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公開番号2025167763
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-07
出願番号2024072660
出願日2024-04-26
発明の名称動力伝達装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類F16H 57/04 20100101AFI20251030BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】真空の雰囲気中において、摺動部の摩耗を低減することができる動力伝達装置を提供すること。
【解決手段】動力伝達装置は、真空の雰囲気中で用いられ、減速機のケースの内部と外部とに連通する酸素供給配管を備え、ケースの外部に配置される酸素供給配管の一端には、酸素の供給口が形成されており、ケースの内部に配置される酸素供給配管の他端には、酸素の排出口が形成されており、酸素の排出口が、ケース内のオイルパンに貯留された潤滑油に浸漬している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
真空の雰囲気中で用いられ、
減速機のケースの内部と外部とに連通する酸素供給配管を備え、
前記ケースの外部に配置される前記酸素供給配管の一端には、酸素の供給口が形成されており、
前記ケースの内部に配置される前記酸素供給配管の他端には、酸素の排出口が形成されており、
前記酸素の排出口は、前記ケース内のオイルパンに貯留された潤滑油に浸漬している、
動力伝達装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、動力伝達装置に関する。
続きを表示（約 1,100 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１には、宇宙空間等の真空環境下で使用される固体潤滑方式の転がり軸受が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１７－１０６５５９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
特許文献１で開示されているような固体潤滑剤を用いる方式では、摺動部の潤滑はできるものの、冷却を行うことはできない。そのため、摺動負荷や摺動回数の多い機器での使用や、放熱されにくい真空の雰囲気中での使用は特に不利となる。
【０００５】
また、固体潤滑剤の代わりに液体の潤滑油を用いることも考えられるが、真空の雰囲気中では、潤滑油中の摩耗防止剤の被膜生成反応が進みづらいため、摺動部の摩耗が進行しやすくなるおそれがある。
【０００６】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、真空の雰囲気中において、摺動部の摩耗を低減することができる動力伝達装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本開示に係る動力伝達装置は、真空の雰囲気中で用いられ、減速機のケースの内部と外部とに連通する酸素供給配管を備え、前記ケースの外部に配置される前記酸素供給配管の一端には、酸素の供給口が形成されており、前記ケースの内部に配置される前記酸素供給配管の他端には、酸素の排出口が形成されており、前記酸素の排出口が、前記ケース内のオイルパンに貯留された潤滑油に浸漬している。
【発明の効果】
【０００８】
本開示によれば、潤滑油に酸素を供給することにより、真空の雰囲気中においても、ケース内のギヤ表面に保護被膜が再度生成されるため、摺動時の摩擦が低減され、長寿命化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
図１は、実施形態に係る動力伝達装置の構成の一例を示す断面図である。
図２は、図１のＡ部で示した酸素供給配管の排出口の構成の一例を示す正面図である。
図３は、大気中および真空中における摺動後のギヤ表面の検出元素の一例を示すグラフである。
図４は、実施形態に係る動力伝達装置内の酸素量と保護被膜の厚さとの関係の一例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
本開示の実施形態に係る動力伝達装置について、図面を参照しながら説明する。なお、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
（【００１１】以降は省略されています）

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