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公開番号
2025167837
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-07
出願番号
2024072786
出願日
2024-04-26
発明の名称
タイル下の空隙補修方法及び充填材注入治具
出願人
東急建設株式会社
,
不二窯業株式会社
,
株式会社バッサー
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
E04G
23/02 20060101AFI20251030BHJP(建築物)
要約
【課題】環境への負荷が小さく、短工期に低騒音・低振動で施工可能である、タイル下の空隙補修方法を提供する。
【解決手段】(1)床に張られたタイルの目地の交点部分及び前記交点から前記タイルの側面に沿った所定の長さの目地材と下地材を撤去して、前記タイルの厚さと略同一の深さの目地溝を形成する、目地溝形成工程と、(2)前記交点に、前記タイルの下の下地層に到達する充填材注入孔を削孔する、削孔工程と、(3)前記充填材注入孔の上部に、上端に充填材投入口を有し、下端に充填材吐出口を有する充填材注入治具を、前記充填材注入孔に前記充填材吐出口を挿入して立設する、充填材注入治具立設工程と、(4)前記充填材注入治具に前記充填材投入口から充填材を投入する、充填材投入工程と、(5)前記充填材を自由落下により前記充填材吐出口から前記充填材注入孔、前記目地溝を経由して、前記タイル下部の空隙に前記充填材を充填する、充填材充填工程と、を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
(1)床に張られたタイルの目地の交点部分及び前記交点から前記タイルの側面に沿った所定の長さの目地材と下地材を撤去して、前記タイルの厚さと略同一の深さの目地溝を形成する、目地溝形成工程と、
(2)前記交点に、前記タイルの下の下地層に到達する充填材注入孔を削孔する、削孔工程と、
(3)前記充填材注入孔の上部に、上端に充填材投入口を有し、下端に充填材吐出口を有する充填材注入治具を、前記充填材注入孔に前記充填材吐出口を挿入して立設する、充填材注入治具立設工程と、
(4)前記充填材注入治具に前記充填材投入口から充填材を投入する、充填材投入工程と、
(5)前記充填材を自由落下により前記充填材吐出口から前記充填材注入孔、前記目地溝を経由して、前記タイル下部の空隙に前記充填材を充填する、充填材充填工程と、を有する、
タイル下の空隙補修方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記充填材注入治具は、平板状であり、底面に目地封止材を設けた土台を有し、
前記(3)工程において、前記充填材注入治具を、前記土台の前記目地封止材を前記目地溝に貫入して立設することを特徴とする、
請求項1に記載のタイル下の空隙補修方法。
【請求項3】
前記タイルは平面視矩形であり、
前記タイルの四隅に位置する前記交点に対して、前記(1)~(5)工程をそれぞれ行うことを特徴とする、
請求項2に記載のタイル下の空隙補修方法。
【請求項4】
前記充填材注入治具は円筒状であり、
前記(5)工程の後に、
(6)前記充填材注入治具の前記充填材投入口から、前記充填材注入治具の内径と略同一の外径を有するシリンダを挿入し、前記シリンダを押し下げて、前記充填材吐出口から前記充填材注入孔、前記目地溝を経由して、前記タイル下部の空隙に前記充填材を充填する、充填材追加充填工程をさらに有することを特徴とする、
請求項3に記載のタイル下の空隙補修方法。
【請求項5】
前記充填材は、セメントスラリー又は超微粒子セメントスラリーであることを特徴とする、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のタイル下の空隙補修方法
【請求項6】
土台と、本体と、本体を前記土台上で支持する支持材と、からなり、
前記土台は円盤状であり、中央には貫通孔を有し、底面には目地封止材を突設し、
前記本体は、上部を開口した円筒状のチャンバーと、前記チャンバーの下部に設けた漏斗状の収集部と、前記収集部の下部に設けた略円筒状の注入管と、からなる、
請求項1に記載のタイル下の空隙補修方法に用いる充填材注入治具。
【請求項7】
前記目地封止材の前記土台の前記底板からの突設高さは、前記タイルの厚さよりも低いことを特徴とする、
請求項6に記載の充填材注入治具。
【請求項8】
前記注入管は、前記本体に対して着脱可能に構成することを特徴とする、
請求項6に記載の充填材注入治具。
【請求項9】
前記注入管の内部に、前記注入管の内径と略同径の円盤状の回転蓋を、前記注入管の軸方向に回転自在に設けることを特徴とする、
請求項6に記載の充填材注入治具。
【請求項10】
前記チャンバーの内径と略同一の外径を有するシリンダを有することを特徴とする、
請求項6に記載の充填材注入治具。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、床に張られたタイル下に生じた空隙に充填材を充填して補修を行う、タイル下の空隙補修方法と、これに用いる充填材注入治具に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、床面にタイルを敷き詰めて張ったタイル床が広く用いられている。
特に、駅舎のように歩行者の多い建築物のタイル床は、経年劣化によりタイル下に空隙が生じ、タイルの浮きやひび割れが生じることが多くなり、計画的な改修が必要となる。
【0003】
タイル床の改修方法としては、(1)既存のタイルを剥がして新たなタイルに張り替える張替工法、(2)既存のタイル上に新たに床パネルを敷設するカバー工法、が行われている。
また、壁面にタイルを張ったタイル壁の改修方法として、例えば特許文献1のようなアンカーピンニング工法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-184554号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
駅舎のタイル床の改修工事では、鉄道の運行時間帯の利用に支障をきたさないように、夜間に作業時間を限定した上で可能な限り短工期な工法が求められる。また、駅舎に限らず、オフィスビル等においても、営業中には作業範囲が限定され、低騒音・低振動な工法が要求される。
しかし、張替工法は、既存のタイル全てを剥がすため工期が長くなり、騒音や振動も発生するため、上述の要求には応えられない。その上、剥がしたタイルや下地材は廃棄物となるため、環境への負荷が大きくなる。
この点、カバー工法は廃棄物が少なくなるが、床パネルは浮きやひび割れが生じたタイルを張り替えた上に施工する必要があるため、その分の廃棄物は発生してしまう。
【0006】
従来、タイル壁の改修に適用されるアンカーピンニング工法は、浮きが生じた部分に、セメント系充填材よりも高価で接着力が大きいエポキシ樹脂を、注入ポンプを用いて注入するものである。
タイル床においては下地に敷モルタル層が設けられているものが多い。そして、敷モルタル層には通常のモルタルよりも水分が少ないバサモルタルが用いられている。バサモルタルは浸透性が大きく、エポキシ樹脂が浸透してしまうため、タイル壁の改修に比べてエポキシ樹脂の使用量が多くなり高コストとなる。また、壁面に設けるタイルは剥落を防止するために接着力が大きなエポキシ樹脂を用いるが、床に用いるタイルの接着には大きな接着力は不要であり、高価なエポキシ樹脂を用いることは過剰な仕様である場合もある。
【0007】
本発明は、環境への負荷が小さく、短工期に低騒音・低振動で施工可能である、タイル下の空隙補修方法及び充填材注入治具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するためになされた本願発明のタイル下の空隙補修方法は、(1)床に張られたタイルの目地の交点部分及び前記交点から前記タイルの側面に沿った所定の長さの目地材と下地材を撤去して、前記タイルの厚さと略同一の深さの目地溝を形成する、目地溝形成工程と、(2)前記交点に、前記タイルの下の下地層に到達する充填材注入孔を削孔する、削孔工程と、(3)前記充填材注入孔の上部に、上端に充填材投入口を有し、下端に充填材吐出口を有する充填材注入治具を、前記充填材注入孔に前記充填材吐出口を挿入して立設する、充填材注入治具立設工程と、(4)前記充填材注入治具に前記充填材投入口から充填材を投入する、充填材投入工程と、(5)前記充填材を自由落下により前記充填材吐出口から前記充填材注入孔、前記目地溝を経由して、前記タイル下部の空隙に前記充填材を充填する、充填材充填工程と、を有する。
前記充填材注入治具は、平板状であり、底面に目地封止材を設けた土台を有し、前記(3)工程において、前記充填材注入治具を、前記土台の前記目地封止材を前記目地溝に貫入して立設してもよい。
前記タイルは平面視矩形であり、前記タイルの四隅に位置する前記交点に対して、前記(1)~(5)工程をそれぞれ行ってもよい。
前記充填材注入治具は円筒状であり、前記(5)工程の後に、(6)前記充填材注入治具の前記充填材投入口から、前記充填材注入治具の内径と略同一の外径を有するシリンダを挿入し、前記シリンダを押し下げて、前記充填材吐出口から前記充填材注入孔、前記目地溝を経由して、前記タイル下部の空隙に前記充填材を充填する、充填材追加充填工程をさらに有してもよい。
前記充填材は、セメントスラリー又は超微粒子セメントスラリーであってもよい。
【0009】
また、本願発明のタイル下の空隙補修方法に用いる充填材注入治具は、土台と、本体と、本体を前記土台上で支持する支持材と、からなり、前記土台は円盤状であり、中央には貫通孔を有し、底面には目地封止材を突設し、前記本体は、上部を開口した円筒状のチャンバーと、前記チャンバーの下部に設けた漏斗状の収集部と、前記収集部の下部に設けた略円筒状の注入管と、からなる。
前記目地封止材の前記土台の前記底板からの突設高さは、前記タイルの厚さよりも低くてもよい。
前記注入管は、前記本体に対して着脱可能に構成してもよい。
前記注入管の内部に、前記注入管の内径と略同径の円盤状の回転蓋を、前記注入管の軸方向に回転自在に設けてもよい。
前記チャンバーの内径と略同一の外径を有するシリンダを有してもよい。
前記土台は、前記底面に前記貫通孔を中心とした十字状の断面T字状の溝を形成し、前記目地封止材はT字状の嵌合部を有し、前記目地封止材の嵌合部を前記溝に嵌合し、前記土台の前記底面から突設してもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、上記した課題を解決するための手段により、次のような効果の少なくとも一つを得ることができる。
(1)従来の張替工法やカバー工法で必要であった既存のタイルや下地材を剥がすことがないため、大掛かりな作業が不要となり、工程が少なく、短工期で人工も少なく、低コストで行うことができる。
(2)従来の張替工法やカバー工法で必要であった既存のタイルや下地材を剥がすことがないため、廃棄物の発生が少なく、環境への負荷が小さい。
(3)騒音・振動が発生する作業が少なく、低騒音・低振動であり、営業中の工事も容易に行うことができる。
(4)タイルの角となる目地の交点からタイル下の空隙に充填材を充填するため、タイルの角部分のひび割れを防止することができる。
(5)矩形のタイルの四隅の目地の交点においてタイル下の空隙に充填材を充填することで、タイルの四隅の下部に充填した充填材でタイル全体を支持する形となり、タイル中央付近の損傷を防ぐことができる。
(6)充填材注入治具の本体内で充填材を自由落下させることで、滞りなく超微粒子セメントスラリーの吐出・充填ができる。
(7)目地封止材の土台の底板からの突設高さをタイルの厚さよりも低くすることで、タイルの厚さと略同一の深さの目地溝に目地封止材を貫入して土台をタイル上に固定したときに、目地封止材の下部には充填材が流入可能な空間が形成される。
(8)充填材注入治具の目地封止材を着脱可能にすることで、目地の幅に合わせたサイズの目地封止材に交換して、さまざまな現場に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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