画素の距離に依存する画素のクリッピング値を決定し、クリッピング値を用いてフィルタリングされる画素値をクリッピングして、結果としてデブロッキングされた画素値が得られるように適合される、請求項1から9のうちのいずれか一項に記載のイメージ処理デバイス(501、601、701)。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、画像処理の分野、例えば、静止画像及び/又はビデオ画像符号化に関する。特に、本開示は、デブロッキングフィルタの改善に言及する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
本開示の実施形態は、画像処理の分野、例えば、静止画像及び/又はビデオ画像符号化に関する。特に、本開示は、デブロッキングフィルタの改善に言及する。
【0003】
H.264/AVC及びHEVCなどのビデオ符号化スキームは、ブロックベースのハイブリッドビデオ符号化の成功原理に沿って設計されている。この原理を用いて、画像は、まずブロックに区分化され、次に、各ブロックがイントラ画像又はインター画像予測を用いることにより予測される。これらのブロックは、隣接ブロックから相対的に符号化され、同程度の類似性を有する元の信号に近似する。符号化されたブロックのみが元の信号に近似するので、近似間の差が、予測における不連続性を引き起こし、ブロック境界を変えてしまうかもしれない。これらの不連続性は、デブロッキングフィルタにより弱められる。HEVCは、最大サイズの64×64画素の符号化ツリーユニット(CTU)の概念を有するH.264/AVCのマクロブロック構造に代わるものである。CTUは、8×8画素の最小サイズまで細分され得るより小さい符号化ユニット(CU)への四分木分解スキームへとさらに区分化され得る。HEVCはまた、予測ブロック(PB)及び変換ブロック(TB)の概念を導入する。
【0004】
HEVCでは、2つのフィルタ、すなわち、普通のフィルタ及び強力なフィルタがデブロッキングフィルタにおいて規定される。普通のフィルタは、エッジの両側に対して多くても2つのサンプルを修正する。強力な方は、閾値と比較して、エッジに沿って3つの追加のサンプルをフィルタリングする。これらのチェックのすべてが正しい場合、強力なフィルタが適用される。強力なフィルタは、エッジに沿うサンプルに対してより集中的な平滑化効果を有し、エッジの両側に対して多くても3つのサンプルを修正できる。
【0005】
ITU-T VCEG(Q6/16)及びISO/IEC MPEG (JTC1/SC29/WG11)は、次世代ビデオコーデック、すなわち、多目的ビデオ符号化(VVC)を検討している。この新しいビデオコーデック規格は、(スクリーンコンテンツ符号化及び高ダイナミックレンジ符号化のための、その現在の拡張及び短期的な拡張を含む)現在のHEVC規格の圧縮能力を大幅に上回る圧縮能力を目標としている。当該グループは、映像符号化共同研究チーム(JVET)として知られる共同コラボレーションの取り組みにおいて、この調査活動を一緒に作業して、この分野におけるそれらの専門家により提案される圧縮技術設計を評価する。
【0006】
VVCテストモデル(VTM)は、HEVCの性能を超える将来の進化型ビデオ符号化技術として、ITU-T VCEG及びISO/IEC MPEGの映像符号化共同研究チーム(JVET)により協調したテストモデル研究下にある特徴を説明する。VTM2.0において現在用いられているデブロッキングフィルタはHEVCと同じである。
【0007】
しかしながら、今のところ、デブロッキングは、特にブロックエッジのすぐそばにはない領域の過度な平滑化又はぼかしの原因となることが多い。これは、準最適な低デブロッキング品質の原因となっている。
【発明の概要】
【0008】
上述した課題を考慮して、本開示は、従来のデブロッキングフィルタリングを改善することを目標とする。本開示は、最適化された品質でデブロッキングフィルタリングを実行できるイメージ処理デバイスを提供することを目的とする。さらに、デブロッキングは効率的かつ正確となるはずである。
【0009】
本開示の実施形態は、独立請求項の特徴、及び、従属請求項の特徴による実施形態のさらに有利な実装により規定される。
【0010】
本開示の第1実施形態によれば、ブロック符号でエンコードされたイメージの第1符号化ブロックと第2符号化ブロックとの間のブロックエッジをデブロッキングするための、イメージエンコーダ及び/又はイメージデコーダにおける使用のためのイメージ処理デバイスが提供される。イメージ処理デバイスは、ブロックエッジをフィルタリングするためのフィルタを備え、ブロックエッジからのデブロッキング範囲であって、ブロックエッジに対して垂直となるデブロッキング範囲内のフィルタリング対象の画素の少なくともいくつかに対して、画素の元の画素値及び少なくとも1つのさらなる画素値からフィルタリングされる画素値を決定し、ブロックエッジからの画素の距離に依存する画素のクリッピング値を決定し、クリッピング値を用いてフィルタリングされる画素値をクリッピングし、結果としてデブロッキングされた画素値が得られるように構成される。これは、過度な平滑化又はぼかしの影響を減らし、デブロッキングの品質を大きく改善する。イメージ処理デバイスは、本開示において説明される演算を実行するための処理回路であってよい。処理回路は、ハードウェア及びソフトウェアを有してよい。処理回路は、例えば、1つ又は複数のプロセッサと、1つ又は複数のプロセッサによる実行のためのプログラムコードを運ぶ不揮発性メモリとを有してよい。1つ又は複数のプロセッサにより実行される場合、プログラムコードは、イメージ処理デバイスに、それぞれの演算を実行するように指示する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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